五条悟
両手を後ろで組んで にっこりとこちらを見る
こんな時はろくなことを言い出さない
伏黒甚爾
返事をした俺に気を良くしたアイツは さらに笑みを深くして
五条悟
五条悟
こてん、と首を傾げて きらきらとした瞳を向けるアイツは ソレに俺が弱いことを知っていて やっているに違いない
伏黒甚爾
伏黒甚爾
五条悟
そう言いながら目の前に突き出されたのはただの糸とただの紙コップ
伏黒甚爾
五条悟
伏黒甚爾
五条悟
手早く作っていくのを見る
五条悟
伏黒甚爾
伏黒甚爾
五条悟
伏黒甚爾
呆れてため息が漏れる
五条悟
五条悟
そう言って待たされる紙コップ
五条悟
それだけ言い残して スタスタと一直線に歩いていく
豆粒ほどになったところでピタリと止まり、こちらを向いた
伏黒甚爾
向こうで紙コップを口に当てる仕草をするから、こちらは耳に当てる
五条悟
向こうを見るとこちらを見て首を傾げている
何も聞こえてないふりをして そのまま紙コップを耳に当て続ける
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
伏黒甚爾
きっと、こちらの反応がないことに むくれているのだろう 安易に想像出来てしまい 思わず笑いが漏れる
五条悟
伏黒甚爾
五条悟
伏黒甚爾
五条悟
伏黒甚爾
五条悟
伏黒甚爾
一方的に話させて 俺は紙コップには口を添えず答える
正直、こんなものがなくても 俺の聴力があれば聞こえている 今も糸から伝わるのは微々たる振動だが、俺の耳が捉えるのはアイツの肉声
五条悟
伏黒甚爾
向こうを見ると視線をうろうろとさせ モゴモゴとしだし ウンウンと唸る声が聞こえる
それから、何を思いついたのか 深呼吸をして こちらを射抜く視線と交わる
五条悟
おおきく、息を吸って
五条悟
一瞬
一瞬、息が止まった
言うだけで言ってへにゃりとこちらを見て笑うものだから 紙コップを口元に添えて
伏黒甚爾
今はこれだけ言えば十分だろう
顔が熱いのは多分気のせいだ
コメント
1件
最高でした…💘 ありがとうございます