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1 - 減っていく

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2018年11月07日

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莉乃

ここ、どこだろう…

完全に迷ってしまったみたいだ

私は登山に来ただけなのに、遭難してしまったがために、もう何日かはなにも食べずに生活している

でももうそれも限界

水も尽きたし、そろそろ命が消えようとしていた

莉乃

…あ、村がある!

莉乃

小さいけど、どこかに泊めてもらおう…!

莉乃

…あ、あの、すみません!

村民のお姉さん

はい…なんでしょう

莉乃

私、実は道に迷ってしまって…今夜、一泊だけでも家に泊めてもらえませんか?

村民のお姉さん

いや…それは無理です…

莉乃

…ですよね…ごめんなさい、ありがとうございます

村民のお姉さん

あ、でも…

莉乃

村民のお姉さん

早くこの村から逃げた方がいいです

村民のお姉さん

私、ここの村民なんですけど…ここに長いこと居たら、あなたの命が危ない…

村民のお姉さん

私ももう引っ越すつもりなんです、三日、四日後には出れれば…と

莉乃

は、はあ…

村民のお姉さん

では失礼します

莉乃

(危険…って、なにが危険なんだろう)

おじさん

あ、ちょっと、そこの君

莉乃

あ、はい、私ですか?

おじさん

どうしたんだい?道にでも迷ったのかい?

莉乃

あ、はい…そんな感じです…

おじさん

そうかい…それは大変だ

おじさん

じゃあ、しばらくは家に泊まるといいよ

莉乃

…え、いいんですか!?

おじさん

あぁ、いいよ

おじさん

困った時はお互い様さ

莉乃

ありがとうございますっ!

おじさん

じゃあ家の中に入りなさい

家の中

おじさん

お腹が空いているだろう?

おじさんはそう言うと、たくさんのお肉を持ってきてくれた

莉乃

わぁっ、美味しそう…

私はしばらくお肉なんて食べてなかったから、ついたくさん食べてしまった

おじさん

よっぽどお腹が空いていたんだろう?可哀想に…

おじさん

ご飯が済んだらお風呂に入りなさい

おじさん

もう沸かしてあるからね

莉乃

はい、ほんとにありがとうございます!

その日の夜

おじさん

じゃあ、おやすみ

おじさん

なにかあったら起こしていいからね

莉乃

はい、おやすみなさい

莉乃

(この家のおじさん、すごくいい人だな…)

莉乃

(夜ご飯のお肉も美味しかったし、お風呂も気持ちよかった~…)

莉乃

(でも、なんでさっきのお姉さんは村から逃げろなんて言ったんだろう?)

莉乃

(こんなにいい人がいるのに…)

数時間後(夜中)

???

ぎゃ…ああああっっ!!

莉乃

(……ん?)

莉乃

(なんか外から叫び声が聞こえるな…)

???

たす…け…て…!!

莉乃

(助けて?怖いな…)

莉乃

(なにかあったのかな…明日おじさんに聞いてみよう)

次の日

おじさん

おはよう

莉乃

あ、おはようございます

おじさん

寝れたかい?

莉乃

はい、おかげさまで

莉乃

ところで昨日の夜中、なにか変な音が聞こえませんでしたか?

おじさん

変な音…かい?

莉乃

はい、なんか助けて~って叫び声が聞こえたような気がしたんですけど…

おじさん

う~ん…そんなの聞こえなかったなぁ

莉乃

そうですか…

莉乃

あ、あのお姉さんなら知ってるかも!

おじさん

あのお姉さん?

莉乃

あ、はい

莉乃

昨日私と少し話したんですよ

莉乃

この村の村民さんですよね?

おじさん

お姉さん…って、そんな若い人この村にはいないよ

莉乃

え…でも昨日のお姉さんはこの村の村民って…

おじさん

おかしいなぁ、そんな人見たこともないぞ?

莉乃

そう…ですか

莉乃

じゃあ他の人に聞いてみますね

おじさん

あぁ、わかった

莉乃

あ、すみません、あの…

村民のおばさん

え、えっと…な、なんだい?

莉乃

(なんでこんなに慌ててるのかな…)

莉乃

あの、このあたりに村民で若いお姉さん、いましたよね?

私がそう聞くと、おばさんは怯えたような表情で

村民のおばさん

わっ、私はそんなの、しっ、知らないよ!

村民のおばさん

ほっ、他をあたりなっ!

と言って、逃げるように走っていってしまった

冷たいなぁと思いつつ他の人にも聞いたけど、誰もそんな人はいない、知らないと怯えたような感じで言うのだ

莉乃

(どうして誰も知らないんだろう……)

帰宅(?)

莉乃

ただいまです…

おじさん

あぁ

おじさん

おかえり、今日はもう昨日のご飯あるから、食べたらお風呂入ってすぐ寝なさい

莉乃

…え?

莉乃

あ、えっと…もうお風呂沸いてるんですか?

おじさん

沸かしてないよ、とりあえず体だけ流しなさい

莉乃

わ、わかりました…

なんか昨日と違って随分雑だな…そう思いながら私は昨日の残りのお肉を食べて、体を流して、寝た

その日の夜中

???

いやぁぁぁぁっっっ!!

莉乃

(…やっぱり聞こえる)

気にしていたのもあるけど、私は夜中にすぐ目が覚めた

二日連続となるとどうしても気になったから、私はこっそり外に出た

莉乃

(…あっちから声がしたなぁ)

そう思いながら村を歩いていると、私は目を疑うような光景を見た

莉乃

…ひっっ!!

おじさんがお昼私が会ったおばさんを包丁で刺していた

思いもしなかった出来事だった

でも、私は次の瞬間にすべて理解した

おじさんはいい人なんかじゃない

この村の人を自分の家の食料にしていたのだ

つまり、今日の朝、おじさんはとぼけたような言い方してたけど、昨日の夜中の叫び声の主はお姉さんだ

莉乃

(やっぱりお姉さんの言う通りだったんだ…!)

莉乃

(早くこの村から出よう……)

莉乃

(きっと私を今家でご飯を食べさせてくれているのもいつか私を食料にするためだったんだ…!)

私は急いで家に戻ると、荷物をまとめて家を飛び出した………けど

おじさん

待てえぇえっっ!!

見つかった

莉乃

い、いやっ!

莉乃

誰かぁぁ!誰か助けてっ!

思いきり叫ぶけど、誰も助けてくれない

私は全力で走って逃げた

ずっと走っていたら、私が全然知らない場所に出た

莉乃

(ここ、とこだろう…)

莉乃

(もう登った山もどこかわからなくなっちゃった…)

莉乃

(ははっ…もう帰れないかも…)

莉乃

(まぁ、死ぬよりはマシか…)

???

ちょっと、あんた

莉乃

…あ、はい

知らないおばさんに呼ばれて、私は顔をあげた

???

どうしたの、そんなに息切らして

莉乃

あ、いや、大丈夫ですよ…

???

大丈夫じゃないだろう?

???

今私が楽にしてやるから

おばさんはそう言うと

包丁を取り出して、振り上げた

暗くておばさんの顔がよく見えなかったけど、包丁を振り上げた瞬間、顔がちょうど光にあたった

このおばさんは…

村民のおばさん

あんただけ助かるなんて許さないよ

ザクッ

村民のおばさん

さて…次は…

村民のおばさん

この現場を見ていた、あんたかな?

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