誰よりも、痛いほど知っていたはずなのに
いざとなってそれを突き付けられると辛...
かったはずだった
でもその時の僕は誰よりも冷静だったろう
なんとも思わなかった
ただ、そこからの記憶はなくて
気付けば真っ赤な部屋の中心にいた
くるりと部屋を見回せば
机も、パソコンも、スピーカーも、棚も、
こっそり集めていた君のグッズだって。
机の縁に手を付いて、力の入らない足でなんとか立ち上がる
歩くだけで傷口が開いて、張り裂けそうなほど痛かった
なんとか歩ききると、僕の宝物を手に取る
君という名の、僕の心に空いた穴を代わりに埋めてくれた
冷たくなった、僕の相棒
青
青
遠くで、ドアの開く音がした
君とあの子が家に帰ってきたんだろう
しばらくすると、今度はすぐそばでドアの閉まる音が聞こえた
隣の部屋からは、生々しい水音とあの子の可愛らしい甘い声
嫌
嫌
嫌、嫌、嫌
青
青
青
青
青
その日も、"いつも通り"莉犬が家にいた
君の事は、ずっと前から「居ないもの」として扱っていた
2階の俺の部屋にあるipadを莉犬に持ってきて欲しいと頼んでいたときだった
莉犬が怪訝そうな顔をしてリビングのドアの奥に立っていた
赤
桃
赤
桃
赤
桃
桃
赤
赤
桃
桃
赤
桃
赤
桃
赤
階段を上がってみると、確かに臭かった
この臭いは...鉄...?
その時点で、嫌な予感はしていた
していたのに、その可能性に蓋をしていた
桃
桃
赤
桃
君の部屋の前に立つと、臭いが濃くなった
息を止めていたいくらいにキツい
桃
桃
桃
赤
.....
桃
桃
.....
桃
ガチャッ
桃
部屋の中は、想像を絶する光景だった
左右、上下、正面
どこを見たって、視界が赤色に独占される
部屋の真ん中に、うずくまっている君がいた
桃
青
桃
君の両肩を掴んで揺さぶる
目に光なんてもの入ってなくて、唇も乾燥しきってカサカサ
力なく揺れる腕と伸びた足は切り傷だらけ
服越しでも分かるほどに細くて、そして
冷たかった
赤
赤
桃
莉犬が怯えたような目をして指を指す
よく見れば、君は赤い何かを大事そうに抱えていた
桃
君の腕の中にあるそれを、そっと持ち上げる
持ち上げると、見慣れた顔が目に入る
主人に似た、可愛らしい顔つき
赤
あんなに真っ白だった体毛は、君の血で真っ赤に染まっていた
それもそのはずだった
たぴを抱き締めていた君の手も、腕も、血でドロドロに染まっていた
桃
彼氏に浮気されて、自傷を繰り返して
家族を失って
しまいには自分の命まで
桃
桃
目を開けたまま動かない君は
人形のようだった
浮気のリクエスト超来てた( 'ω')そいえばずっと書いてなかったね( 'ω')
みんな好きだねぇ浮気( 'ω')(お前が言うな
ハートいっぱいください( 'ω')
コメント
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ブクマしつれいしまふ
ブクマ失礼します( т т )💘
( ᐛ )<ウワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ! 泣けてきた… ○んで(?)欲しく無かった… 、 、 、 、 たぴちゃん(((((