作者
作者
※本作は、非公式ファンアートです。 公式様・版権元様とは一切関係ありません。 ※「らっだぁ×ぺいんと」を題材にしたナマモノBL作品です。完全なるフィクションであり、公式設定に準拠していません。 ※本作が、関係者の方及び一般の方の目に触れる可能性がある行為を禁じます。 ※無断転載、自作発言、他ソーシャルメディアなどへのアップロードを禁じます。
作者
ーある休日の夜ー
『ぺいんと』こと俺には、最近悩んでいる事がある。大の男の真剣な友人関係の悩みだ。
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
最近、らっだぁと酒を飲むことが増えた。 家の近くまで来た時には、必ず宅飲みに誘われるようになっていたのだ。 頻繁に会える距離に住んでいない分、楽しい誘いには喜んで乗る。そんな程度の心算でいた。
しかしながら、酔ったらっだぁのスキンシップがこんなに激しいとは、正直思っていなかった。
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
サイズに少し余裕のあるソファーの上で、らっだぁはウザ絡みモードに入っている。頬が少し赤い。酔いの勢いがブーストしているのは、まず間違いないのだろう。
俺はといえば、酔いを回すどころではなかった。 飲み散らかした缶チューハイの空き缶や、酒のツマミに開けた惣菜がウッカリ被害を受けないかヒヤヒヤしながら、らっだぁとの攻防を続けている。
らっだぁ
ぺいんと
ぺいんと
──そうだ。 酔ったらっだぁとの攻防は、必ず「膝枕」の要望から始まるのだ。 らっだぁと云う男が、酔ってこんな事を要求してくる男だったなんて誰が想像しただろうか。
ぺいんと
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
拉致が開かない気がした。しぶしぶ、自分の太ももをポンポンと叩く。 すると、大の男が嬉しそうな顔をして本当に膝を枕に横たわる。
ぺいんと
らっだぁ
そう言うと、寝たいのかと思いきや仰向けで、まじまじと俺の顔を見上げるように人の太ももを陣取る。まして完全にガン見してくるのだから、この男が何を考えているのか甚だ疑問である。
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
俺は困り果てていた。 この近すぎる距離感が、心中をいたずらに掻き回すのだと、目下の男が知ってか知らずか素直すぎるから。
とにかく、俺の胸中は穏やかではなかった。
ぺいんと
ぺいんと
攻防戦がひと段落したところで、新しく缶チューハイを開ける。飲んでないとやってられない、と言うやつだ。
何を隠そう。何よりの問題は、自分がこの男に今にもたらし込まれそうなほど、チョロい事だった。
もはや手遅れだ。その証拠に酔いとは別の熱で、顔が熱い。 それを誤魔化すように、甘ったるい酒で喉を潤す他に、身動き一つ取りようがなかった。
会えば会うほど、彼のことを好きになってしまう自分がいた。
ー翌朝ー
らっだぁ
らっだぁ
微睡の中に、聞き馴染みのある声が落ちてきた。ぼんやりと目を開けると、室内は穏やかに明るい。朝の光が差し込んでいるようだ。
ぺいんと
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
ぺいんと
目の前にらっだぁの顔があった。まるでガチ恋距離だ。 なんと言うことだろうか。カップルよろしく、同じベッドで向き合って寝ていたらしい。
らっだぁ
らっだぁ
突然に視界を占領していた男の顔に、起き抜けから心臓がバクバクと飛び跳ねる。 起きあがろうにも天を向いて顔を覆うしか出来ない。妙に重い頭と、寝起きドッキリの急な疲労感の相性が悪い。
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
たしか、彼にごねられて膝枕をしてやった。そしてその居た堪れなさを、お酒で流し込んだのだった。 案の定、その途中からの記憶が辿れない。
らっだぁ
ぺいんと
ぺいんと
我に返ってガバッと起き上がる。 自分が枕だと思って頭を乗せていたのは、彼の腕だった。 ようやく、と言わんばかりにらっだぁも起き上がる。「痺れた」とぼやきながらパタパタと手を軽く振って見せた男の顔は、どこか満更でもなさそうだ。
らっだぁ
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
やらかした。完全にやってしまった。 まさか、本当に酔っ払って記憶を無くすなんて。 おまけに、酔った勢いで至らぬ事をしてしまったかもしれないなんて、最悪だ。
ぺいんと
嫌な予感がして恐る恐る探りを入れる。例えばそう、仮にも”うっかり口を滑らせる”なんて事があれば、由々しき事態だ。
らっだぁ
ぺいんと
ぺいんと
ペラペラと、それっぽい嘘が口を滑る。この場を誤魔化さなければ、と言う一心だった。
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁの顔を見る。 見た事もないくらい、真剣な顔をしていて、少し怖かった。
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
待て待て待て、一体どんな急展開だというのか。寝起きの頭を、冷や水を被ったような驚きが占拠する。これじゃあまるで……
ぺいんと
ぺいんと
絵に描いたみたいにムスッとした顔で、らっだぁが答える。
らっだぁ
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
これが恋愛の話とするならば、話が変わってくる。
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
面と向かって言われると、こんなにも恥ずかしい。だけど、嫌だなんては少しも思わない。
ぺいんと
らっだぁ
それは理由になるのか。 ともあれ、あまりの破壊力に思考停止を避けられない。もしかしなくても自分は今、告白同然の事をされている真っ只中にいるのではないか。
そしてここに来てようやく、先ほど自分が宣った出まかせが、いかに事態をややこしくするのかに気づく。
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
言った。ついに言ってしまった。旧知の中、男同士。それでもここで言わなきゃ二度と言える気がしなかった。
ぺいんと
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁの衝撃発言に、耳を疑う。 バレてた?何故?いつから?
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
──ドサッ‼︎
急に抱きしめられ、そのまま二人してベッドへと倒れ込んだ。 ぎゅうぎゅうと抱つかれ、男は「うー」とか「あー」とか何やら悶えながらぐりぐりと肩口に頭を埋めている。
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
ぺいんと
覆い被さられるように密着していて、心臓の音が相手に聞こえてしまわないか気が気じゃなかった。
らっだぁ
ぺいんと
きっと顔が赤過ぎる自信がある。頭の重みなんて、どこかに消えた。とにかく顔が熱くて、心臓が口から出そうで、仕方ない。
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
らっだぁ
らっだぁ
ぺいんと
途端に発狂しだした好きな人に、気恥ずかしくなってつい悪態をつく。
らっだぁは、また俺の肩口に顔を埋めて「はぁー」と深く息を吐いた後、こっちを見た。 覆い被さられている分至近距離で、顔なんて直視ができない。敢えて天井を見るように顔を背ける。
きっと、これが良くなかった。
らっだぁ
ぺいんと
耳元で囁かれ、息が詰まる。
だめだこれ、完敗だ。心臓が持たない。内心で白旗をあげたのも束の間、頬への柔い感触と「チュッ」というリップ音が聞こえた。
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁが起き上がった事で、乗っかっていた重みが無くなる。 代わりと言わんばかりに、ぽんぽんっと頭を撫でられ、その流れるような動作に思わず放心した。
部屋を後にする彼の背を見送って、ようやく我に返る。飛び上がるように起きて、思わず膝を抱くように顔を埋めた。
ぺいんと
ぺいんと
自分の好きになった男が、いかに沼すぎるのかを理解して途方に暮れる。 心臓がうるさい。顔どころか、耳まで熱くて火を吹きそうだ。
ぺいんと
一人になった部屋で足をジタバタする。 それくらいしか、この幸せすぎる悩みの噛み締め方が分からなかった。
作者
作者
作者
作者
コメント
1件