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スピーカーからの音が聞こえなくなる。 っと、同時に黒板の右上に設置されたブラウン管が点いた。 残り時間30分っと書かれた文字の横に 小さな砂時計の映像。
戸倉千鶴
頭の中がぐちゃぐちゃになる。
戸倉千鶴
しかし、無情にも扉は開かない。
謎の声
戸倉千鶴
もう一度部屋の中を見渡す。 あの【謎の声】が言うことが事実なら、 何か脱出のヒントがある筈。
戸倉千鶴
すると目の端に何か光る物が見えた。
戸倉千鶴
この部屋は教室だ。 教室には前と後ろ2箇所に扉がある。 その後ろの扉に何やら 見慣れぬ機械が取り付けられていた。
戸倉千鶴
フリーの脱出ゲームは何度かやったことがある。 電子ロックはよくある仕掛けだ。 だが、ヒントもなしに4桁の数字を打ち込むのは無理だ。 0000〜9999まで4桁の組み合わせは、 約1万通りはある。 …残り時間でその全てを試していたら、 確実に時間切れで……
戸倉千鶴
部屋の中にあるものは、 積み上げれた机、掃除用ロッカー、消化器、教卓、壁に貼られた時間割表……時計は見当たらない。
戸倉千鶴
おそらく、時計は敢えて取り外してあるのだ。 今が何時かわからない状況下で、 残り時間だけ告げられれば焦ってしまう。 パニックに陥った人間は、 思考力が低下しやすく判断を誤りやすい。
戸倉千鶴
教卓の上に小さな椅子が置かれていた。 近づいてみると1枚の紙が目に入る。
戸倉千鶴
戸倉千鶴
紙を手に持つと裏側も見てみたが、 他には何も書かれていない。
戸倉千鶴
電子ロックは4桁の数字を入力しなければ開かない。 紙に書かれた4つの絵は、 きっと何らかのヒントに違いない。
戸倉千鶴
千鶴は部屋の中を見渡した。 積み上げられた机、壁に貼られたプリントに画鋲……
戸倉千鶴
全てを数える。しかし、
戸倉千鶴
戸倉千鶴
戸倉千鶴
戸倉千鶴
ブラウン管に映し出された残り時間は、 残り18分。 その時だった。 再びスピーカーから声が流れ出す。
謎の声
戸倉千鶴
謎の声
戸倉千鶴
謎の声
そして、スピーカーは再び切られる。 抵抗なくただ沈むのか? 沈みながら踠くのか? 伸ばした手を掴むのは誰?