TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

君に恋した夏休み

一覧ページ

「君に恋した夏休み」のメインビジュアル

君に恋した夏休み

1 - 君に恋した夏休み 前編

♥

436

2019年08月31日

シェアするシェアする
報告する

振り返れば、 あの時の私は高校生だった

西宮凜々

お母さん!なんで花野へ帰るの?

しかし、 まだ高校生という実感はなく、 その当時の私はまだ子供っぽかった

西宮凜々

(花野は好きだけど、交通が面倒なんだよねぇ)

急用よ

ちょっと、おばあちゃんが怪我したようでな

西宮凜々

ほんと!?おばあちゃん、無事なの!?

ああ、無事だよ

西宮凜々

そっかぁ、良かった!

だから、3人で顔を見に来た程度なんだけどね笑

西宮凜々

でも行けるの嬉しいよー!

西宮凜々

ここ最近、花野来てなかったからさ!

たまにはいいだろ?

西宮凜々

うんっ!

着いたのは夜

西宮凜々

すぅすぅ…

凜々、着いたわよ

西宮凜々

むにゃむにゃ…

西宮凜々

ハッ!

行くぞ、寝てたら置いてくからな?笑

西宮凜々

待ってよー!

お義母さん、来ましたよ〜

お母さん、ただいま

西宮凜々

おばあちゃん!来たよー!

おばあちゃん

いらっしゃい

西宮凜々

おばあちゃん元気そうでよかったー!

おばあちゃん

私は凜々が元気そうでなによりだよ

西宮凜々

ありがとー!

おばあちゃん

ところで、何泊するんだい?

あんまり荷物もないそうかいし、凜々も勉強しなきゃいけないから、2泊になるよ

おばあちゃん

そうかい…寂しくなるねぇ

まあ、また来るよ

あっ!そうだわ、凜々

明日、外へ遊びに行くから、貴重品持ってなさいね?

西宮凜々

だーいじょーぶ!離れもしないし!

凜々はたくましいからなー、安心だ

西宮凜々

えっへへぇー

それじゃ、明日は朝早いから、今日はもう寝なさい

西宮凜々

はーい!おやすみー!

そして翌日

西宮凜々

花野川綺麗だな〜!

だろ?自慢なんだ笑

西宮凜々

お父さん、お母さんっ!あっちに山あるよー!

あー、あれは、翡翠山だな

西宮凜々

ひすいやま?

そう、翡翠山

昼はカワセミがよくいるらしいんだが、夜になると…

その山の神様が現れて、怒っちゃうらしいんだ

西宮凜々

ええっ!

冗談だ、冗談!

もう、あなた、凜々を怖がらせないであげて

すまんな、凜々(笑)

西宮凜々

べ、別に怖くないよ?

西宮凜々

夜、一人で行ってやるし

ダメよ、補導されるわ

そうだぞ、補導ほど怖いもんはないぞ

ちなみに父さんはなー

西宮凜々

あーはいはい、分かりましたー

西宮凜々

(翡翠山、か)

西宮凜々

(探検してみよっかな)

西宮凜々

行ってきてもいい?

近辺ならいいぞ

迷子にならないでよね

西宮凜々

はーい!

戻ろうとした、その時だった

西宮凜々

…あれ?

西宮凜々

…迷子、なっちゃったー!

西宮凜々

え、こっちかな?

西宮凜々

違う!こんなとこじゃないし!

西宮凜々

…近辺なのに、分かんないよー!

西宮凜々

待って、もうそろそろ夕方…

西宮凜々

早く帰らなきゃ!

西宮凜々

…夜だぁあ!

謎の少年

おいっ、そこで何をしている!

西宮凜々

((((;゚;Д;゚;))))カタカタカタカタカタカタカタ

謎の少年

そんな、怖がるかい…?

西宮凜々

ほ、ほほ、ほ、補導されるー!!!

謎の少年

え、ちょ、待って!

西宮凜々

山の神様に補導されるー!!

謎の少年

補導じゃないからー!

謎の少年

…つまり、君の親御さんに、怖い話をされたってこと?

西宮凜々

…スミマセン

謎の少年

怖がりだなぁ

謎の少年

山の神様なんて、出てくるわけないのに笑

謎の少年

あ、君、名前は?

カナタ

僕は、カナタ。よろしくね

西宮凜々

西宮、凜々、です

カナタ

怖がんないでくれる、凜々?

西宮凜々

だって、カナタくん、知らない人だもん

西宮凜々

(不思議…)

西宮凜々

(初めて会ったはずなのに、懐かしい気持ちがする…)

カナタ

確かにそうなんだけど…

カナタ

そういや、凜々、どこから来たの?

西宮凜々

…花野

カナタ

ここもだよ?

西宮凜々

川からの帰り道は分かるの!

西宮凜々

でもね、それまでが分かんないの…

カナタ

川、か…

カナタ

花野川とか?

西宮凜々

そうっ!そうだよ!

カナタ

あの川も広いからなぁ

カナタ

その近くには何かあった?

西宮凜々

えっと…

西宮凜々

喫茶店かな…?

カナタ

『青いおうちの人形』かい?

西宮凜々

うん、確かそんな名前だった

カナタ

なら、帰り道は簡単だよ

西宮凜々

え?

カナタ

このまま真っ直ぐ行けば、見えてくるよ

西宮凜々

ほんとに!

カナタ

ほんと

カナタ

さあ、早く帰って。親御さんが心配している

西宮凜々

え、でも、カナタくんは…

カナタ

僕も帰るから

カナタ

さあ、早く

西宮凜々

うっ、うん!

西宮凜々

(カナタくん、か…)

カナタ

…………

カナタ

神様なんて、いるわけないのに

西宮凜々

ただいまー

ちょっと!どこ行ってたのよ!

探したんだぞ!

西宮凜々

…ごめん…なさい

何してたの?

西宮凜々

カワセミ見てるうちに、迷っちゃった…

西宮凜々

け、けどね…カナタくんが、帰り道、教えてくれたの

カナタくん…?

誰よその子

どうせこの辺の子でしょう?

何かあったらどうするつもりだったの!

西宮凜々

そんな子じゃなかった!

今回が偶然かもしれないでしょ!

まあまあ、母さん…

凜々

西宮凜々

…………

カナタくんに会ったら、お礼言うんだぞ

西宮凜々

はーい

西宮凜々

すぅすぅ…

寝ちゃったわね

そうだな

どうしたの?

カナタくんって子、俺が凜々と同じくらいの時、あの山で会ったんだ

それから、友達になった

…どういうこと?

幽霊とか、なにか?

そう考えたんだけど…

けど、昔からあの山、言い伝えがあってさ

『山に妖精がいる』『夜にだけ山の妖精が訪れる』…ってね

妖精?そんな馬鹿な話…

信じなくていいさ

…凜々のためにも、ね

君に恋した夏休み

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

436

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