宇田川 side
次の日から本格的に授業が始まった。
ある程度クラスに馴染めてきて、由伸くんと佑磨くんが休み時間になる度に遊びに来てくれるのが嬉しい。
そーいちには散々釘を刺しといたから、大人しく自席から監視している様子。
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女子
女子
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女子
なんかすごいイケメンですごい量の黄色い悲鳴浴びてる人が教室に入ってきて、こっちに向かって歩いてくる。
そーいちが腰を浮かせたのを目で制して、身を固くした。
LA18
Bs19
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LA18
『山岡センパイ?』が俺に目を向け る。
ヤバい、超絶イケメンでクールだっ、カッコイイ…
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かわ、かっ、か、カワイイッ……て
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Bs14
にこやかに教室を出ていった泰輔さんの後を誰かが追いかけて行った気がするけど、心臓がバクバクしてそれどころじゃなかった。
椅子の背に深くもたれかかると、由伸くんと佑磨くんがニヤニヤと俺を見てくる。
LA18
Bs6
Bs14
高校生活、上手く楽しめてるかも。
後は恋だけ。
泰輔さんとかどうかな…。今度ゆっくり話してみたいな。
番犬side
軽々しく近づいてくる男ども
クラスメイトは距離が近いし、担任は見る目がもはや危ないし、先輩はその気にさせちゃうし。
俺が守らなきゃ。あらゆる敵から優希さん(と優希さんの貞操)を守らなきゃ…
優希さんは自分の身体が狙われていることに1ミリも気づいていない。
『俺から優希さんを取るヤツは、どんな女も男もダメです 』
〜〜〜
宇田川 side
だいぶ高校生活に慣れてきた頃、そーいちにお願いして動物園に連れてきてもらった。
昔から過保護なそーいちはお出かけの時もピッタリくっついてくるか、見えないところで監視していて呼ぶと秒で飛んでくる。
Bs14
Bs14
Bs21
ほんと過保護すぎる。
ホワイトタイガーの獣舎の前は人だかり。
ピョンピョンしてもトラの耳しか見えない。
Bs14
諦めようとした時、グンっと脇の下から力が加わって大きくてカッコイイホワイトタイガーがはっきりと見えた。
Bs14
Bs21
Bs14
暴れに暴れてなんとか降ろしてもらった。
ほんと、昔から子供扱いで…そーいちにとって俺はただのオヤジの孫で、いつまでたっても子供で。
こんな思いを抱いているのは俺だけ。
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Bs14
Bs21
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実は目的は他にあった。
Bs14
Bs21
即答すぎて、何となく予想してたけどどこかで期待していた自分もいて…悲しくなった。
Bs14
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Bs21
Bs14
Bs14
全速力で走って、すぐに息が切れて足が止まった。
だけど、すぐそ一いちの元に帰るのは癌で、そーいちが追いつくまで待 った。
追いかけてきてくれないかな...
パンッ!パンッ!
日本の街中で聞こえるはずのない発砲音に来た道を走った。
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Bs14
急にいなくなっちゃいそうなのは、お前の方だよ
Bs21
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左肩の袖には弾痕が掠れた痕。手を伝ってアスファルトに落ちる赤い雫。
後ろでピクリとも動かない倒れた男。
多分、ウチの組をよく思わないヤツの奇襲を受けて、そーいちの返り討ちにあったってとこ。
そーいちはヤクザの若頭。俺のお守役は本当の仕事じゃない。
こうやって急にそーいちは俺の前からいなくなることだっておかしくない。
だからヤクザには恋しないって、忘れるって決めたのに。
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迎えがきて家に帰ったら、そーいちはすぐ処置にまわされる。
待ってる間、色んなことが頭を巡った。
自分の気持ち、そーいちの立場、家、友達のこと。
随分経った気がして、本当にこのままお礼もお別れも閉ざした気持ちも全て伝えれないまま一生の別れになるんじゃないかと思った。
Bs21
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Bs14
Bs14
俺の好きな動物に因んで、背中からお腹にかけて刻まれた美しく逞しい虎の刺青に抱きついて、そーいちの温もりを感じる。
ああ良かった、生きてる。
Bs21
やっぱりそーいちに恋するのを止めるのはムリだ。
でも……伝えてはいけない。この関係が壊れるのが怖いから。そーいちの仕事や、人生の邪魔をしたくはないから。
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モヤモヤした気持ちのまま季節はすぎ、文化祭の時期になった。
皆で放課後も準備をするのが青春っぽくて、ワクワクする。
女子
ハリボテ用のダンボールだろうか。
頼まれごとされた...俺もちゃんとクラスの一員になれてるんだな。
浮かれていた。
忍び寄る影に気づいた時には助けを求めることができなくて…
…こんな時に思い浮かぶのは、やっぱりそーいちの顔だった。
俺は学校の小さな倉庫ではなく、いかにもなホコリっぽい 大きな倉庫に連れてこられた。
背中で両手を縛られ、冷たい床に転がされた。
ガラの悪そうな連中が金属バットやパイプやらを持ってタバコを吸い、下品に座ってニタニタ俺を見る。
男
俺はそーいちをおびき寄せるための罠なんだって、分かってしまった。
手下
手下
男
ボスっぽい男の言葉を皮切りに、ニタニタの男たちが俺に近づいてくる。
当然逃げようもなく、顎を擁われ身体にたくさ んの手が触れる。
Bs14
手下
手下
手下
絶ッ対にイヤダ…知らない人に触られるなんて、だ、抱かれるなんて!
捧げるのであれば好きな人に捧げたいのに。
胸元がはだける。肌を汚い手が這う。気持ち悪い息が首にかかる。
ガンッ ガンッ、ガシャン
Bs21
すいません切ります。
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