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「死ね!!死刑になれ!!」

「妖怪等!!理にあらず…!!」

らっだぁ

…あー…

らっだぁ

此れ…夢か…

らっだぁ

結局、人の子を護っても、こうなるのか

らっだぁ

こうなる始末…なのか…

らっだぁ

ならば、あの忌まわしい社で……

らっだぁ

あのまま、消えれば良かった

らっだぁ視点 総統室にて

らっだぁ

んあ……

らっだぁ

何時の間に…寝てた…

俺は椅子に凭れ掛かり さっき見た夢を振り返る

夢は薄暗い神社に放り込まれ 閉じ込められ、死刑だ何だと云われ 最後は神社ごと燃やされる

此れは、俺の未来・・・

らっだぁ

予知夢なんて、久々に見た

らっだぁ

…人の子を護っても…あの始末か…

らっだぁ

或る意味、良いのかもな

らっだぁ

…彼奴等が居なかったのが、唯一の救いだな…

俺はそんな事を云いながら、空を見る。空はオレンジ色に染まり、日が落ちようとしていた

らっだぁ

…此れから如何しようかな…(ボソッ)

そんな事を云っていると、部屋の扉が開いた。其処にはみどりくんが居た

緑色

らだおー、用事

らっだぁ

みどりが来るなんて珍しい、何か有った?

緑色

ンーン。別ニ

緑色

ホラ、行クヨ

らっだぁ

わーったから。置いてくな

談話室にて

談話室には他のメンバーが揃っていた。みどりくんはそそくさとレウの傍に座る

らっだぁ

あれ、珍しい。てっきり会議室だと思ってた

金豚きょー

まぁ、色々有ってな

らっだぁ

…何が有ったんだよ…

コンタミ

まぁまぁ。今回はらっだぁに対して質問が有ってね。聞きたいんだけど、良いかな?

らっだぁ

別に良いよ?

俺はそう云いながらソファに座る。何故か周りの雰囲気がピリッとしていて、居ずらい。一旦深呼吸してから聞いた

らっだぁ

さて、聞く事とは?

コンタミ

一番疑問に思ったんだけどさ

コンタミ

なんで戸籍が無いの?

らっだぁ

…えっ?

俺は固まる。まさか、其処を指摘されるとは思っていなかったから

らっだぁ

(確かに戸籍は出して無いけど…俺達妖怪に戸籍たる物は無いし……)

らっだぁ

(マジかぁ…やらかしたぁ……)

らっだぁ

ごっめーんw
戸籍出し忘れてたのかもw

俺は笑いながらそう云う。其れでもきょーさん達は神妙そうにしていた

らっだぁ

お前等、なんて顔してんだよぉ

レウクラウド

いや…らっだぁってさ、俺達の為に運営国の戸籍作ったじゃん。なんで其の時に作らなかったの…?

らっだぁ

んー…面倒くさかったから作らなかった!!

金豚きょー

…なぁ、らっだぁ

らっだぁ

ん?なぁに?

金豚きょー

お前…なんでそんな悲しそうな顔するん…

らっだぁ

……ぇ……

俺は再度固まる 今度は余裕が無く、焦る

らっだぁ

(悲しそうな…顔…?)

そんな事初めて云われた為、今、どんな顔をしているか、分からない

らっだぁ

そ、そんな事無いじゃん!!なぁに云ってんのきょーさん!!!!

金豚きょー

じゃあ、なんで吃っとるんや?

らっだぁ

吃って…ない…

嘘だ。自分でも分かる

俺は今、めっちゃ戸惑ってて、吃っている事が。嗚呼、何て情けない・・・

緑色

ねぇ、らだお
本当の事、言ってよ…

らっだぁ

…本当の事を云ったら、お前等は嫌いになるんだろう…?(ボソッ)

レウクラウド

…らっだぁ…?

そう云って皆は俺を見る。こんな息苦しい時間は初めてで、俺はずっと黙っていた

金豚きょー

…らっだぁ

金豚きょー

話さんと、伝わらんで…

らっだぁ

ッ……!!

そう、きょーさんに云われ、また心に刺さる。俺は其の場に居ずらくなり、顔を俯かせる

数分考えた末、席から立ち上がり皆を見る。そして一言、告げる事にした

らっだぁ

…そんなに知りたいなら、俺を追い掛けると良い

金豚きょー

ちょ!!待て!!逃げるんか…!!

らっだぁ

そんな……

らっだぁ

いや…実際そうなのかもな…

レウクラウド

…此処から消えるの…?

らっだぁ

…其れは、此れからの皆の行動次第…かな……?

コンタミ

ダメだよ!!まだ話は終わってない…

らっだぁ

うん。終わってないよ…
でも、皆が来たらね…

らっだぁ

じゃ……蒼古の森にて、俺は待っている

俺はそう云って、談話室を出て行った

蒼古の森にて

らっだぁ

あぁぁぁ…!!何であんな事云ったんだぁぁぁ!!!!

らっだぁ

まだ覚悟出来てねぇよぉ……!!

