娘
私はとても潔癖症だ
娘
最初にこの家で一番邪魔な粗大ごみを出してから
娘
もう1つ粗大ごみを出した
娘
そのおかげで家はキレイな状態を保っているし、
娘
うるさく言われることもなくなった
娘
散らかることもなくて実に快適だ
娘
そう、粗大ごみは処分されて当然なのだ
娘
それなのに…
父
〚まさか、母親と妹を…?〛
父
〚いや、そんなわけない、俺の考えすぎだ〛
娘
父はキレイになった家を喜ぶばかりか
娘
青い顔をして
娘
毎日なにかブツブツ言っている
娘
しかも私の顔を見ては
娘
怯えたような
娘
恐ろしいものを見るような顔になるのだ
娘
〚お父さん、なにが不満なの?〛
父
〚いや…〛
娘
〚ゴミもなくてスッキリとした家になったでしょう?〛
父
〚あ…ぁぁ〛
娘
どうやら父はいろんな思いに葛藤しているようだ
娘
せっかくキレイで静かな家になったのに…
娘
こんな辛気くさい人間がいたら
娘
風通しも悪いし
娘
空気が汚くなりそうで私は嫌だった
娘
仕方ない、
娘
もうヒトツ粗大ごみを出すか…
父
〚も、もしもし?警察ですか?実は…〛
娘
電話している父の後ろから
娘
私は大きな大きな袋を持って近づいた
娘
また粗大ごみを出さなくちゃ







