??
もういいかい?
人間
まーだだよ
??
もういいかい?
人間
まーだだよ。
??
ねぇ
??
もういいかい?
人間
だから
人間
まだだってば。
??
あと、どれくらい?
人間
さあ。
??
明日かな
??
明後日かな
人間
そういうのは
人間
あんたたちが決めることでしょ?
??
えー
??
それは誤解だよ
人間
そうなの?
??
だって
??
あとどれくらいかは
??
最初に決まってるんだよ
人間
なら急かさないでよ
??
でもさ
??
最近はみんな結構長持ちしちゃうから。
人間
へー
人間
そうなんだ
??
そうだよ!
??
技術っていうの?
??
いろいろ発展したからねー
??
だからここ何十年は仕事になんないんだよ…
人間
それは、そっちの事情だろ
??
そうなんだけど、困るんだよ
??
だからさ、もういいんじゃない?
人間
は?
人間
だからってなんだよ
人間
いいわけないだろ??
??
いやいや
??
もう十分でしょ。
人間
人間
あのさ
人間
そうやってさ
人間
そっちが終わらせようとするのはどうなの?
??
どうって?
人間
なんか誘導してるみたいで。
人間
それってダメなんじゃないの?
??
いーや
??
本人が
??
「もういいよ」
??
ってなったら、終わらせていいんだよ
人間
そうなんだ
人間
じゃあもし
人間
「もういいよ」
人間
って言ったら…?
??
喜んで消すよ
??
その火。
人間
鬼かよ
??
神だよ
解説者
解説です
解説者
このお話、実は
解説者
かくれんぼをしてる訳ではありません。
解説者
これは、死神と人間のやりとりです
解説者
もういいかい?
解説者
と、しつこくきいてくるのは"死神"。
解説者
その命をもう終わらせてもいいか聞いています
解説者
決して、冗談ではありません。
解説者
そんなことに人間がうなずくわけがありません
解説者
ですが、死神もひきません
解説者
ノルマがあるようです
解説者
予定の寿命より早めてでも
解説者
相手の命を
解説者
魂を持っていこうと必死なんです。
解説者
昔から人の命は、火のついたロウソクに例えられますが
解説者
この死神は
解説者
その火を消したくてたまらないのです。