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俺は東雲陸(しののめりく)

栽培委員会の委員長を務めている

俺は昔から花が大好きだった

だから、今も毎日水をやり、肥料をこまめに与えたりして

できるだけ長く咲いてくれるように工夫している

俺が花に見とれているのもつかの間

柳涼菜

どけどけ〜っ!!

上から誰かが飛び降りてきた

そいつは堂々と花壇の上に着地する

当然、花はぐちゃぐちゃだ

柳涼菜

あーあっぶねー

柳涼菜

急ごっ

東雲陸

…おい

柳涼菜

何だよ?

東雲陸

お前が踏みつけているのは何だかわかるか?

柳涼菜

は?

柳涼菜

花じゃん

柳涼菜

なんか問題?

柳は、「靴が汚れちまったぜ」

と言いながら花壇を蹴散らして回る

東雲陸

お前…!!

担任

こらー!!

担任

柳!

東雲陸

!?

柳涼菜

やべっ!

東雲陸

何してんだ?

柳涼菜

ほら見ろよ!

柳の手には、釣り竿に引っかかったふさふさの物体があった

柳涼菜

私のクラスの担任のヅラを釣ってやったんだよ!!

柳涼菜

笑えるだろ?

東雲陸

ああ

東雲陸

面白いな

柳涼菜

だろー?

柳涼菜

じゃあなー!

グイッ

柳涼菜

げっ!

東雲陸

先生への生意気な態度は許されない

東雲陸

それと、花壇を荒らした罰だ

柳涼菜

離せよっ!

柳涼菜

触んな!

担任

東雲、よくやった

東雲陸

先生

東雲陸

あとはお任せします

柳涼菜

お前一生恨むからなー!

東雲陸

構わないよ

東雲陸

俺も君を一生恨むからさ

東雲陸

あ、先生

担任

何だ?

東雲陸

これを

担任

ああ、これを取られたから追っていたんだ

担任

助かる

東雲陸

早くかぶった方が良いですよ

東雲陸

もうすでに先生がハゲているところ

東雲陸

みんなが見ていると思いますけどね

担任

なっ!

柳涼菜

お前、どっちの味方なんだよ!

東雲陸

俺はどっちの味方でもないよ?

柳涼菜

くそっ!

担任

さて

担任

応接室へ行くぞ

柳涼菜

やだー!

柳涼菜

離せ変態エロオヤジー!

東雲陸

まったく…

あいつは柳涼菜

学校中で噂の問題児である

外見だけは大和撫子のように美しく、成績優秀だが、他が問題である

遅刻常習

何度も度重なる不祥事

授業のサボり

数え切れないほどある

あいつは何をしたいのか、俺にはわからない

東雲陸

はぁ…

荒れ果てた花壇を見て、俺はため息をついた

放課後、花壇の片付けをしていると…

ゴンッ

と鈍い音が聞こえた

行ってみると…

そこには、誰かの顔を踏みつけている柳の姿があった

制服は血だらけで、顔はぞっとするような笑みを浮かべている

柳涼菜

あはははは!

柳涼菜

どいつも無様だなあ!

柳涼菜

私に結婚なんか強要すっからこうなるんだろ?

柳涼菜

ええ!?

東雲陸

(まさかあれが…)

東雲陸

(本当の柳…?)

東雲陸

(しかも結婚って…どういう…)

ゴキッ

男1

がはっ…!

男2

お待ちください!

男2

涼菜様に結婚していただかないと柳家は…

男2

ふごおっ!

柳涼菜

ふん

柳涼菜

勝手に崩壊してろ

柳涼菜

結婚させるなら

柳涼菜

そこらへんの独身卒業したい女でも

柳涼菜

連れてくるんだな

東雲陸

(うう…)

東雲陸

(血の匂いが充満して…)

東雲陸

(吐き気がする…!)

東雲陸

げほっ!

柳涼菜

柳涼菜

まだいんのか?

柳涼菜

柳涼菜

東雲…!

