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命懸けの薬屋は私(姫)です!

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命懸けの薬屋は私(姫)です!

8 - 開かずの赤い本です!

2025年02月06日

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リーナ・アイアン

クロウト…

シイト・ミハエル

あれ、リーナじゃん

シイト・ミハエル

こんなところで何してるんだ?

リーナ・アイアン

シイト!

リーナ・アイアン

えっと…クロウトがどこにもいなくて
ここにならいるかなって思ったんだけど……

シイト・ミハエル

いなかったのか…クィアさんどうしたんだろうね、

シイト・ミハエル

あ!俺も探そうか?

リーナ・アイアン

え、!いいの…?

シイト・ミハエル

いいよ!

リーナ・アイアン

……!!

シイトに感動の眼差しをした。

リーナ・アイアン

じゃあ、私向こう探してくるね!

シイト・ミハエル

おう!

リーナ・アイアン

うーん

リーナ・アイアン

どこだろう

そう悩んだが、突然あの日のことを思い出したリーナ。

リーナ・アイアン

…開かずの、本……

なぜ今思い出したのかは分からぬままあの赤い本を探しに行った。

リーナ・アイアン

…はぁっ、っ…はぁ

リーナ・アイアン

(図書館は走っちゃダメだけど、!でも…今は…ごめんなさい!)

リーナ・アイアン

っはあ!…はぁっ…はぁ…

リーナ・アイアン

シイ、、ト、!

シイト・ミハエル

!?

シイトはリーナを見るとギョッとした。息を荒くしていたからだ。

シイト・ミハエル

え、何で?大丈夫…じゃないか

シイト・ミハエル

水、あるけど飲む?

シイト・ミハエル

それに顔も赤いじゃん……タオルどうぞ

リーナ・アイアン

ふぅ…ありがとうシイト

シイト・ミハエル

いいえ

シイト・ミハエル

でも、どうしてそんな慌てて戻って来たんだ?

リーナ・アイアン

…それは

シイト・ミハエル

言いたくなかったら言わなくて結構だからな!

リーナ・アイアン

言いたくないとは言っていないでしょう、!

シイト・ミハエル

…たしかに、そうだな

思い返し、そう言った。

リーナ・アイアン

はぁ…

リーナ・アイアン

…………

リーナ・アイアン

開かずの本

シイト・ミハエル

…!

リーナ・アイアン

やっぱり知ってるのね

シイト・ミハエル

あ、いや…

リーナ・アイアン

隠さなくてもいいよ

リーナ・アイアン

クエンカ様が知ってるくらいだもの

リーナ・アイアン

貴方が知っていないでどうするの

そう言い苦笑する。

シイト・ミハエル

……そうだな

リーナ・アイアン

開かずの本ってなに?

シイト・ミハエル

……あれはね

シイト・ミハエル

クィア族に纏(まつ)わるものなんだ

リーナ・アイアン

え?

リーナ・アイアン

クィア族に纏わる…もの?

シイト・ミハエル

そう

シイト・ミハエル

何から話そうか…

シイト・ミハエル

うーん、これ知ってるの俺らミハエル一家以外で誰がいると思う?

リーナ・アイアン

ええ?!

リーナ・アイアン

…分からない

シイト・ミハエル

そうだね。もし誰もいないって言ったらどうするんだ?

リーナ・アイアン

ええ…信じられないよ

シイト・ミハエル

ふっ、だろうな

リーナ・アイアン

ちょっと!鼻で笑わないでよ!

シイト・ミハエル

らしくていいじゃんか

リーナ・アイアン

…そう?

シイト・ミハエル

うん

リーナ・アイアン

それで…どうなの

シイト・ミハエル

いないよ。勿論のことだが

リーナ・アイアン

え!?うそ!?

シイト・ミハエル

ほーんーと

リーナ・アイアン

え、何で、どうして?

シイト・ミハエル

それを話したかったんだ

リーナ・アイアン

なるほど…

シイト・ミハエル

遡ること1000年前

リーナ・アイアン

遡りすぎじゃない?

シイト・ミハエル

俺らの先祖が住んでたここじゃない街にクィア一族がいて

シイト・ミハエル

その一族って、実は心を本の中に閉じ込めてしまう性質があるらしいんだ

リーナ・アイアン

性質…?どうにもならないってこと?

シイト・ミハエル

そうかもな

リーナ・アイアン

……

シイト・ミハエル

それで目にハイライトと色が載ってなくて

リーナ・アイアン

うん

シイト・ミハエル

ほんと、もう亡霊…みたいな感じだったらしいんだ

リーナ・アイアン

亡霊…

リーナ・アイアン

でもクロウトは全然そんな感じしなかったよ?

リーナ・アイアン

確かに目に関することはそうだけど…

シイト・ミハエル

まああの人はリーナに仕えている間にほんの少しだけ心に変化があったんだろうね

笑ってそう返す。

リーナ・アイアン

私のおかげってことなのかしら

シイト・ミハエル

そういうこと!

シイト・ミハエル

で、話戻すけど

リーナ・アイアン

うん

シイト・ミハエル

亡霊みたいな感じだったからみんな怯えてて、取り憑かれるやらなんやら言っていたらしい

リーナ・アイアン

ええぇ…酷いね

シイト・ミハエル

全くだ!

シイト・ミハエル

ただ…唯一救いだったのは、感情がなかったって言ったら語弊があるけど
ない点ではよかったかな

シイト・ミハエル

もしそんなの聞いたら病んでいきそうじゃん

リーナ・アイアン

ああ…確かにね……

シイト・ミハエル

生まれたときから心を本にしまい込んで、頑丈に開かせないようにしているみたいなんだ

シイト・ミハエル

だから"開かずの本"なんて呼ばれ方しているんだよね

リーナ・アイアン

そういうことだったの…

シイト・ミハエル

そう

シイト・ミハエル

一人一人違う開かずの本があるらしいんだ

リーナ・アイアン

えっ、じゃああの"赤い本"はクロウトの心をしまっている本なの?

シイト・ミハエル

そういうことになるね

シイト・ミハエル

その人の個性の色…みたいな

リーナ・アイアン

理解しやすい!

シイト・ミハエル

ははっ。ならよかった

リーナ・アイアン

あの本をなんとかしたらいいのかな

シイト・ミハエル

そうだろうけど…開かずの本っていうくらいだから、特殊な開け方じゃないとダメなんじゃない?

リーナ・アイアン

えー…うーん…

シイト・ミハエル

俺多分あの人の居場所知ってるよ

リーナ・アイアン

多分じゃ行く意味ないよ

シイト・ミハエル

多分じゃない

そう言いながら笑う。

リーナ・アイアン

…ほんと?

シイト・ミハエル

ほんとだよ。だから俺の言った場所に行ってみな

リーナ・アイアン

……分かった、信じる

シイト・ミハエル

ありがと

リーナ・アイアン

…いいえ

シイトに言い微笑みかける。

命懸けの薬屋は私(姫)です!

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