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及川side
今日は彼女の葬式にきた。
一輪の白百合を彼女のそばに置いたとき、ふと気づいた。
彼女の死後硬直した手の中に
及川 徹
ペンギンのキーホルダーがあった、
「墓までもっていく」と言っていたあのキーホルダーを。
約束を守ったのだ。
この時、俺は確信した。
彼女の『大っ嫌い』は嘘だ。
大嫌いな人との約束なんて守らない。
及川 徹
彼女が火葬炉へ運ばれていくのをただ見つめた。
あのペンギンのキーホルダーを握った彼女を思い出す。
結局自殺の理由への手掛かりはそれしかなかった。
でも
それでも
本当の理由を見つけられる気がした。
明後日は月曜日だ。
学校を調べよう。
彼女の家庭環境はどちらかといえばいいほうだし。
バイトなどもまったくやっていなかった。
絶対に学校に何かある。
及川 徹
決意をみなぎらせた。
許さない。許さない。 彼女を殺したやつを。
地獄の果てまで追いつめてやる。