柳涼菜

(くそっ…)

柳涼菜

(見られたか…!)

柳涼菜

ふう…

柳涼菜

(記憶をなくす薬、あと一本だけ残ってた…)

柳涼菜

(あぶねー…)

東雲陸

ん…?

東雲陸

柳?

東雲陸

ここ、どこだ?

柳涼菜

保健室だけど?

柳涼菜

お前、いきなり倒れたんだよ

東雲陸

東雲陸

そういえば…

東雲陸

お前さ

東雲陸

結婚を強要されてるんだったよな?

柳涼菜

柳涼菜

(効果がない…!)

柳涼菜

(どうして?)

東雲陸

お前が結婚しないと、何かまずいことでもあんのか?

東雲陸

何で、お前高校生なのに…

柳涼菜

しらね

涼菜の父

涼菜はあるお金持ちの息子と婚約しているんだ

柳涼菜

親父…!

涼菜の父

涼菜、頼むよ

涼菜の父

お前が結婚すれば、我が家は裕福に…

柳涼菜

死ね

東雲陸

柳はポケットからナイフを取り出し、父親を刺そうとする

そこに、1人の男が現れた

颯馬馨

涼菜ちゃんって、面白いね

柳涼菜

誰だお前?

颯馬馨

ひどいなあ

颯馬馨

僕は颯馬馨

颯馬馨

君の婚約者だよ

柳涼菜

へえ

柳涼菜

良い男じゃん

柳涼菜

ますます傷つけたくなってきた

颯馬馨

僕は可愛い女の子を守るのが好きだよ?

柳涼菜

私は良い男を傷つけるのが好きだぜ?

涼菜の父

お前、婚約を破棄する気か!

柳涼菜

当たり前じゃん?

柳涼菜

金のために私は生きてるんじゃねえよ!

東雲陸

颯馬馨

じゃあ、勝負をしようか

颯馬馨

今から僕の拳を全て避けられたら

颯馬馨

君の勝ち

颯馬馨

避けられなかったら

颯馬馨

僕の勝ち

颯馬馨

結婚してもらうよ

颯馬馨

どうだい?

柳涼菜

素晴らしい提案だな

柳涼菜

のった!

颯馬馨

じゃあ

颯馬馨

外へ行こうか

柳涼菜

ああ

東雲陸

まさか、本当にやるのか?

柳涼菜

当たり前じゃん?

柳涼菜

私は自由でいたいんだよ

柳涼菜

こんな顔だけの奴と結婚とか

柳涼菜

自殺行為だぜ

颯馬馨

僕が顔だけに見えるかい?

颯馬馨

残念だなあ

颯馬馨

まあ

颯馬馨

さっさと始めようか

柳涼菜

おう

東雲陸

あれを避けられるなんて…

東雲陸

(よっぽど結婚したくないんだなあ…)

颯馬馨

はぁっ、はぁっ…

東雲陸

(バテてきてる…)

東雲陸

(柳、どうするんだ…?)

柳涼菜

東雲陸

え?

東雲陸

何で…止めたの?

柳涼菜

おい

柳涼菜

まだいけんだろ?

颯馬馨

はぁっ…

柳涼菜

柳涼菜

飽きた

柳涼菜

バイバイ

バキッ!!

東雲陸

終わっ、た…?

柳涼菜

約束通り

柳涼菜

婚約破棄な

柳涼菜

可哀想に

颯馬馨

くっ…

涼菜の父

涼菜…!

柳涼菜

お前とも縁切るから

柳涼菜

さよなら

涼菜の父

おい!

涼菜の父

涼菜!

東雲陸

(どうしよう…)

東雲陸

(追いかけよう…!)

東雲陸

柳!

柳涼菜

あ?

柳涼菜

何でついてくんの?

東雲陸

それは…

東雲陸

心配だから!

柳涼菜

お前に心配される筋合いはねえんだけど

東雲陸

そんなこと言うなよ…!

柳涼菜

あんなにひどいことしたのに

柳涼菜

まだ私につきまとうってか?

