テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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【LINE322】私が浮気してると勘違いし、昔好きだったバンドマンの彼氏を奪い返そうとする勘違い女→

第1話 - 【LINE322】私が浮気してると勘違いし、昔好きだったバンドマンの彼氏を奪い返そうとする勘違い女→

2023年02月22日

#スカッと

#スカッとする話

LINEドラマ

イズミ

この男たらし！

ナナ

イズミ？どうしたの？急に

ナナ

仕事中なんだけど…

イズミ

どうしたの？じゃないわよ！

イズミ

なんでそんな普通でいられるわけ？

ナナ

ちょっと？何のことかわからないじゃない？

イズミ

あんた、モリ君だけじゃなく他の男もいたんだ？

ナナ

え！？そんなわけないじゃない！

イズミ

同じ音楽仲間だと思ってたら…

イズミ

私からモリ君を奪った上にこんなこと…

イズミ

バンドで輝いていたモリ君が好きだったのに…

ナナ

私とあいつが付き合う前の話でしょ…？

ナナ

そんなこと言われても知らないわよ…

イズミ

馴れ馴れしくあいつなんて呼ばないで！

イズミ

この前、別の男とあなた一緒にいたでしょ！

イズミ

私見たんだから！

ナナ

一体なんの話なのよ…

イズミ

あんたみたいな男好きなんて…

イズミ

私がモリ君を奪い返してやる！

ナナ

そんなこと言われても…

ナナ

最近あんまり仲良くないから…

イズミ

本当に⁉︎

イズミ

じゃあ私が付け入る隙がありそうね！

〜数時間後〜

モリ

おい

モリ

仕事場着いたぞ。

モリ

何時に終わる？

モリ

仕事終わったんか？

モリ

腹減ったんだけど

モリ

焼き肉行きてーなー

モリ

おーい聞いてるかー

ナナ

ごめん、今気づいた！

モリ

ふざけんじゃねーぞ

モリ

わざわざ来たってのによー

ナナ

え！？店までまさか来た！？

モリ

そう

ナナ

もう店にいないよ！

モリ

はー？

モリ

じゃあ今どこ

ナナ

お家！

モリ

もう家！？

モリ

嘘だろ！？ありえねーわ！

ナナ

なんか用だった？

モリ

大あり！

モリ

ってか、俺がわざわざ仕事場に来てるのにいねーとか！

ナナ

今日はたまたまお客さんが少なくって…

ナナ

店長から先に上がっていいよって言われたの。

モリ

知らねーよ！そういうこと先に言えよ！

ナナ

無理なこと言わないで！

モリ

子供服店に一人で入るのははずいだろ

ナナ

ごめんって！

ナナ

っていうか、来るなんて一言も言ってないじゃない！

モリ

ちょっと近くにいたからついでに向かったんだよ。

ナナ

絶対嘘！ほんとは何なの？

モリ

んで、ちょっと金を借りに…

ナナ

は？また！？

ナナ

前に貸したよね！？もう無くなったの！？

モリ

もうってなんだよ！言い方変えろ！

ナナ

まさか、またギャンブルかで使ったってわけじゃないわよね？

モリ

そのまさか？

ナナ

ほんとありえない…

ナナ

ギャンブルに使い過ぎて、あれだけ好きだったギターまで売ったくせに！

モリ

なんだよ。

モリ

俺の使い方に文句あるのかよ！

ナナ

呆れる

モリ

ま、そういうことで。

モリ

また仕事場に戻ってくれね？

ナナ

は？戻る！？

モリ

金がすぐ必要なんだって！な？

ナナ

今帰ったばっかなのに！嫌に決まってるじゃん！

モリ

寂しいなぁ。モリ君ひとりぼっちだなー。

ナナ

