それぞれテレビを見たり スマホをいじったり、
日ごろからずっとべたべたしてるわけじゃないからいつもどおりだけど、 どこかぎこちない空気が流れる。
それでもシャワーを浴びてお風呂から上がれば、寝室には颯斗がいる。
直弥
ふたりで相談して買ったキングサイズのベッド。
成人男性が2人で寝るには狭いけど、 それでも2人くっついて寝る。
颯斗
今日も颯斗が先に入っていたベッドに 俺はもぐりこんだ。
こんなに幸せを感じられることはない。
チュッと颯斗が額にキスを落として、 背中に腕を回した。
直弥
俺も颯斗にくっついたけど、 背中に回された手が俺の体に触れた瞬間、さっきの気持ち悪いおじさんの手と重なり、思わず振り払ってしまった。
颯斗
直弥
頭の中では大好きな颯斗だって分かっているけど、気持ちが付いてこない。
さっきの怖かった出来事が頭の中を フラッシュバックする。
颯斗
颯斗
バタンと扉が閉まる音と、 冷めていくベッドのぬくもり。
あ、やってしまった...。 と思う頃にはもう颯斗はこの部屋にはいなくて。
直弥
今すぐ謝らないと、 そう思うけど今の俺には 颯斗の機嫌さえも怖くて
これ以上何か言われたらと思うと勇気が出ず、気が付いたら睡魔に引き込まれていた。
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