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ホットケーキ

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ホットケーキ

1 - きどあさ。しあわせの味。ほのぼの。凄絶な最期を遂げた二人には、せめて話の中だけでも幸せになって欲しい

♥

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2023年01月29日

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仮眠室で寝ていたら、甘い匂いに鼻腔が擽られ、覚醒する。まだはっきりと覚醒しないまま、匂いのもとを辿り、給湯室に足を踏み入れる。

城戸丈一郎

浅倉おはようさん

浅倉潤

城戸の兄貴、おはようございます。何か良い匂いしてますね

城戸丈一郎

今日は何か甘いもん食べたい気分でな、朝食はホットケーキにしょうと思ってん

浅倉潤

ホットケーキ?何です、それ?

城戸丈一郎

なんや、お前、ホットケーキも知らんのかいな。人生の半分損しとんで。

浅倉潤

俺ん家、無駄に金持ちだったさかい、飯はシェフが作るんで、庶民的なもんは一度も食べたことあらへん

城戸丈一郎

そうやったな

城戸は浅倉の面倒を見ていたので、浅倉が置かれていた家庭環境を知っている。貧乏だが父親の愛情に包まれた温い環境で育った自分と違い、裕福な家庭に生まれたにも関わらず、寒々しい環境で育った浅倉と、生育環境による差が、こういう場面でも出るのは仕方ない事だった。

浅倉潤

残念やわ。そんな、うまいもんがあることを知らんと生きてきたなんて、俺は本当損してますわ

城戸丈一郎

いや、充分間に合うで。今日食べたらええねん。人生の半分戻ってくんで。ほら、食べや

軽口をたたきながら、焼き上がったホットケーキを皿に乗せ、浅倉の前に置く。

浅倉潤

これ城戸の兄貴の朝食でしょ、ええんですか?

城戸丈一郎

ええねん。また焼いたら済むことやし。遠慮せんと食べや

浅倉潤

おおきに

浅倉は出されたホットケーキを口をつける。ふわふわとした食感に、バターとはちみつの甘じょっぱい味が口の中に広がる。

城戸丈一郎

急にどしたんや!?不味かったか?

ホットケーキを食べた浅倉から、一粒の涙が零れ落ちる。それを境に、またぽつりぽつりと浅倉の頬を涙が伝う。

浅倉潤

いえ、ちゃいますねん。美味いです。ただ、しあわせを具現化したら、こんな味がするんやろな、と思ったら涙出てもうてん

城戸丈一郎

・・・俺もイチゴパフェの次に好きなんや、また作ってやるさかい。今まで損しとった分、一緒に取り戻すで

浅倉潤

はい

特別感はなくとも、二人で過ごす何気ない日常が本当の一番の幸せ。

おわり

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コメント

14

ユーザー

あたいは、貧乏だけど、城戸さんみたいに両親から沢山愛情はもらいました。潤くんこれから、沢山城戸さんから愛されて今までの分を取り戻してね。

ユーザー

可愛すぎるどしても10回みんとだめひたいやわ 待って私も関西弁に!! それはそれで嬉しい(#^.^#)

ユーザー

最高すぎで死んだかとおもぉだわ、ありがとさん、ひーちゃん

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