いやいや、キモイし行かないし。

モリ

帰るのマジ面倒だから、来いって。

ナナ

そこ、急になんで上から目線なの？何様？

モリ

いいからさー、はよ戻って来いって。

ナナ

戻って来いって何？

ナナ

戻っても、お金はあげないからね！？

モリ

は？

モリ

そんなの来る意味ねーだろ！

ナナ

そうね？だから行きません。

モリ

おいおいおい。彼氏が困ってるっていうのになんだよ！

ナナ

困ってる理由は自業自得じゃない。

モリ

つめてーなー

ナナ

それに、私これ以上は厳しいから！

モリ

なんでよ

ナナ

支払いとか貯金とかもしたいんだからね！

モリ

俺には関係ねー

ナナ

ひどっ

モリ

ってか

モリ

子供服店なんて、稼げない仕事しないでもっと稼げる仕事しろよ。

ナナ

その言い方やめて？

モリ

本当のことだろー？

ナナ

子供が大好きだから、ここが好きなのよ？

モリ

はいはい

ナナ

じゃああんたが言う、稼げる仕事ってなによ？

モリ

あー

モリ

パパ活とかさ？

ナナ

パパ活？

ナナ

夜のお仕事なんて嫌！

モリ

本気にすんなよー、冗談だわ

ナナ

私には冗談に聞こえない！

モリ

ノリわりーなー

ナナ

だいたいさ、就職活動はどうなったわけ？

モリ

行ってない。

ナナ

は？

モリ

そもそも面接行ってないわ。はは

ナナ

ははじゃないわよ！二次面接行ってないの！？

モリ

一次面接まではやる気あったんだけどなー。

ナナ

やる気あったとか、そういう問題じゃないわよね！？

ナナ

昨日あれだけ行く行く連呼してたじゃない！どういうこと？

モリ

面倒になった。

モリ

以上

ナナ

ふざけないでよ！

モリ

ふざけてないない、ガチガチ。

ナナ

じゃあ三次面接もなくなったってわけよね？

モリ

そういうことー。

モリ

まさか三次面接までありますとか聞いてねえーし。

ナナ

聞いてる聞いてないの話じゃないでしょ！

モリ

一発で俺を評価できない会社なんて、俺から願い下げだわ。

ナナ

え！？断ってきたの！？

モリ

おうよ。きれいさっぱり流しました。

ナナ

あのさ

ナナ

いい加減働いてくれる？

モリ

んだよ、うるせーなー。

ナナ

前はいつも「俺が払うよ」とか言ってた男らしい人はどこにいった？

モリ

人間変わるんだって。

ナナ

その変わり様は嫌いだわ。

モリ

そんな俺を好きになったのはどこのどいつだー？

ナナ

もう呆れて言葉出ないわよ…

モリ

あらら、呆れてしまいましたか。こりゃ大変だモリ氏。

ナナ

こんなときに、ふざけられる余裕さよ…

モリ

あざっす

ナナ

褒めてない！

ナナ

とにかく、ギャンブルとか止めなよ、そろそろさ？

モリ

いやー、俺の趣味をぶち壊すのは人生終わらせると一緒だからな。

ナナ

人に迷惑かけてるんだから悪趣味でしょーが！

モリ

悪趣味でもなんとでも言えー、それは難しい提案だ。うん。

ナナ

じゃあ、また就職活動始めないとじゃん…

モリ

なんとかなるら

ナナ

どうしてそんな呑気なわけ…

モリ

そりゃー、今が平和だからだな？

ナナ

ただのフリーター男なだけでしょ。

モリ

フリーター最高だわ。

ナナ

で、そのギャンブルって何、パチンコ？

モリ

そ。俺の一番好きなギャンブル。

ナナ

またパチンコ！？昨日も行ったばっかじゃない！？

モリ

あーあーあーうるせーなー

ナナ

もうほんと、信じられない！

ナナ

もうどうにでもなれば！？

モリ

はは！どうにでもなるわこのくそが！

～数日後～

イズミ

