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今度は失敗しまいと行動してきた

はずなのに

結局は選択をどこかで間違えてしまう

私は

どこで間違えてしまったのだろうか

カチ、カチ、と時計の音だけ響いている

もう昼頃だというのに私は体を起こそうともしない

悠里

仕事に、、行かなければ、、、

さっきも言ったが、もう昼頃 どう足掻いても遅刻だ

職場に遅刻を怒る人もいない 遅刻をするということに関して罪悪感を覚えない

どうせあんな廃れた場所の交番なんざ

誰も必要としていないのだから

人間は失敗から学ぶという

私は失敗から学んだ気になっていた

失敗も後悔もなににも活かせなかった私に

もう存在意義などない

悠里

............

悠里

腐ってても仕方がないですね

悠里

外の空気だけでも吸いにいきましょう

悠里

そういえば、ピアスをどこかに落としたんでしたっけ、、、

悠里

探す、、、必要はないですかね、もう

祖父の形見のピアス

あれを私はいつもお守り代わりに付けていた

しかし、あれがあっても悪い結果を招いてしまったのには変わりない

ただもう見たくないだけの言い訳だけど

私にはもう必要ない

悠里

何も考えず歩いてたら街につきましたね

悠里

....財布もってきてなかったです

財布がないのに街に居たって意味が無い

もう帰ろう

そう思った時、ふとある店が私の目を引いた

悠里

.....人形

それに興味がわいたのか

気がつけば店内に入っていた

悠里

人形......ですか......

店主

それが気になるかい?

悠里

えっ

ぼーっと考え事をしていると突然後ろから声をかけられた

振り返ると、優しい顔の老人が立っていた

悠里

い、いえ、えっと、、、その、

目の前の人形に目をやると

 白く長い髪、どこかで見覚えがあった

やけに安い

店主

この子、綺麗だろう?

店主

だが、あまり街の人達の好みには刺さらんかったようで、、、、

悠里

.......そうですか

店主

そもそもこの店にはあまり人も入らんのじゃがな

悠里

.........

店主

おっとすまん、久々のお客さんだったからつい私ばかり話していたな

悠里

いえ、お気になさらず

店主

.....お客さん、随分暗い顔だね

店主

私でよければ聞くよ

悠里

そ、そんな、、、大したことでは

店主

知らない人だからこそ話せることもあると思うよ

悠里

..........

店主

まあ、話したくなかったら無理に話さんでもいいけどね

悠里

人形が、、心を持って動いていたと

悠里

楽器が、人の形をしていて、誰かを騙していたと

悠里

私がそう言ったら、店主さんはその話を信じますか?

店主

......ふむ

店主

ああ、信じるさ

悠里

....どうしてですか?

店主

私も似たような話を身内から聞いたことがあるんだよ

店主

人の形をしたものには魂が宿りやすい

店主

しかし、楽器に魂が宿ってしまったとなると

店主

それが拗れてしまうのも無理は無い

悠里

.....そう、ですか

店主

君は、拗れた楽器の魂になにかされたのかい?

悠里

いえ、私自身は特になにも

悠里

ただ、、、、

店主

..........

悠里

.......

店主

....君は、その騙されてしまった人を助けられるはずだったのではと後悔しているのかな?

悠里

...........

店主

違ったらすまない

悠里

いえ、、間違っていません

悠里

ですが自分でもどこで間違えてしまったのかよくわからないのです

店主

......君が悩んでいることはわかった

店主

そうだな、、その子を助けられる方法とまではいかないかも知れないが

店主

なにか思い当たることが私にはある

悠里

....えっ?

店主

こっちにあるから、ついてきなさい

悠里

で、ですが、そんな私は

悠里

あなたに何もしていないのにそこまでしてもらうのは....!

店主

.......そうか

店主

そうしたら、、、そうだな、、、

店主

その人形、もらってくれないか?

悠里

えっ?

悠里

私、今日は財布を持ってないので、、その

店主

いいよ、あげるさ

悠里

い、いいんですか?

店主

ああ、要らないならいいけど

悠里

い、いえ!ありがとうございます!

店主

それで構わないか?ほら、こっちに

悠里

はい

店主さんに施され、店裏の階段を降りると

やけに散らかった部屋があった

店主さんは散らかった机を手探っている

店主

えっと.......確かこの辺に.....

床に散らばった紙を踏まないよう注意しつつ歩くと

一つの紙が目に留まる

思わずそれを拾い上げた

悠里

これは.......

店主

ああ、それだ。そこに落ちてたんだな

それには意味不明な絵が描いてあるだけで 私には手がかりに見えなかった

店主

それはむかしあった村の予言のようなものだよ

悠里

予言.....

店主

予言というか、言い伝え?かな

店主

拗れてしまった魂は純粋な魂を本能で取り込もうとしてしまう

悠里

本能で....取り込む......

悠里

そうしたら純粋な魂はどうなってしまうのですか?

店主

絵の具と同じさ

店主

黒に白をまぜても白色にはならない

店主

灰色になるだけだ

店主

黒と白が混ざった魂になるだけだよ

悠里

.....それは、

悠里

黒と、白に直す方法はあるんですか?

店主

ない

店主

とは言いきれない

店主

戻すには、特別な依代が必要だ

悠里

依代....?それはどんな

店主

それは私にもわからない

店主

すまないね

悠里

いえ

店主

そうだな、この街になんでも屋がある

店主

そこをたずねてみるのも手かもしれない

悠里

なんでも屋...?

店主

ああ、私も詳しくはしらないし店主に会ったこともないけど

店主

結構評判らしいからね

悠里

わかりました

悠里

お話聞いてくださりありがとうございました

店主

構わんよ

店主

ほら、さっきの人形、包んどいたげたから

店主

持っていきなさい

悠里

わざわざ、、ありがとうございます

店主

大事にしてればきっと君を守ってくれるさ

店主

ほら、行きなさい

悠里

はい

悠里

ありがとうございました

悠里

なんでも屋、、、、って

悠里

どこにあるんでしょう

悠里

その前に財布を取りに帰らなくては

悠里

このまま人形を持ち歩く訳にも行きませんしね

そんな訳で、私はその日は家に1度帰ることにした

明日はなんでも屋とやらに行き、なんとかして手がかりを見つける

今度は失敗しない

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