柳涼菜

相当な物好きだなお前

東雲陸

そうだよ

東雲陸

俺は物好きだ

東雲陸

だからお前にも興味を持った

柳涼菜

…は?

柳涼菜

…血の匂いで頭いかれたか?

東雲陸

いかれてねえよ

東雲陸

柳涼菜

あ?

東雲陸

俺の家に来ないか?

柳涼菜

柳涼菜

バカ言ってんじゃねえ

柳涼菜

他人に世話になるなんてごめんだな

東雲陸

じゃあお前、どうすんだよ…!

柳涼菜

私の容姿を見て考えろ

柳涼菜

ヒントは夜の街

東雲陸

柳涼菜

結婚するよりかはマシだ

柳涼菜

それに客の接待は慣れてるし

柳涼菜

問題ねえ

東雲陸

お前、学校は…

柳涼菜

やってられるか

柳涼菜

早急に辞めてやるよ

東雲陸

…じゃあその前に確認だ

柳涼菜

…?

東雲陸

金を稼げればいいんだな?

柳涼菜

ああ、まあな

東雲陸

なら…

東雲陸

このカバンの中見てみろ

柳涼菜

まさか…

東雲陸

きっと気にいると思うぜ?

柳涼菜

カバンの中には、大量の札束が敷き詰められていた

東雲陸

それやるよ

東雲陸

ただし条件がある

柳涼菜

…何だ、条件って

東雲陸

…この学校を卒業するまで

東雲陸

ずっと俺のそばにいろ

柳涼菜

…ふん

柳涼菜

お安い御用さ

それから柳は父親と絶縁し、俺の家に住むこととなった

柳涼菜

お前の家豪邸だな

東雲陸

親父が証券会社社長だからな

東雲陸

で、母さんは外交官

柳涼菜

ってわけで

柳涼菜

家に誰もいねえわけだ

東雲陸

そうだよ

東雲陸

1人も飽きてきたしな

東雲陸

お前がいるだけで相当楽しめそうだ

柳涼菜

…何をすれば楽しませられるんだ?

東雲陸

言っただろ

東雲陸

俺のそばにいるだけでいいって

柳涼菜

柳涼菜

お前、それ以上に求めねえのかよ?

東雲陸

お前の体になんて興味ねえしな

柳涼菜

これでも接待にはなれてるぜ?

東雲陸

東雲陸

お前まさか…

柳涼菜

金儲けのためにやらされたりしたよ

柳涼菜

そのせいで今は

柳涼菜

薬がねえと生きられねえ体になっちまった

そう言って柳は大量のカプセルが入った容器を取り出す

どうやら、精神安定剤のようだ

柳涼菜

さっきは薬を飲んでなかったせいで

柳涼菜

いつのまにかあんな残酷なことしてた

柳涼菜

で、薬飲んで我に返ったら

柳涼菜

お前は倒れてるし

柳涼菜

制服は血まみれだし

柳涼菜

何が起こったのかわからなくて足元見たら

柳涼菜

顔を踏みつけてるし

柳涼菜

全部…

柳涼菜

あの親父のせいで…!

東雲陸

もういい

柳涼菜

東雲陸

なんのためにお前は親父さんと縁切ったんだ?

柳涼菜

それは…

東雲陸

言わなくていい

東雲陸

俺のことしか考えられなくしてやるよ

柳涼菜

やっぱりなんかすんじゃねえか…

東雲陸

さあな?

東雲陸

お前が望むなら、どこまでも

柳涼菜

私が、望むなら?

東雲陸

ああ

東雲陸

無理やりって、なんか

東雲陸

つまんねーしよ

柳涼菜

私が求めるまでは

柳涼菜

やらないってことか?

東雲陸

その通り

東雲陸

まあ

東雲陸

すぐに俺を求めるだろうよ

柳涼菜

東雲陸

…覚悟しとけよ

柳涼菜

くそっ…

柳涼菜

私があんな男に落ちるはずなんて

柳涼菜

ないのに…!

