今は文化祭出し物の準備中。
文化祭まで後1週間を切ったというのに 焦るどころか、 クラスメイトの話し声は衰えることなく 皆楽しそうに各々の作業に あたっていた。
もちろん、俺も黙々と作業を進めていた。
俺は、喫茶店の外見を彩る花飾りを 任されていた。
比較的簡単な仕事らしいが、 不器用な俺にとっては 可愛いものとか洒落たものは 作れる気がしないので のあさんとたっつんにも手伝って もらっていた。
二人とも器用で、特にのあさんの作る物は どれも可愛くて、お店で売っても良いんじゃ ないかってレベルだった。
でも、そんな二人をも抑えて 易々と作業を進める奴が俺の隣にいた。
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三人の足元には色とりどりの花が 置かれていて、その場所だけまるで花畑みたい だった。
対して、俺の周りには 教室の床が見えるだけで差が嫌ってほど 見せつけられた気がした。
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そう言うと俺の返事を聞くまでもなく じゃぱぱは、 肩が触れ合うぐらいの距離まで 俺に体を寄せてきた。
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二人が笑いながら教室を出ていく。
まだ教室にはクラスメイトが何人も 居るけど、 なんだか不思議と二人きりにされた気分だ。
まぁ…そんなことを考えてるのは自分だけ らしく、お構い無しに じゃぱぱは花飾りの作り方の説明を始める。
教えるじゃぱぱの顔が近くて いつものこと…って言えばそうだけど やっぱまだ慣れないや。
一人で勝手に顔を火照らせていたとき じゃぱぱは独り言のように呟いた。
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じゃぱぱの言う"あの時"は きっと曲がり角で会ったあの日のことだろう。
実はあの後、俺はじゃぱぱにきっぱり 断られたのだ。
今思い返せば、俺も何であんなことを 言ったのか良く分からない。 深く考える前に口が勝手に動いていた… みたいな感じだ。
だから…断ってくれて逆に良かった
………いや、でもちょっと断られた時 悲しかったな…笑
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変わってる……か。 まぁ確かにここ最近は、俺自身も自分のこと が分からなくなるときもあるし… 言われてみればそうなのかもしれない。
まだ笑っているじゃぱぱに ちょっとだけ心が落ち着く。
…手伝えなくたって、こうやって傍に 居て笑ってくれるだけで 俺には十分だな。
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自分は出来ないくせに、 じゃぱぱを急かしながらまた作業に戻る。
仕上げに取り掛かろうと じゃぱぱがカッターに触れた瞬間だった。
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カッターの刃がちゃんと閉まってなかったのか 触れたじゃぱぱの手のひらから血が 滲んできている。
慌ててじゃぱぱが傷口を抑えても、 思ったより刃が深く刺さったのか 指の間から血が溢れ出てきている。
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意味がわからない…。 こんな時に、そんな心配するなんて馬鹿だろ…。
大丈夫とか言ってるけど 痛くて涙目になってくるくせに…… 絶対大丈夫じゃないじゃん。
…そういうところがほっとけないんだよ。
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まだちょっと納得がいかないのか 反抗期の子供みたく口を尖らせながら、 申し訳なく俺の手を取った。
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どこか落ち着かないのか じゃぱぱは椅子に座った後、足を揺らせていた。
見たことない場所に緊張してるのか、 はたまた傷が痛くて気を紛らわしてるのか 俺にはよく分からない。
適当に引き出しの中にあった 包帯を持ってじゃぱぱの元へ急ぐ。
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手当てがしやすいように そっと床に膝をついて、ぎこちなく差し出さ れた手のひらを取る。
ふと、じゃぱぱの顔を見ると 恥ずかしそうに目を逸らすから なんかこっちも恥ずかしくなって顔を反らした。
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そんな子供みたいな声出されても こっちは可愛いだけなんですけど……。
包帯を巻き終えた後も 痛そうに眉をひそめるじゃぱぱに ちょっとだけからかってみたくなった。
こんな状況でそんなこと思う俺って 相当悪魔だな…笑
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ちょっと涙目になりながら 上目遣いで俺のことを見つめるじゃぱぱに まだ心の何処かにあったストッパーは 簡単に外れてしまった。
そのまま… 俺はじゃぱぱのおでこにキスをした。
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咄嗟におでこを抑えるじゃぱぱ。 ま、キスされるとは思わなかったんだろう笑
いつもやられてる分、仕返しが出来たと思うと もう少しやっても良い気がしたが 流石にそれは俺の理性が危ないのでやめた。
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まだ状況が上手く掴めていない様子の じゃぱぱに 思いつきで悪戯っぽく囁いてみたら …効果抜群だったようで。笑
顔を隠しながらじゃぱぱは俯いたけど 赤くなった耳までは隠せなかったらしく バレバレだった。
いつもは見れないじゃぱぱの姿に 顔のニヤつきが止まらない。
抗おうにも、無意識に口角が上がってしまう。 ……仕方ないなよな、 だって可愛いんだもん。
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ほら、今だって。 じゃぱぱが顔を上げて、落ち着いたのかなと 思ったら 火照った顔で「ばかぁ…//」だって。笑
もう…反則だろ…// 逆に一種の拷問か何か…?笑 こっちはもっかいキスしたっていいんだぞ? ……まぁしないけど。笑
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今のはからかったんじゃなくて、普通に 心配したやつだったんだけどな…。
頬を膨らまして、じゃぱぱは先に 保健室を出ていってしまった。 ……まぁ教室までの道が分かんないと思うから 結局二人で行くんですけどね、笑
道中の廊下でも、 じゃぱぱは俺がちょっと顔を寄せただけで 何度か顔を赤らめていた。
そのせいで、教室に戻ったとき 先に帰ってきていたのあさんとたっつんに すごい心配されていた。
何でもないって言いながら照れてるじゃぱぱ めっちゃ可愛かったな~…笑
下校中。 家までの長い道のりも 今日の俺は、るんるんで歩いていた。
あのじゃぱぱの顔……。 思い出しただけで顔が微笑んでしまう。
傍から見たら、変な人に見られるだろうけど それでも頭に浮かぶものは変わらない。 通行人なんか気にしてられるかよっ!笑
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なんて、俺は独り言を楽しんでいた。
ちょっと落ち着こうと、 歩幅を緩めたときだった。
コツ…コツ…(靴音)
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ピタッ(止)
ふと、後ろから足音が聞こえた気がした。
でも別に、 まだ夕方だし人が通らない訳じゃないから 足音がするのは普通なのだが…。
振り返っても見慣れた光景だけで、 人ひとり見当たらなかった。
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そう思い、俺はまた歩き出した。
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コメント
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背筋がゾワッってなった、
や、やばい…尊すぎる…✨ 続きめちゃくちゃ楽しみにしてます!
2回目コメです!(?) 神。神神神々。神みみみ。神っぽいな。いや、神。うん。神神かみかみ髪神みみみ