唯
俺の名前は立花唯。
唯
今夜勤終わりでお腹がすいて、家まで我慢できず来たことのないラーメン屋に来た。
唯
豚骨ラーメン、大盛りで
店主
はいよー!
店主
店主
お待ちどうさん、豚骨ラーメン大盛りだよ。
唯
わぁ、美味しそう!
唯
いただきます!
唯
もぐもぐ……
唯
美味い!!
ラーメンはすごく美味しかった。 店主もずっと笑顔で愛想がいい。
唯
これめっちゃ美味しいですね!
店主
そうかい!喜んでもらえて良かったよ。
唯
なんでこんなに美味しいのにお客さん来ないんだろう……?
店主
何でだろうねぇ。
見た目もボロいからかね…?笑
見た目もボロいからかね…?笑
唯
(確かに外見はボロボロだったなぁ……)
唯
でも凄くいい匂いしてましたよ!
店主
そうかい、ありがとう。
俺はラーメンを食べ終わった
唯
おじさん、ごちそうさま。
唯
すごく美味しかったよー!
店主
それはよかった…!
唯
唯
(ちょっと眠たくなってきたし、早く帰るかぁ。)
俺は会計を済ませて家に帰ろうと思った
唯
1000円からで
店主
いらないよ。
唯
え……?
唯
なんでですか?
おじさんはニッコリ笑みを浮かべて言った
店主
実は今日で店を閉めるんだ。
店主
君は最後のお客さんだよ、来てくれてありがとう。
おじさんはそう言いながらおまけの飴玉を2つくれた。
唯
そうなんですか……
凄く美味しいので残念です。
凄く美味しいので残念です。
唯
唯
辞めてしまっても元気で居てください!
おじさんは少し困った様な顔をして言った
店主
店主
ありがとう…
俺は店を出た
唯
あのおじさん、なんか困った顔してたなぁ
唯
やっぱり店を閉めるのが寂しいのか…
そんなことを考えながら俺は家に帰った
唯
ただいまー!
唯
って言っても誰もいないんだけどな…笑
疲れていたのか知らぬ間に眠り朝になった
唯
ん……?
唯
寝ていたのか……?
目覚ましにコーヒーを飲みながら俺はテレビをつけた
唯
えっ!?
テレビ
唯
これって昨日の……
テレビ
ラーメン屋を営業していた本吉優さん(56)が自宅で首を吊って亡くなっているのが発見されました。
テレビ
警察は自殺として調査を進めています。
唯
おじさん……なんで…(泣)
唯
テレビによると
唯
おじさんの机の上に遺言が残されていて、その遺言には「俺の店にお客さんが来なくなった。このままだと俺は職を失ってしまう。最後にラーメンを美味しいと言って食べてくれた人は俺の一生の恩人です。」
唯
と言っていた。
唯
唯
……これ俺の事なのかな。
唯
そうだとしたら嬉しいな…。
最後におじさんの美味しいラーメン食べれて
最後におじさんの美味しいラーメン食べれて
唯
おじさん、ありがとう。
唯
長くなると思うけどいつかそっちに行くから待っててね。