また見たわよ！

ナナ

なに？また？

イズミ

見たのよ！あんたが他の男とイチャイチャしてるところをね！

ナナ

仕事中の話？

イズミ

そうよ！男と仲良さそうにして！浮気よ！

ナナ

仕事中の範囲ないよね⁉︎

ナナ

イチャイチャなんかしてないわよ！？

イズミ

とぼけないで？ニヤニヤしてボディタッチしてたわよね？

ナナ

仕事のことでちょっと笑ってただけだよ？

イズミ

あんなの誰がどー見てもカップルじゃない！

イズミ

モリ君が可哀そう…

ナナ

なんでそうなるのよ。

イズミ

モリ君がバンド辞めたのだって、あんたのせいなんだからね！

ナナ

突然なに！？

イズミ

モリ君バンドやってた時なんて輝いてたじゃない！？

イズミ

毎日楽しそうにギター弾いて、ファンの子たちにも気さくにファンサとかさ。

ナナ

それ、普通よね。

イズミ

は、なんなの？

イズミ

あんなに頑張ってるところ、真横でいつも見てたんじゃないわけ？

ナナ

見てたわ。だからってどうして私のせいになるの。

イズミ

あんたのそういう無感情的なところがモリ君に不似合いってことよ！

イズミ

私の方が、彼のことを支えられてると思うの。

ナナ

あ、そう。

ナナ

じゃあどうぞ、勝手に支えてやってください。

イズミ

なんなの！？その態度！

イズミ

この二股女が！！

～数日後～

イズミ

仕事が終わったのに、連絡しないの彼女としておかしいよね。

ナナ

また何？意味深なそのメッセージ。

イズミ

仕事今終わってるんでしょう？

ナナ

そうだけど、なんで仕事終わったこと知ってるのよ。

イズミ

モリ君から聞いたの。

ナナ

アイツから聞いた？

イズミ

いつもこの時間に終わるらしいけど、連絡全くなくてって。

ナナ

何、アイツとラインでもしてるわけ？

イズミ

違うちがーう。

イズミ

たった今、モリ君から相談受けててね。

ナナ

アイツから相談？どういうこと？

イズミ

そしていま、モリ君が隣にいるの。

ナナ

は？今！？なんで？

ナナ

もっと意味わからないんだけど？

イズミ

モリ君が言ってるよ。

イズミ

ナナよりイズミの方が話を理解してくれるって。

ナナ

ちょ、ちょっと待ってよ！

ナナ

まずなんで一緒にいるのか説明してちょーだい！

イズミ

イズミのこと、頼りにしてるって言ってくれたの！

ナナ

さっきから一方的なんだけどさ、説明してくれないかな？

イズミ

伝わらないの？

ナナ

なによ

イズミ

ナナとじゃあつまらなくなっちゃったってこと。

イズミ

飽きちゃったとか？

ナナ

飽きた…か

ナナ

あ…そう。

イズミ

いいのー？このまんまで。

ナナ

どういう意味よ

イズミ

このままだと、本当に私の彼になっちゃうよー？

ナナ

いいんじゃない？

イズミ

もう私のものってことでいいわけね？

ナナ

どうぞご勝手に…

イズミ

やった！後から言ってきても無駄だからね！

ナナ

はいはい…

～数日後～

イズミ

なんなの！あの男！

ナナ

何？また私に八つ当たり？

イズミ

モリ君よ！

ナナ

アイツと喧嘩でもしましたか？

イズミ

無駄遣い激しすぎなんだけど！

ナナ

そうねー、あの人は無駄遣い大好き人間だからねー

イズミ

私がコツコツ貯めてた貯金箱も、いつの間にか使われてて…

ナナ

あらら、それはどんまいだね。

イズミ

お気に入りのアクセサリー、勝手に売ったのよ！？酷くない！？

ナナ

それはもう、軽い窃盗だね。

イズミ

とにかく時間の使い方だったり、無駄が多いっていうか！

ナナ

