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こういう話大好き❤ この人の作品いいものばかり!! 憧れる〜✨
初コメ失礼します。 とても深く、よく考えさせられる物語でした!! 面白かったです(*ˊᗜˋ) 「私」の大切な人とは、一体誰なのでしょうか。気になりました!
素敵すぎます……!!!!
露草の優しい香りに包まれて
私は目を覚ます。
目の前には、七色に輝いている 大きな大きな川。
それはそれは、もう。
この世の物とは思えないほどの美しさを感じた_。
ただただ、頭の中をぐるぐると回っているのは、
「大好きだよ」
と言ってくれた、涙に濡れた 大好きな君の顔と、
忘れもしない、君の声。
あの日、君の声は…
異常に震えていた。
何かに怯えているかのように。
悔しそうに。
あの日の君の顔は…
震える声に似合わないほどの 優しい笑顔だった。
あの日、君は…。
何を考えていたのだろうか…?
そういえば。
この場所は… 一体何処なのだろうか…?
夢の中?
それとも、想像の世界?
どちらにせよ、私が今、
この場所にいると言うことに 間違いはない。
とにかく、今はじっと この場所にとどまっていよう。
…あれ…?
ちょっと待って……?
どうして、私…
…宙に…浮いているの……?
今思えば、私の体が無い…。
まるで透明人間になって しまったかのように…
それでも、何故だか私は この景色が見えている。
この柔らかな露草の香りを 感じている。
それはどうして…?
自問自答を繰り返しても、 結局答えは見つからなかった。
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…大きな大きな杖と、 優しそうな、つぶらな目。
…えっと…誰…だろう…?
…何故だろう。
知らない人、なのに…。
その、太陽のような、優しい 笑顔に照らされた私は…。
…ポツリ、ポツリと 話し始めた_。
何故かはわからない。
けれど、きっと…。
この人は、私を 救ってくれる…気がして。
気がつけば、口が開いていた。
私
私
私
私
私
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そう言い、優しく微笑みながら私の頭をくしゃりと撫でる、
温かい、まるで太陽のような 優しさを感じる手。
何故だか、凄く安心して…
思わず、涙が溢れて しまいそうになった…。
私
私
私
私
私
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私
私
私
…三途川。
亡くなった方が、あの世に 逝く時に渡る…という川。
…って事は…私…。
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私
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私
私
この川を渡れば…。
あの世へ…逝ける…。
…って事は…。
やっぱり私…。
死んだんだ…。
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私
私
私
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?
?
私
心残りなんて…。
…あるわけない。
君が私のそばから消えて。
今の私は、まるで抜け殻だ。
君の居ない世界なんて 考えられなくて。
寝ても覚めても君の事ばかり。
君の事を思うと、いつも 思い出が溢れ出して…。
その思い出に、一人で 浸ってしまって…。
それでも、記憶は段々 薄れて行ってしまって…。
記憶と共に、いつしか 自分の心も消え去って…。
もう、私が私じゃ なくなって行くんだ…。
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私
私
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私
その言葉を聞いて、真っ先に 思い浮かぶのは…
大好きな君の…無邪気な笑顔。
それしか、思い浮かばない。
…その事を話すと…。
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私
私
私
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私
…そうだ。
私は、本当はずっとずっと、 君に逢いたかったんだ。
家族にも、友達にも。
君のお葬式に来ていた 方々にも…。
全然平気なフリをしてた。
君が居なくても大丈夫だって、仮面を被っていた。
無理矢理、自分を 本当の自分よりも大きく、
強く見せようとしてた。
でも、本当は…。
心の奥底では、無意識のうちに君を求めていたんだ。
私は、みんなの想像する私よりもずっとずっと弱かったんだ。
本当は、君に逢いたくて… 逢いたくて。
魂が、君に 逢いたがっていたんだ…。
その苦しみに 耐えられなかった、
その苦しみに気づいて 欲しかった私の魂は…。
無意識のうちに、私を 幽体離脱させたんだ…。
本当は、あの日。
君が亡くなった日。
あの日、私の魂もきっと 死んでしまっていたんだ。
あの日、君は命を。
私は魂を落として しまったんだ…。
その時、ピカッと大きな雷が 光ったように
私は眩しい金色の光に 包まれて…。
其処には…。
私の魂だけじゃない。
私の体が、魂の元に 戻ってきたのだ…。
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私は…三途川を…。
ここまで読んでくれた… あなたへ。
気づかないうちに、自分の魂を殺してしまっていませんか?
そんな貴方は、幽体離脱を してしまうかもしれません。
自分の魂の声に耳を 傾けてみて下さい…。
今まで気づかなかった気持ちが分かるかもしれません。
自分の気持ちに、素直になってみませんか…?
私のようにならないように…。
呉々も、ご注意下さい…。