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ユメミ
ふぅ〜暑いね〜
サアヤ
ユメちゃん汗だくやもんw
サアヤ
でもこんな暑いのに、大人達はみんな忙しそうやね…
ユメミ
うん…何してるんやろ…
サアヤ
やっぱりあれやない？
サアヤ
生贄祭り…
ユメミ
いや…それはただの都市伝説やろ？
サアヤ
でも…
サアヤ
大人達みんな何してるか教えてくれんのはおかしくない？
ユメミ
う〜ん…
ユメミ
事情があるんよ。きっと。
サアヤ
事情って…？
ユメミ
それは…ウチも分からんけど
ユメミ
そもそも生贄祭りってなんなん？
サアヤ
昔からある都市伝説よ
ユメミ
サアヤ
毎年1人、18歳になった子供を生贄として神様に捧げるんやって
ユメミ
うわ、怖…
ユメミ
てか、18歳ってウチらの歳やん！
サアヤ
そやよ
サアヤ
だから怖いんよ
サアヤ
でもユメちゃん安心して
サアヤ
生贄になるのは、悪い子だけなんやって
ユメミ
悪い…子？
サアヤ
うん
サアヤ
相当な悪いことでもせん限り、生贄には選ばれんよ
ユメミ
そうなんや…
ユメミ
良かった
ユメミ
そもそも、生贄祭りなんてただの噂やしな
サアヤ
でもさ、実際あったやろ去年
ユメミ
え？
サアヤ
みどり先輩が急に行方不明になったやろ？
サアヤ
あの時先輩は18歳やった
ユメミ
まさか、偶然やろ
サアヤ
う〜ん…
サアヤ
うちはやっぱ生贄祭りのせいやと思うけどな
ユメミ
サアちゃん噂信じすぎやってw
サアヤ
あ、そういえばユメちゃん、みどり先輩と好きな人同じやったんよね？
ユメミ
え！？
ユメミ
なんで知ってるん？
サアヤ
噂で聞いたんよ
ユメミ
噂って怖いな…
ユメミ
まぁ同じやったけどさ
サアヤ
やっぱり
サアヤ
でも結局みどり先輩が勝っちゃったんよね
ユメミ
うん。まぁ勝負してたつもりはないんやけどね
サアヤ
でもみどり先輩がいなくなったの、付き合ってすぐやったよね
ユメミ
……そうやったね
サアヤ
可哀想やね。付き合ってすぐなのに…
ユメミ
うん、ホント…
サアヤ
でも実際どうなん？
サアヤ
ちょっと嬉しいとか思てるんやない？
ユメミ
な、そんなことないって！
サアヤ
ホンマ〜？
ユメミ
ホンマやって！
ユメミ
そこまでウチ酷くない
サアヤ
……
サアヤ
みどり先輩、ユメちゃんに殺されてたりして
ユメミ
……そ、そんなわけないやろ〜！
サアヤ
あははごめんな
サアヤ
ちょっとからかっただけよ
ユメミ
もう、ええ加減にせえよ？
サアヤ
ごめーん
サアヤ
じゃあウチ行くわ
サアヤ
また明日ね
ユメミ
うん
ユメミ
(危な…バレたかと思った)
ユメミ
(ウチがみどり先輩を殺したって)
そう、私は過去にみどり先輩を殺したのだ
理由はもちろん恋のライバルを消すため
ユメミ
(仕方なかったんやもん)
ユメミ
(ウチの方が好きやったのに、付き合うなんて生意気…)
ユメミ
(…)
ユメミ
(生贄祭りなんて、嘘やね)
母
あらユメ、ここにいたんや
ユメミ
ママ！？
ユメミ
ビックリした〜
母
…いらっしゃい
ユメミ
…え？
母
ほら早よ
ユメミ
あ、ちょっと！
ユメミ
引っ張んないでよ痛いって
ユメミ
それに、どこに行くん？
母
……
ユメミ
ねぇママ！
ユメミ
…何ここ
ユメミ
祭り？
ユメミ
ねぇママ、なんなん？
母
ユメ、ママに隠してることあるやろ？
ユメミ
は？ないわそんな事
母
嘘やね
母
あんたは人を殺したやろ
ユメミ
……
ユメミ
。あ…なんで…
母
全部知ってるんよ
ユメミ
……
母
でもママはあんたを警察に突き出したりなんかはせん
ユメミ
え？…
母
その代わり、あんたを生贄に差し出すことにしたんや
ユメミ
え？
母
生贄に差し出せば、神様がユメを更生させてくれるんやって
母
つまり私は犯罪者のママって肩書きがなくなるんや
ユメミ
な…何言ってるん？
母
ユメ、あんたは悪い子や
ユメミ
…
おばさん
さ、今年はお前さんよ、おいで
ユメミ
！？
ユメミ
ちょっと、何！？
おじさん
ほら、暴れるんやない
ユメミ
離して！！嫌！
ユメミ
ママ！ママ助けて！！
母
では、後はよろしくお願いします
おばさん
ええ、ご苦労さま
ユメミ
いや、ママ！！
ユメミ
ママー！！！
生贄祭りは毎年一度開かれる
悪い子を更生させるために
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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