そう云い、俺は頭を抱える

そう、まだ、まだ覚悟が出来ていない。此れから俺の身に起こる未来に、まだ覚悟が出来ていなかった

らっだぁ

どうせ…どうせ…

らっだぁ

嫌われて…殺されるんだ…

らっだぁ

うん。其れで良いんだよ…其れで…

そんな事を云いながらも、俺の体は震えていた。心は嘆き、恐怖、そして少しの安堵が心を巡っていた

らっだぁ

……はっ…変なのッ……

らっだぁ

殺されるのが…当然なのに…
怖い…だなんて…まるで人の子だな…

俺は遠くに見える運営国を見つめる

らっだぁ

…もう一度…もう一度だけ…

らっだぁ

一緒に…笑い合いたい……

所変わってきょーさん視点

金豚きょー

…らっだぁ……

俺はボソッと彼奴の名前を出す。あの悲しそうな顔、そして何より・・・

らっだぁ

『じゃ……蒼古の森にて、俺は待っている』

あの言葉

気になっていたが、俺は思いっきり頭を振る。そんなの有り得ない

金豚きょー

(彼奴が…妖怪と言う可能性…なんて)

緑色

……らだお…

どりみーが悲しそうな声を出す。皆の方を見ると、悲しそうな顔をしていた

金豚きょー

(…信じたないわ)

コンタミ

…如何しよう…らっだぁの事、追い掛けた方が良いのかな……?

レウクラウド

俺…ちょっと怖いな……

緑色

…うん。怖い…けど

どりみーはそう言って一息つき、皆を見渡す。其の顔は少し顰めて、瞳には覚悟を秘めていた

緑色

追い掛けないと、もっとダメな気がする

金豚きょー

其れは分かるわ…

金豚きょー

俺も、追い掛けないといけない気がする

コンタミ

同感!!

レウクラウド

そうだね。俺もそんな気がする

金豚きょー

じゃあ…行くか

蒼古の森にて

金豚きょー

…此処…やな

緑色

ワァ…懐カシイ

レウクラウド

本当だ。何も変わってない…

コンタミ

…何処に居るかな…?

金豚きょー

分からん。居そうな所も知らんし…

レウクラウド

んー…らっだぁが居そうな所…

緑色

ンー……

コンタミ

フラフラしてみる?

金豚きょー

いや、固まっとった方が良い気がすんねん。だから、余り離れんといて

コンタミ

リョーカイ

レウクラウド

でも…本気で分かんない……

金豚きょー

…取り敢えず、歩いてみるか

金豚きょー

らっだぁ!!居るかぁぁぁ!!

緑色

ラダオー!!

レウクラウド

らっだぁ…!!何処ぉ!!

コンタミ

らっだぁ!!!!

歩いて数分。数メートル先、木々の奥の方から深青い色が見えた

金豚きょー

ッ!!あれ…!!

緑色

ラダオッ!!!!

どりみーの声で深青い色が振り向いた 深青い色はらっだぁで、表情はとても悲痛な顔をしていた

らっだぁ

…来たんだ…

金豚きょー

来たってそりゃ、お前が呼んだんやし…

らっだぁ

…そう…だったね…

コンタミ

…で…さっきの言葉…どう答えるの…?

らっだぁ

…そうだね…先ずは其れに答えないと…だね

そう言ってらっだぁは深呼吸する。其の呼吸と共に、何処からか強い風が吹く

其の強い風に吹かれ、俺達は目を瞑る 其の間にも風は強くなり、俺達を追い越して行った

数分後、徐々に風が穏やかになり 俺は目を開ける

俺は目の前の光景に目を見開く。其処には先程まで“普通”の姿だったらっだぁに分かり易い耳や尻尾が増えていた

でも、そんな事じゃない 俺が・・・いや、俺達が驚いているのはそんな事じゃない。彼奴の本当の姿を見て、別の意味で驚愕してしまった

らっだぁ

“此れ”が俺の本当の姿だよ…

らっだぁ

…ごめんね。今まで…騙してて…

どりみーやレウさん、コンちゃんは各々に反応を示していた。と言う俺も、絶句している

金豚きょー

(…嘘だろ…)

金豚きょー

(なんで……お前が……!!)

らっだぁ視点

らっだぁ

(…やっぱ…黙り込むよな…)

らっだぁ

(本当は居てはいけない存在な訳だし…)

そう、少し諦め気味になる。きょーさん達は唖然としながら俺の本当の姿を見ていた

らっだぁ

(…此れからの処罰が怖いな…)

片手を強く握り締め、反応を伺う。未だに反応が無く、別の意味で心配になり始めた

らっだぁ

…えと、大丈夫ぅ…?

そう伺ってみるも、皆の反応は無かった 其れがめっちゃ怖い

らっだぁ

ぇ…えっとぉ……

レウクラウド

…ね…ねぇ……

レウクラウド

…貴方って…蒼古の森で住んでた…人…だよね……?

レウさんが吃りながら聞いてくる。其の声色はとても困惑して、顔と合致していた

らっだぁ

えっと…そう…だけど…?

