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星舞恵斗(et)

はぁ~…(ため息)

星舞恵斗(et)

そろそろ家とかお金とか、どうしようか考えないとまずいな…

 

私は星舞恵斗(et)

訳あって家がなく、色々なものを盗んで生活している

例えばその辺の人から財布を盗んだり

時には家に侵入して金目のものを盗んだり

盗みは良くないけれど

私にとっては、生きるためには仕方ないことなのだ

…まあそもそも私が生きていていいのか分からないけど

でもこの世界は【実力主義】

実力さえあれば大抵は許される

私にとっては良くもあり、誰かにとっては悪くもある世界

だから私は、実力だけで大抵のことは捩じ伏せていた

ただ、最近は盗みすぎたせいか…

「長髪で橙色の瞳の泥棒に気を付けろ」という噂が流れてしまったのだ

「最近は人のものが盗めなくなってしまった」

これが、流石にこの生活をどうかしないといけない理由の一つだ

 

星舞恵斗(et)

また、どこかに住処を移すか…?

星舞恵斗(et)

いやでも、ここの代わりになる住処なんてあるか?

星舞恵斗(et)

正直、ここが今までで一番のお気に入りの住処だしな…

星舞恵斗(et)

うーん…取り敢えず…

星舞恵斗(et)

……誰かの家にお邪魔しますか!

星舞恵斗(et)

それからでも遅くない!

この時の私はまだ知らなかった

この選択が私の運命を大きく変えるなんて

そして─

 

私のこれからの物語の… 【最悪な始まり方】になるなんて

星舞恵斗(et)

…よし、この部屋は誰もいないな

星舞恵斗(et)

十軒目…!やっといい家を見つけた!

星舞恵斗(et)

よし、早速…

星舞恵斗(et)

お邪魔しま~す…

私は部屋の中を探し回った

しかしこの部屋は、金目のものもなければ、そもそも盗めるものが無さすぎる

小さい小道具もなければ、あるのは正直使わないナイフぐらい

星舞恵斗(et)

…意外と何もないなぁ

星舞恵斗(et)

ありそうな雰囲気なのに

星舞恵斗(et)

生活に必要最低限なものしか揃えられてない

星舞恵斗(et)

ここに住んでる人大丈夫?

星舞恵斗(et)

倒れたりしてない?

星舞恵斗(et)

てかこの部屋…いろんな所にナイフ置かれてる

星舞恵斗(et)

なんでこういうのはあるんだろ…

星舞恵斗(et)

…持ってく?

星舞恵斗(et)

ま、ひとつぐらい大丈夫か

星舞恵斗(et)

他にはなにか無いかなー?

<助けてこれ書き方分かんない!

<いや嘘だろ??

星舞恵斗(et)

あ、そうだった…

星舞恵斗(et)

下には人いるから急がないと

星舞恵斗(et)

って、私…人がいる家に普通に入ってるんだ…凄くね?

ドンッ

星舞恵斗(et)

痛っ!?

星舞恵斗(et)

うわ棚に足ぶつけたっ…最悪

星舞恵斗(et)

…ん?

棚に足をぶつけた拍子に、何かの紙が目の前に落ちた

私は、導かれるようにその紙を手に取った

そこには、太い文字でこう書かれていた

星舞恵斗(et)

【夏桃魔法学園新入生応募用紙】?

星舞恵斗(et)

…なにこれ?

<やっと終わったよ…

<あ、お帰り~!

星舞恵斗(et)

(誰かが…帰ってきた!)

星舞恵斗(et)

(まずい、足音が近づいてくる!)

 

あ"~…ただいま

 

…まじで疲れた

俺はいつものようにベッドの上で横になった

毎日仕事仕事で疲れていたから、これだけでも幸せなのだ

そして特になんの意味もなく、自分の部屋を見渡した

しかし、そこである違和感に気付く

 

…ん?あれ?

 

ここにあったナイフは?

不思議に思い、部屋中を見渡す

確かに少しだけ、誰かが部屋に入った形跡があった

 

てか棚も少し動いてる…

 

そもそもこの部屋の出入りは俺しかできないはずだから、あいつらは違うんだよな

 

まさか、最近よく噂で言われてる泥棒か?

 

……あっ!?

 

窓から入ってきたか…油断してた…

 

でもそんな金目のもの、もう部屋には無いと思うけど

 

それに俺、あいつらみたいに魔法がまともに使えないから、小道具も無いし…

 

じゃあ、他に盗まれるものと言えばなんだ?

念のため、棚の中を除いて確認してみた

特になにも盗まれたような感じではなかった

そこで気付いた

とんでもないものが無くなっていることに

 

あれ…学園の書類が無い…?

 

……盗まれたか

 

まあ…紛失用に予備があるからよかったけど

 

良かった、予備がなかったらめんどくさいことになってた

 

 

…てか待って

 

学園の書類を盗んだってことは、その泥棒は学園に来るってことだよね?

