ゼル
ゼル
何が?
ゼル
いいけど、挨拶。
ゼル
ゼル
おい、いたぞ。
ゼル
ゼロ
ゼロ(ぜんいち)が鬱蒼とした森を歩く中、少し開けた所に停まる一台のトラックと三人の男女が見えた。 ゼロは男女に近づくと、黒いパーカーのフードを脱ぎ、軽く挨拶をした。
ゼロ
男性
ゼロ
女性
ゼロ
男性
女性
ゼロ
女性
男性
ゼロ
男性
向こうにいた少年が此方に走ってくる。数分の間に此方に着き、ゼロに会釈した。
息子(少年)
ゼロ
まだ幼い彼に挨拶したゼロはふと、遠くにいる白髪の少女に目が留まった。
ゼロ
ゼロ
男性
ゼロ
男性
ゼロ
男性
女性
ゼロ
男性
ゼロ
男性
ゼロ
男性
ゼロ
男性
ゼロ
ゼロは腰の回転式銃器リボルバー(リボルビングライフル)に手をかけたが、手を降ろし、男性に顔を向けた。空はオレンジ色に染まり夕焼けになっていた。
女性
ゼロは椅子に座ると、女性と奴隷が作っているスープの作業に目をとおした。女性が奴隷が洗った草をスープに煮込む。とても良い香りがした。
ゼロ
息子(少年)
ゼロ
息子(少年)
ゼロ
息子(少年)
息子は蔓延の笑みを見せる。 やがて、美味しそうなスープとフランスパンがテーブルに並べられた。 奴隷にはパンは無かったが、スープとスプーンが置かれていた。 一同は合掌したが、ゼロはスープは食べず、フランスパンのみ食べた。 奴隷はスプーンを使って飲む家族を見て青ざめていたが、やがて涙を流しながらスプーンを使わず、スープを飲もうとした。 その直後、奴隷の手に小石が直撃し持っていたスープは全て零れ、地面を少し濡らした。
小石の飛んできた場所をみると、そこは息子の椅子で息子は簡素な作りのパチンコを持っていた。
息子(少年)
男性
男性が息子を褒める。 その後、男性は奴隷の傍へ行くと奴隷の腹を何度も蹴った。 何度も、何度も蹴った。 それが終わると、髪を乱暴に掴み、顔面を殴った。 小さな声で、「ごめんなさい」やら「旅人さんがいるのに粗相しやがって」とか「此方が恥を掻いただろうが」等聞こえた。 暴言が耳を通る中、ゼロはそれをただ見つめ、食事を続けた。
ゼロ
息子(少年)
途中、息子が口を挟んだ。 息子の顔はとても真剣だった。
息子(少年)
男性
息子(少年)
男性
息子(少年)
男性
息子(少年)
男性
あまりにも物騒な会話を聞いて奴隷は動かず、眼を見開いたまま絶叫した。長く、狼の遠吠えの様に絶叫し、奴隷以外の一同は耳を塞いだ。 ゼロは腰のリボルバーを抜き、奴隷に当たらない地点を撃った。 その直後、奴隷は静かになり、口も目も開いたまま、ゼロを見ていた。
真夜中になると、 呻き声が森に響いた。 発しているのは男性、息子、女性の三人。ゼロと奴隷は何事もなく、眠っていた。
やがて、三人は泡を吹きながら倒れ、動かなくなった。
ゼロ
ゼロ
ゼロが荷物をまとめて出発しようとした時、奴隷が服の袖を引っ張った。
ゼロ
奴隷
ゼロ
奴隷
ゼロ
奴隷
ゼロ
奴隷
ゼロ
キャリー
近くの国でキャリーは色々と揃え、ゼロと旅をする事になった。
(ゼル)ただのカップルにしか見えね ぇんだが?。
(テト)黙れ。
ゼル
だねぇ。
ゼル
ゼル
ゼル
じゃ、締めるか。
ゼル
コメント
2件
キノの旅、大好きです。