翌日

柳涼菜

(本当に何もして来ねえな…)

柳涼菜

(この私でも無理か)

風間桃

涼菜ー!!

柳涼菜

…何だよ

風間桃

あ!またそんな怖い顔して!

風間桃

モテないよ!

柳涼菜

今腐る程モテてるから全然オッケーだわ

風間桃

あーまたそんなこと言って!

秋山なつめ

ちょっとは静かにしたらどうや、桃

風間桃

だってなつめ!

風間桃

涼菜ってばモテるのに彼氏作ろうとしないんだもん!

柳涼菜

だから、あんな男には興味ないんだって

秋山なつめ

別にええやろ

秋山なつめ

涼菜のことばっかり気にしよって

秋山なつめ

自分こと考えなあかんやろ

風間桃

なつめの意地悪!

秋山なつめ

…はぁ

火村千鶴

ねえ、知ってた?

柳涼菜

あ?

風間桃

何を?

火村千鶴

あなたたち、この学校で1番モテるTOP3だってことだよ!

柳涼菜

…いつの間にそんなものが

秋山なつめ

知らんでうちらはそんなもん

風間桃

私は何番目なの?

火村千鶴

えっと確か…3番目だった!

火村千鶴

で、なつめが2番目で

火村千鶴

1番目が…

秋山なつめ

あんたしかおらんで、涼菜

柳涼菜

この学校の奴ら全員眼科受診決定

火村千鶴

またまたそんなこと言って!

秋山なつめ

あんたは何番だったん?

火村千鶴

私は4番目!

火村千鶴

って、そんなことはどうでもいいじゃない!

火村千鶴

ほら、早速涼菜に告白してくる人がいるよ?

柳涼菜

はぁ

柳涼菜

かったるい…

秋山なつめ

何でうちらが覗かなあかんのや

火村千鶴

気になるでしょーが!

風間桃

見てるこっちがハラハラするよ…汗

秋山なつめ

あ、涼菜が返事するで

柳涼菜

私はあんたのこと好きじゃない

柳涼菜

さよなら

火村千鶴

秋山なつめ

風間桃

…あーあ

柳涼菜

あ、お帰り

柳涼菜

どこ行ってたんだよお前ら

火村千鶴

何やってるの!!

柳涼菜

あいたたた!

柳涼菜

何すんだよ!

火村千鶴

何であんなイケメンで性格良さそうな子振ったのよ!

柳涼菜

だって興味ないし

風間桃

そう言ってこの前付き合った彼氏も2日で振ってたじゃん!

柳涼菜

つまんないんだよ、ここの男どもは

柳涼菜

みんな勝手に顔赤くしやがって

柳涼菜

モジモジモジモジ

柳涼菜

早くしろやって感じ

秋山なつめ

まあ、分からなくもないなあ

火村千鶴

じゃあ、桃ちゃんはどうなの?

風間桃

えー、私も強い男の子がいいんだけど…

火村千鶴

…具体的には?

風間桃

私より強い人!

柳涼菜

柳涼菜

無理だろ、そりゃ

秋山なつめ

あんた、自分がどれくらい強いのかわかってていっとんのか?

風間桃

んー、まあ、私自身が弱くないってことはわかるかな

秋山なつめ

強すぎやアホ

火村千鶴

やっぱりトップ3女子は格が違うね…

柳涼菜

さあ、どうなんだか

こんな日常があっという間に過ぎて

私たちは3年生になった

私たちは、卒業しても一緒だ

大学が同じだから

柳涼菜

何でまた…

秋山なつめ

この4人で固まったんや…

火村千鶴

まあいいじゃない!

風間桃

うん!

風間桃

大学生活ノープロブレム!

東雲陸

俺もいるからなあ、柳

柳涼菜

風間桃

涼菜!?

秋山なつめ

顔、赤くなっとるで

秋山なつめ

熱あるんか?