そうそう、そういう人よ、あの人は。

イズミ

毎日、ものすごい数のラインが来るし。

ナナ

うんうん。

イズミ

それに…、あんたの彼氏、もうギターもってないじゃない！

イズミ

どういうこと！？

ナナ

借金まみれなの、彼。それと、楽器のローン返済で火の車よ。

ナナ

ギターも売ったの

イズミ

へ？

ナナ

なんだ、知らなかった？

イズミ

し、知らないわよ…借金まみれだって？

ナナ

そう、あほの塊ってところね。

イズミ

そんな素振り見せなかったわ…モリ君。

ナナ

付き合いたての頃、私もわからなかったわ、そういう一面があったなんてね。

イズミ

いつも、紳士に私のこと考えてくれて、頼りになるなって…

ナナ

私も初めはそういう一面に惹かれて、付き合おうって思ったものよ。

イズミ

そ、そうだったの…

ナナ

あの頃のバンドマンとしては、私だってすっごい大好きだった。

ナナ

イズミに負けないくらいにね。

イズミ

な、何よ。私に何か文句でも？

ナナ

そうね、文句あるわ。

ナナ

真横でずっと見ていたからこそ、心底呆れたのよ。

イズミ

呆れた？

ナナ

そうよ。

ナナ

モリはギャンブルが大が付くほど好きでね。お金の使いが荒かった…

イズミ

ギャンブルが大好き！？

イズミ

嘘でしょ…知らなかったわ…

ナナ

そのおかげで借金地獄。

ナナ

楽器のローンの支払いもをいくつも持って…

イズミ

いくつも！？

ナナ

バカなのかね？いくつもローン組むとか。

ナナ

お金が無いってわかっててそういうことをしてるのか。

イズミ

そう…だったの…

ナナ

ほんと、とにかく無駄遣いが激しい達人ってところね。

イズミ

言葉が出ないわ…

ナナ

イズミも、あの男の本性見抜けてないなーって思ったけど、

ナナ

私の初期の、モリ君と呼んでた初々しい自分を見ているようでね。

ナナ

ちょっと複雑だったわ…

イズミ

まんまとやられたってわけか…

ナナ

そーいうこと。

イズミ

なんなの、あの人。あんた責任取りなさいよ。

ナナ

あれ、あの男を支えるんじゃなかった？

イズミ

今の話を聞いて、支えようと思うわけないじゃない！

ナナ

あんなに嬉しそうにしてたじゃない？モリ君に相談受けてたとき。

イズミ

そのときはそのときよ！もううんざりしてるの！

ナナ

そんなこと言われてもなー

ナナ

私、あいつと別れようって決めてて。

イズミ

は？

ナナ

正式にちゃんとアイツに言えてなかったからさ。

イズミ

ちょっと待ってよ。

ナナ

だから、アイツのこと大好きなイズミに引き渡すから、よろしく。

ナナ

喜んで？

イズミ

嫌よ！あんな浪費家！

ナナ

じゃあ、かつての私の推しをよろしくね。

～後日談～

ナナ

後日、イズミはモリから依存されてしまい、パパ活をすることになったらしい。

ナナ

モリの本性もわかったはずなのに、推しに押されて断り切れずかなんなのか…

ナナ

反対に私は、その彼から解放され、気持ちも穏やかになり毎日が充実している。

ナナ

念願だった、子ども服店のブランドが立ち上げられることが決定したの。

ナナ

今では、そのブランド店で売り出される商品内容の最終チェックってところ。

ナナ

店頭に並ぶことが待ち遠しくて、眠れない日々もちらほら…！笑

ナナ

子どもが遠足に行く前日のウキウキ感が続きすぎて…！

ナナ

逆に浮足立ちすぎて、心配ね？笑

ナナ

そして、数日が経った今、私は独立が成功しましたとさ。

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