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バスに揺られること1時間
時間が過ぎていくうちに
緑が増えていくのを感じた
バスを降りた瞬間、音が消えた気がした
人の気配がほとんどない
まるで世界から取り残されたみたいに
この町はあと一カ月くらいで湖の底に沈む
ダム建設のためらしい
子供の頃毎年のように来ていたはずなのに
覚えてる景色は驚くほど少なかった
朝倉 澪
もう少しで消える夏の空気を肺にいっぱい取り込んで
私は一歩を踏み出した
朝倉 澪
朝倉 澪
神社の鳥居に近づく
鳥居に近づくと、日付が書かれた看板を見つけた
朝倉 澪
土を手で払い、何とか文字が見えた
朝倉 澪
朝倉 澪
澪
朝倉 澪
しばらく看板を見ていると
自分の名前を呼ぶ誰かの声がした
高瀬 蒼
朝倉 澪
高瀬 蒼
数年ぶりに見る蒼は昔の頃とはだいぶ違っていた
名前を言われるだけで少しドキッとした
「久しぶり」の一言だけなのに知らない人に聞こえた
私より身長が小さかったはずなのに
今では私が見上げないと目が合わない
高瀬 蒼
蒼が私のそばでしゃがんだ
高瀬 蒼
蒼が看板の土を軽く払った
昔よりもずっと手が大きく
体つきや肩幅が
『男の子』から『男』になっている感じがした
朝倉 澪
高瀬 蒼
蒼の笑ったときの優しい目は昔と同じだった
高瀬 蒼
高瀬 蒼
朝倉 澪
朝倉 澪
高瀬 蒼
幼い頃
高瀬 蒼
朝倉 澪
高瀬 蒼
朝倉 澪
高瀬 蒼
朝倉 澪
高瀬 蒼
高瀬 蒼
あの頃半分こした貝殻の欠片を取り出す
朝倉 澪
高瀬 蒼
高瀬 蒼
蒼が貝殻の欠片を取り出した
朝倉 澪
朝倉 澪
高瀬 蒼
高瀬 蒼
朝倉 澪
高瀬 蒼
朝倉 澪
蒼と別れて私は祖父母の家へと向かった