柳涼菜

いや、大丈夫…

柳涼菜

(くそっ、あいつの家に居候してから)

柳涼菜

(あいつだけに興味を持つようになって…)

柳涼菜

(そしたら興味だけじゃおさまらなくて)

柳涼菜

(あいつが欲しいって思うようになった)

柳涼菜

ちっ

柳涼菜

東雲!

東雲陸

続きは帰ったらな

柳涼菜

…ああ

東雲陸

んじゃ、俺行くから

秋山なつめ

何だったんや

火村千鶴

わかんない…

風間桃

そういえば東雲って一年の後半になってから

風間桃

涼菜に付きまとってない?

風間桃

張本人の涼菜は抵抗しないし

風間桃

追っ払おうともしないしこれってまさか…!?

秋山なつめ

涼菜の初恋、やね

柳涼菜

…あいつが

柳涼菜

あいつが初恋で悪いかよ

火村千鶴

火村千鶴

涼菜、おめでとう

東雲陸

ただいまー

柳涼菜

…お帰り

東雲陸

お前、もう帰ってたのか?

柳涼菜

ああ

柳涼菜

待ち遠しかった、から

東雲陸

柳涼菜

続き

柳涼菜

やってくれんだろ?

東雲陸

…ああ

東雲陸

俺の部屋に行くぞ

東雲陸

…さて

東雲陸

お前のお好きなようにどうぞ

柳涼菜

東雲陸

(驚いてんな、珍しい…)

柳涼菜

柳が俺のネクタイを取ろうとする

東雲陸

まて

柳涼菜

東雲陸

手を使うな

東雲陸

お前の口で解け

柳涼菜

はぁ?

柳涼菜

無理に決まって…

東雲陸

じゃねえとお預けだぜ?

柳涼菜

ちっ

俺の首元に柳の顔が近づく

俺のネクタイを軽く加え、器用に解いてみせる

それにしても、上手いな、こいつ…

まさか…

「客の接待には慣れてるし」

柳が、苦しみながら何度もやってきた行為

そして、俺より先に他の男が柳に触れたという怒り

ムカつく

がしっ

俺のシャツのボタンを手慣れた様子で外す柳の手を止める

そして俺は柳のネクタイを解いた

東雲陸

お前、この跡は…!

柳涼菜

それは…!

東雲陸

まだ、消えねえのか?

柳涼菜

…ああ

柳の首元には痛々しい傷跡

精神がおかしくなるのも無理はない

たくさんの男たちに汚された柳の体

俺はもう

正気を失っていた

俺は、柳の首筋に鋭く歯を立てた

柳涼菜

いたっ…!!!

そしてこの傷を癒すように舌で舐める

柳涼菜

ふうっ…

痛がっている柳も、最高にそそられた

東雲陸

お前が汚されたこの体

東雲陸

俺で…埋め尽くしてやるよ

柳涼菜

…うん

柳をベッドに押し倒し、そっと唇にキスをする

柳はそれを受けいれるかのように俺の首に手を回してきた

そのまま、柳のシャツのボタンを外していく

すると、柳の顔が豹変した

柳涼菜

嫌!

東雲陸

柳涼菜

嫌!触らないで!来ないでっ!

東雲陸

柳…

思い出させてしまったのかもしれない

柳の、辛い記憶を…

柳涼菜

く、薬…

柳涼菜

早く飲まないと…

東雲陸

ほらよ

柳涼菜

ありがとう

柳涼菜

…悪いな

柳涼菜

いきなり叫んじまって

東雲陸

別に

東雲陸

叫ぶまでで済んでよかったよ

柳涼菜

でもね、嫌じゃなかった

柳涼菜

陸、私をもっと溺れさせて?

プツン

もう耐えられない

理性が、切れた

東雲陸

言われなくてもやってやるさ

東雲陸

もうお前を見てるだけでゾクゾクしてくる

東雲陸

溺れろ、最高の幸せに…

柳は泣いていたが

それは

嬉し涙だった

一年の頃に交わした契約は

この日を機に

破棄となった

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