 

「長髪で橙色の瞳の泥棒」…だっけ

 

そいつを探すことも、学園での目標にしようかな?

 

…そうしよう

 

もしも会ったら…どうしようかな

星舞恵斗(et)

この書類、思わず盗んできちゃったけど

星舞恵斗(et)

…夏桃魔法学園、私でも聞いたことはある

星舞恵斗(et)

確か、五年に一回新入生を募集する変わった学園だっけ?

星舞恵斗(et)

…あ、ここに説明あるじゃん

星舞恵斗(et)

えっと、何々?

星舞恵斗(et)

「夏桃魔法学園」

星舞恵斗(et)

「魔法を極めたい、強くなりたいと言う意思のある方」

星舞恵斗(et)

「そんな方なら、老若男女種族問わずどんな方でも歓迎するのがこの学園の特色です」

星舞恵斗(et)

「また、本校は寮生活で……」

星舞恵斗(et)

へぇ、この学園寮もあるんだ

星舞恵斗(et)

……ん?てことは

星舞恵斗(et)

寮だから住処にも困らない

星舞恵斗(et)

しかも、食事は三食しっかりついてくる

星舞恵斗(et)

これだけでも、今のこの生活よりは圧倒的にマシだし…

星舞恵斗(et)

それに、この学園に行けば強くなれる…

星舞恵斗(et)

あわよくば【実力主義というピラミッドの頂点】に立てるかもしれないってこと?

星舞恵斗(et)

…今の私には好条件過ぎるな

星舞恵斗(et)

でも入学試験とかあるらしいんだよね…その難易度にもよる

星舞恵斗(et)

……だけど今の生活のままだと、私は確実に終わる

星舞恵斗(et)

それなら、ダメ元で応募だけでもしてみた方がいい

星舞恵斗(et)

それになんの縁か、五年に一回の応募が今年だしね

星舞恵斗(et)

まあ、応募してみるだけしてみようかな

星舞恵斗(et)

もし受かったらラッキー

星舞恵斗(et)

受からなかったら、今まで通りの本来の道をたどることになるだけ

星舞恵斗(et)

それでいい

星舞恵斗(et)

えっと…名前は星舞恵斗

星舞恵斗(et)

寮は希望で…

私は応募用紙に次々と筆を走らせていった

そして次の日、私はこの応募用紙を提出した

 

 

 

星舞恵斗(et)

……合格しちゃった

星舞恵斗(et)

案外簡単なんだね入学って

 

星舞恵斗(et)

……いや、普通は違うよね!?

星舞恵斗(et)

私最初全部実技でゴリ押しようと思ってたけど…!

星舞恵斗(et)

筆記もほぼ解けたし、実技も簡単だったんだよな…

星舞恵斗(et)

いやまあ…うん

星舞恵斗(et)

何を基準にしてるか分からないからなんとも言えないけど

星舞恵斗(et)

…まあ、そこは置いとこう

星舞恵斗(et)

確か新入生には生徒手帳ってのがあるんだよね?

星舞恵斗(et)

校則とか色々書いてあったりするんだっけ?

星舞恵斗(et)

あ…あった

生徒手帳にしては小さく薄いものが手の上に乗る

私の生徒手帳は橙色だった

星舞恵斗(et)

橙…なんで?

星舞恵斗(et)

意味はあるんだろうけど…

星舞恵斗(et)

私にはまだ分からないか

星舞恵斗(et)

他にはなにか無いかな~?

星舞恵斗(et)

…え、なにこれ分厚っ!?

星舞恵斗(et)

あ、学園の説明の本かこれ

星舞恵斗(et)

こんなの読む気失せるって…

星舞恵斗(et)

でも読まなきゃなのか

星舞恵斗(et)

いや別に読まなくてもよくね?

星舞恵斗(et)

…でも入学まで暇だな

星舞恵斗(et)

入学祝いみたいな感じで、学園から色々贈られてきてるんだよね

星舞恵斗(et)

だから、盗みはしなくても入学当日までは持つし…

星舞恵斗(et)

はあ…仕方ない読むか

盗みもしない平和な日々が一週間続いた

そして今日は入学式の日

少ない荷物をまとめて、今から学園に向かうのだ

星舞恵斗(et)

…とうとう、この住処離れるときが来た

星舞恵斗(et)

大袈裟かもしれないけど

星舞恵斗(et)

なんやかんや、お気に入りだったわけだし…

星舞恵斗(et)

まあ、また来たとしても三年後だからなぁ

星舞恵斗(et)

そのうちにここは無くなるかもしれないしね

星舞恵斗(et)

ありがとう、雨をしのげたりするちょうどいい住処だったよ

星舞恵斗(et)

よし、それじゃあ…

星舞恵斗(et)

それじゃあ、学園に向かうとしますか!

next→桜の下での出会い

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わーい!!続き楽しみにしてます!!

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