失った記憶

私、野山千秋は幼い頃に父と兄を亡くした。

家に強盗が入ってきてそれを目撃した父と兄は殺された。

私はそのことをよく知らない。

家に入ってきた強盗に後ろから硬い何かで殴られ、記憶を失った。

でも、不自由な生活はしてない。

父と兄の保険金があるから。

母は仕事でいつも家にいないけど

母からもらうお金で友達と買い物をしたりしているから、寂しくない。

夜

私は激しい頭痛とともに事件のことを思い出した。

私は絶望した。

でも、なんとなくそんな気はしていた。

それでも、私は泣いた。

涙が枯れるまで

だって、大好きな父と兄を殺したのが、

あの人だったから

翌日

私は重い気持ちを抱えて母にメールを送った。