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るる
るる
雨の日の距離感
るる
窓ガラスを打つ雨の音が、放課後の教室に広がっていた。 天気予報は「曇り時々晴れ」だったはずなのに。 こういう時だけ、外れる。
ゆあん
ゆあんくんが窓の外を見ながら肩をすくめる。 私も、かばんの中を探したけど、やっぱり傘は入っていなかった。
えと
ゆあん
えと
ゆあん
えと
小さく答えたら、ゆあんくんがニヤッと笑った。 その顔が、教室の蛍光灯より眩しく見えるのはずるい。
るる
✂︎-----------------㋖㋷㋣㋷線-------------------✂︎
昇降口を出ると、雨はさらに強くなっていた。 濡れたアスファルトに街灯がにじんでいる。
ゆあん
ゆあんくんが自分の鞄から折り畳み傘を出した。 黒い、大きめのやつ。
えと
ゆあん
えと
ゆあん
わざとらしく首をかしげる
その仕草に、心臓がまた忙しくなる
傘の中
狭い空間に2人きりゆあんくんの肩がすぐそばにあって、歩くたびに少し触れる
ゆあん
ゆあん
えと
ゆあん
えと
ゆあん
えと
視線をそらすと、ゆあんくんが小さく笑った。
雨音が強いのに、笑い声はちゃんと届く
ゆあん
えと
ゆあん
えと
ゆあん
えと
ゆあん
えと
ゆあん
言い合いながらも、歩調はぴったりだった。
それがなんだか、懐かしくて、でも新しい。
家に着く頃、雨は少しだけ弱まっていた
立ち止まったゆあんくんが、ふいに傘を下げる
えと
ゆあん
急に顔が近くなる
雨粒が頬におちて、その冷たさに心臓が跳ねる
ゆあん
えと
ゆあん
えと
ゆあん
えと
でも、その“ばか”には、もう怒りは混じってなかった。
るる
るる
るる
好きって言葉の重さ
雨の日をきっかけに、二人の関係はますます深まっていく。 けれど、何気ない会話の中で――「好き」の意味を巡って、すれ違いが生まれてしまう。
るる
るる