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この世界には、 『寄世樹』(きせいじゅ) と呼ばれる一本の大きな樹が存在する。
寄世樹は、この地球そのものに根を張り、 地球の天体エネルギーを栄養としている。 天体エネルギーとは、惑星が動き、生きるために必要なエネルギーの事。
だから、地球の天体エネルギーが全て 無くなってしまったなんてことになったら、地球は崩壊まっしぐら。
おまけに天体エネルギーはとても繊細で、 乱れやすい。 ちょっと昔のことだけど、「地球温暖化」?って現象があって、天体エネルギーが乱れに乱れて地球が壊れかけたなんて事があったらしい。
寄世樹がいつ、どうやって生えてきたのかは、誰も知らない。
「地球温暖化」っていうのは、学者とか偉い人がすごく頑張って食い止められたけど、寄世樹はどうにもならなかった。
寄世樹を切ろうとしても、 (まぁ大きいし無理だけど) 寄世樹の根やら枝やら葉っぱやらが意思を持って攻撃してくるもんだから、 迂闊に手を出せない。
とはいえ、攻撃しなければ寄世樹は何もしてこないから、そっとしておけば普通の生活を送ることはできる。
そんな環境になったからか、人類もまた寄世樹がある環境に適応しようと進化したんだ。
人類以外の生き物が混ざり合って、今では人類は『獣人』と呼ばれる生物になった。
獣人は、内蔵とかはニンゲンの特徴があるものの、身体能力や五感、見た目はニンゲン以外の動物の特徴を持つようになった。
でも、環境に適応できなくて死んでいった生き物はかなりいるんだ。 例えば、天体エネルギーとかなり密接な関係にあった海の生き物は、だいたいが死んでしまった。 大きな身体を持つ生き物も、エネルギーが足りなくてほぼ死んでしまったらしい。
……いつか地球が崩壊するとしても、僕たちは抗うつもりだよ。
だって、僕たちは、生きていたいから
これは、地球を壊す大樹と、その大樹を壊す事を掲げる組織、そしてとある少年の話。
【地球を壊す樹と僕らの物語】