『LEVEL』

『俺らの研究所は地下室みたいなのがあって』

『皆そこに閉じ込められてたんだ』

当日のうり 8歳

ｽﾀｽﾀｽﾀ

「ｸﾞｽ'')怖いよぉ泣」 「ママぁ泣''」 「うわぁぁん泣''」

『俺が入ってた檻の中には年齢がバラバラで、性別も違うやつらが沢山居た』

「ﾋｯｸ''ｸﾞｽ''お家に帰りたいよぉ泣」

「ﾋｯｸ''泣お兄ちゃんは怖くないの?」

『その時の俺の家は母さんも父ちゃんも優しかった』

『けど、日に日に酒に溺れてく父ちゃんを見て寂しかった』

『ある日俺に手を挙げた父ちゃんはものすごく怖くて』

『それに比べたら檻の中なんてもんはちっとも怖くなかったんだ』

「ﾋﾞｸ''はい……」ｽﾀｽﾀ))

ｶﾞｼｬﾝ''

『初めて来た俺は何も知らなくて』

『その時傍に居たやつが教えてくれた』

『それでビビって逃げ出したい気持ちが高まったけな』

『俺の研究所は注射で毎日色んな薬を体に入れられた』

『毎日違う薬を入れられて俺の体に変な感じがしてきたんだ』

『それが能力の目覚めだってのも知らなかった』

『俺の能力が目覚めた記念に施設の印』

『首筋にある印を入れられたんだ』

ｼﾞｭｯ＿＿＿

『すごく痛かった、熱かった』

『逃げ出したかった』

『それから毎日能力にあった薬を入れられて過ごした』

『ゆあんが俺と出会ったのは俺が施設に来て1年経ったあとなんだ』

『定期的に子供が入って来ていて、元々居た子供は実験で失敗したら二度と戻って来なかった』

『だから俺がいる時は大体が知らない奴らで埋まってたんだ』

『そう思っていたけどゆあんは違った』

『あいつは俺と一緒で適正者だったんだ』

『数日経ったある日俺らは別の部屋に移動させられた』

『なんでも特別な部屋だったんだ』

『すっげぇ暗くてさ、まぁなんかピリついてたのを覚えてるわ』

『怖くて震えてるゆあんをとにかく落ち着かせたくて必死だった』

『んで座って時間がすぎていくのを感じてる時に』

『たっつんに出会ったんだ』