コンタミ

…マジか……

金豚きょー

…嘘やぁ……

緑色

……(あんぐり)

レウクラウド

…ぉぁぁ……

そう云って皆各々に反応を少しずつ示し初め、そして項垂れ始めた。肩を落として崩れる人も居た

らっだぁ

おぁぁ!?大丈夫!?

レウクラウド

…大丈夫…

金豚きょー

…大丈夫やない…

緑色

…ウァァァァァ……!!!!

コンタミ

ウソダドンドコド-ン…!!!!

らっだぁ

え、えっと、
取り敢えず落ち着いてぇ!?

らっだぁ

お、落ち着いた?

レウクラウド

うん…落ち着いた…と…思う…

金豚きょー

すまんな…ら…いや…其の…うん

緑色

おちおちおちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちち((((((((

コンタミ

此処に一名落ち着いてない人が居ます!!如何すれば良いですか!!どつきますか!!!!

らっだぁ

待て待て待て

金豚きょー

落ち着いてない奴二人居るぞ

レウクラウド

落ち着いて、落ち着いて!!ね!?

らっだぁ

ん、落ち着いて。俺の尻尾触る?

緑色

あわわあわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわ!?!?!?!?!?!?!?!?

コンタミ

ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?

らっだぁ

ちょ、煩い…w

俺は目の前で焦っている人達を横目に、不覚にも笑ってしまう。其の声を聞いて、皆は不思議そうな顔をしている。其れも含めて、俺はずっと笑っていた

らっだぁ

ふふw何で叫ぶんだよww

らっだぁ

ふふww何で…なんでww

金豚きょー

ぇ…と…らっ…だぁ…?

らっだぁ

んふふwなぁに?

金豚きょー

本当に…らっだぁ…?

らっだぁ

……そうだよ……?

俺は少し顰め、返答をする。しかし、そんな警戒した俺が耳を傾ける事を云い出した

金豚きょー

…お前、好きな食いもんは?

らっだぁ

えっ?唐揚げだけど…?

コンタミ

唐揚げの中で一番好きな唐揚げは?

らっだぁ

レウの作った唐揚げ(即答)

レウクラウド

はっや

緑色

即答ダァ

コンタミ

本人だね

金豚きょー

本人やんけぇ…

らっだぁ

なんだ。本人で悪いか

俺は顔を顰めながら少し強ばった声で云う。怖い返答が来そうで、怖いからだ

もしも・・・もしも・・・

『お前じゃない』なんて答えが戻って来たら・・・怖い・・・

緑色

…んーん。俺は悪くない

レウクラウド

うん。逆に俺が恥ずかしい…

緑色

ナンデダヨ

レウクラウド

いや、そうでしょうよ…

コンタミ

俺も悪くない!!久々に会えて嬉しい!!

金豚きょー

…そうやな。俺もや

らっだぁ

……えっ…?

俺は思わず顔を上げる。皆は安心した顔で胸を撫で下ろしていた

らっだぁ

…何…其の答え…

俺はボソッと呟く。意味が分からず、俺は頭を混乱させる。皆は少し笑っていた

緑色

…ンフフw覚えてないの?

レウクラウド

覚えてて欲しかったなぁ

らっだぁ

…忘れた訳じゃないけどなぁ…

コンタミ

えっ、うっそ

らっだぁ

うん。忘れた訳じゃないし…何なら、昔のように接してた筈なんだけどなぁ…?

金豚きょー

マジかよ…w

そう云って笑うきょーさんを睨むように見つめる。其れでも笑いが止まらないのか、逆に運営達に電線して行った

笑ってる皆を見て、俺自身も可笑しく思って笑った。なんか吹っ切れた気分だ

金豚きょー

…ま、此の際、如何でも良いわ

金豚きょー

また会えて嬉しいで
狐の神様

らっだぁ

えっ

らっだぁ

狐の神様って俺の事???

レウクラウド

え、気付いてなかったの?

金豚きょー

はぁ???

コンタミ

なんだ此奴ぅ!!

緑色

ハァ???

らっだぁ

…えぇ……?(困惑)

戻って談話室にて

らっだぁ

…じゃあ、皆が云ってた狐の神様って…俺ぇ、だったんだねぇ……

金豚きょー

ほんと、最初はびっくりしたで?

緑色

テカ、逆ニ誰ダト思ッタンダヨ!!

らっだぁ

…同胞…?

コンタミ

ふはw分からん所でドジしてて笑うw

レウクラウド

なんでだよぉww

らっだぁ

なんか笑われた!!

金豚きょー

いや笑うやろw
なんで自分が分かってないねんw

らっだぁ

いや、分かんないよぉ!!
罠過ぎるだろ!!

そう俺は云い、皆は笑っていた。何処が可笑しいのか分からなくて、少しだけ不貞腐れるが、数分経って俺も笑う

其の声を聞いたら民達が談話室に来たが、笑ってる理由が分からないからと云って引いていた。其れが余計に面白くて笑っていた

らっだぁ

(嗚呼…)

らっだぁ

(嫌われなくて良かった…)

この作品はいかがでしたか?

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らっだぁ嫌われなくて良''か''っ''た''ね''ぇ''ぇ''ッッッッッ!!( ߹ㅁ߹)

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