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一条ゆかり
あっ、バスケ部の練習が終わった…
一条ゆかり
お昼ですの
一条ゆかり
ついにお弁当の時間が来ましたの
牧瀬優子
どうしよう、ゆかり…
牧瀬優子
どうやってお弁当を渡そうかなぁ…
一条ゆかり
そ、それは…
一条ゆかり
勇気を出すしかありませんの
一条ゆかり
モジモジしてたら、せっかくのお弁当が台無しになりますの
牧瀬優子
そうだよね
牧瀬優子
頑張って作ったんだもんね
一条ゆかり
高梨君と浩君はきっとよろこんでくれますの
一条ゆかり
努力はきっと報われますの
牧瀬優子
そうだよね
牧瀬優子
ゆかりの言う通りだよね
一条ゆかり
あっ、高梨君たちが体育館を出ていきますの
一条ゆかり
追いかけなくちゃいけませんの
牧瀬優子
うん、行こう
牧瀬優子
二人がお弁当を食べる前に
牧瀬優子
このお弁当を渡さなくちゃ
ゆかりと優子の意見が一致し、二人は小さくうなずいた
そしてゆかりと優子は高梨君たちを追って、足早に歩き出した
一条ゆかり
(二人を追ってきたけど)
一条ゆかり
(このあとはどうしよう？)
一条ゆかり
(なんて言ってお弁当を渡せば良いですの？)
牧瀬優子
追いついちゃったね
牧瀬優子
どうしよう、ゆかり…
一条ゆかり
どうしようって…
一条ゆかり
声をかけるしかありませんの
一条ゆかり
そうしなくちゃ、せっかくのお弁当が台無しですの
牧瀬優子
声をかけるのが怖いよ…
牧瀬優子
ゆかり、お願い
牧瀬優子
浩君に声をかけて
一条ゆかり
わ、私がですの？
一条ゆかり
それは…、ちょっと…
牧瀬優子
やっぱり無理かなぁ？
一条ゆかり
そ、そんなことはないですの
一条ゆかり
私は…、私は…
ゆかりと優子が戸惑っているとき
高梨君が急に後ろを振り返り、二人の存在に気づいてしまった
一条ゆかり
(あっ！？)
一条ゆかり
(高梨君に気づかれた…)
一条ゆかり
(どうしますの？)
一条ゆかり
(隠れますの？)
高梨涼太
一条、牧瀬、なにしてんだ？
鈴木浩
今日は日曜日だよ
鈴木浩
学校に用事があったの？
牧瀬優子
そ、それは…
一条ゆかり
(優子が浩君の言葉に戸惑っている…)
一条ゆかり
(どうにかしなくちゃ…)
一条ゆかり
(私が優子を助けますの)
一条ゆかり
(大切な友達ですの！)
一条ゆかり
あのう…
一条ゆかり
私たち…、料理にハマっていますの
一条ゆかり
そうだよね、優子
牧瀬優子
う、うん
牧瀬優子
そう、そう
牧瀬優子
料理って楽しいよね
一条ゆかり
だけど、料理はそのう…
一条ゆかり
食べてくれる人がいないとダメですの
一条ゆかり
つまり、そのう…
一条ゆかり
私たちが作ったお弁当を…
高梨涼太
どうした、一条
高梨涼太
なに言ってるか聞こえないぜ
一条ゆかり
お弁当を…、食べて欲しいですの！
一条ゆかり
高梨君と浩君のために心を込めて作りましたの！
鈴木浩
オレたちにお弁当？
鈴木浩
本当に？
一条ゆかり
優子が浩君に
一条ゆかり
私が…、高梨君に…
一条ゆかり
そうだよね、優子
牧瀬優子
う、うん…
牧瀬優子
そうだよ
高梨涼太
マジかよ
高梨涼太
うれしいなぁ
一条ゆかり
よろこんでくれますの？
高梨涼太
もちろん！
高梨涼太
なぁ、浩
鈴木浩
あっ、ああ…
鈴木浩
そういうの、うれしいよ
一条ゆかり
(良かった…)
一条ゆかり
(高梨君と浩君がよろこんでくれてる！)
高梨涼太
一条、作ってきたお弁当を見せてくれないか？
一条ゆかり
わかりましたの
一条ゆかり
今、バッグからお弁当を出しますの
ゆかりはそう言うと、不安そうな顔をしている優子に目を向けた
一条ゆかり
優子、一緒にお弁当を出しますの
一条ゆかり
二人にお弁当を見せますの
牧瀬優子
うん、わかったよ
牧瀬優子
それじゃ、せ～ので出そう
一条ゆかり
わかりましたの
一条ゆかり
それじゃ、せ～の
ゆかりと優子はドキドキしながら
大切なお弁当を大好きな人へと差し出していた
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コメント
4件
ついにお弁当を渡す時…見た目はどうなのか…味はどうなのかと考えるとすごいドキドキする〜！😍
お嬢様、勝負はこれから。お弁当は中身です！ドキドキ💓
優子ー！ ゆかりー！ 頑張るんですn((キモイ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
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