偉い人
偉い人
if
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俺は死刑を実行しなければならない 人の死を目の前で見るのはとても辛いことだった 暴れてもがいていつかは...
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偉い人
いむ
ガシャン
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if
いむ
if
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いむ
if
いむ
彼とは気があった 本当に人殺しとは思えないほどの優しさ 彼とたくさん話した いつだろうか... バラが欲しいと言い出したのは
いむ
if
いむ
if
俺は赤いバラをあげた
いむ
if
いむ
if
白いバラも渡した
いむ
if
偉い人
いむ
if
いむ
いむ
if
いむ
そう言って彼は 手にバラをぎゅっと握りしめながら 俺が見えなくにるほど先へ先へと進んでいった
三分ぐらいたった頃だろうか
いむ
彼はちゃんと帰ってきた けどさっき握りしめていたバラがなくなっている
if
いむ
いむ
if
彼とは親しみやすくなった 優しくて、いつも話している、 これから死ぬなんて想定してないほど元気だった
帰り道
いむ
if
いむ
hotokeの手にはぎゅっと握りしめた10円が2枚ある
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いむ
俺は何も言えなくなってしまった
彼は10円を1枚ずつ入れて
力強く手を合わせた
何を願っているのだろうか
いむ
いむ
1分ほどたった
いむ
if
if
いむ
if
いむ
彼は何をしているのだろうか それは気にならなかった そして毎日のように
いむ
if
赤バラと白バラを手渡した
そしていつもの運動の時間に
if
いむ
俺らは手まで繋ぐ関係となった
そしていつものように バラを握りしめながら
いむ
三分経つと
いむ
彼は帰ってくる
いむ
if
いむ
いむ
if
いむ
よく聞こえなかった 落ち込んだ言葉が彼の口から初めて出てきた気がした
どんどん彼への死刑は近づいてくる
いむ
いむ
if
手渡したが首をブンブンと横に振る彼を見て
if
いむ
珍しく彼にしては言葉がでない 何かを目で訴えようと必死になっているようだった
if
いむ
いむ
if
いつものように
いむ
いつものように
いむ
いむ
いつものように
いむ
if
そうだ 彼は死ぬ運命が待っている 死なないといけない 死なないと死なないと死なないと死なないと死なないと死なないと 罪を償わなければ
if
俺は泣いていた 泣いている感覚はなかった 何気ない日常 いつか終わりは来る そんな当たり前のことを俺は忘れていた
なんでも
何があっても
終わりは来てしまう
死刑執行まであと1日
いむ
if
彼の手のバラは合わせて10本
いむ
君は初めて涙を見せた あんなに元気だったのに 一輪の意味 それを後で知ることになる
if
言葉が出なかった 彼になんて声をかければいいか
判断
出来なかった
偉い人
偉い人
if
分かっていた分かっていたんだ 彼は被告人罪を償うためにいつかは死ななければならない わかってた... けど 我慢できなかった
いむ
彼は悲しそうに言った
いむ
いむ
if
彼は悪い人 被告人 悪い気はしない 彼が逃げるだろうと疑えなかったのはなぜだろう
10分ほどして帰ってきた
いむ
ボロボロな一枚の紙切れ
いむ
俺は胸に当てた
とっても
とっても
暖かかった
偉い人
if
偉い人
if
偉い人
お前が殺ってくれないか?
if
笑って誤魔化した 涙が今にも溢れだしそうだった 君との別れを告げる
これで君とは
お別れだね
いむ
いむ
彼の声は震えていた 怯えているんだ
偉い人
カチッ
いむ
彼は逃げようともしなかった 苦しいとも言わずに ただ静かに泣いていた
今までありがとう そう心の中で言った瞬間
君は
死んだ
俺は誰もいない場所で ボロボロの紙切れを開いた
いむ
いむ
いむ
いむ
いむ
いむ
いむ
いむ
いむ
いむ
いむ
いむ
いむ
ヒントが書いてあったけど 読んでる暇はなかった 俺はhotokeの気持ちにものもと気づいていたから お目当ての物がこれかはわからない けど、合ってる気がした
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俺は◯◯を握りしめて墓地へと向かった
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友達のお墓には俺が今まであげてきたバラがあった
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一本足りない...
俺は過去を漁った
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if
いむ
2枚の10円玉
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りうらと初兎の所にも一枚の紙切れがあった
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俺は恐る恐る開いた
いむ
いむ
いむ
いむ
りうらの所にも同じように書いてあった
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泣いてしまった
if
hotokeの墓へ向かった
if
そう言って
渡した
一輪の青バラ
END
紙切れの続きを読むと ヒント→僕が死んだら一輪がいいな 僕は青バラが欲しいな