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国見side (過去)

小6のバレンタインの日

俺は幼なじみである○○のことを2人だけの秘密の野原で待っていた

夕方も終わりかけで、日がないから体温がなかなか上がらなかった

マフラーに顔を埋めてカイロを握りしめる

ボーッと野原から見える街並みを見ていたら、ふと、人が現れた

国見 英

えっ…

さっきまで誰もいなかったはずのその場所に、突然彼女は現れた

彼女は不思議そうに辺りを見回すと座っていた俺に気がついた

そして、びっくりした顔をしてこっちを見つめたまま固まっていた

背中まで伸びる巻かれたきれいな髪

長くて束感のあるまつ毛

クリっと綺麗な二重の瞳

そして、姉が通っている高校の制服

素直に綺麗だと見惚れざるを得なかった

国見 英

誰…?

ここはずっと○○と2人の秘密の場所だった

今まで人と会ったことは無い

ここに来るまでに色んな障害物や小さな抜け道を通らないといけない

なのになんで汚れ1つ付けずに来れたのだろうか

あー…

女子らしい高めの声が小さな声で聞こえた

困ったように目線をそらしてほっぺをかく仕草がとても可愛らしい

国見 英

…どうやってここに来たの?

△△ ○○

えっと、あっちの方に道があって…

彼女が指さした方は俺たちが来る方と反対側だった

国見 英

(そんなところに道があったんだ…)

国見 英

なんで来たの?

……ナントナク

国見 英

なんだそれ笑

何故か、笑いがこぼれた

国見 英

お姉さん、青葉城西の人?

えっ、そうだけど…なんで?

国見 英

制服着てるから

国見 英

俺の姉ちゃんもそこ行ってるの

そうなんだ〜、あ、国見さんの弟…?

国見 英

えっ、

あっ、すごい似てたから、お姉さんと!

もしかしたらって思ったんだけど、違った?

国見 英

ううん、あってるよ

国見 英

姉ちゃんと仲良いの?

ううん、そこまでは

1度図書室で話したくらいかな

国見 英

へぇ…

何故か、どんどん気になる

自分でもどうかしてると思う

他人なんていつも大して興味無い

ましてやその辺にいた人に話しかけるなんてしない

でも、思ってしまう

もっと君を知りたいと

君は、俺を惹き付ける何かがあった

他の人とは違う、何か

俺はそれがなんなのか知りたい

国見 英

あのさ……

ん?

国見 英

この辺に住んでるの?

あー……いや

ちょっと遠くかな…ここの最寄りから7駅くらい

国見 英

(遠っ……)

今日はたまたま……

国見 英

ふと、彼女が悲しげに俯いた

国見 英

何かあったの?

今日、好きな人に告白しようとしたんだ

国見 英

!!

国見 英

(やっぱり、好きな人とかいるんだ…)

だけど、好きな人には好きな人がいて

無理だっていうのは分かってたんだけど、気持ちだけでも伝えようとしたんだ

だけど、なんか生きられそうになくて

国見 英

えっ…?

国見 英

どういうこと…?

私、死ぬかもしれないんだ

国見 英

…なんで

……………

私も、よく分からない

彼女は泣きそうになるのを必死に堪えてるようで無理に笑っているのが見え見えだった

病気かなにかなのだろうか

きっと長く生きられない理由があるのだろう

多分、恋愛をしてもすぐに別れがきてしまう儚い恋

それでも

国見 英

俺じゃ…ダメ…?

えっ…?

国見 英

そんな男のためを思って死ぬなら…

国見 英

俺が、君を守るじゃ…ダメ?

俺がそう言うと、彼女は大きく目を見開いて

そして

あはははっ!

なんだ、そういう事か〜……

あーもー

こんなん分かるかよ〜

ふと声に出して笑い始めて、涙を流し始めた

国見 英

なに、ガキのくせにとか思ってんの?

ううん、違うよ

ありがとう

なんかすごいスッキリした

国見 英

じゃあ…

4年

国見 英

え?

4年、待つね

今の私と同い年になるまで

国見くんにはもうちょっと大人になってからもう一度よく考えて欲しい

今日の事と、私の事と、よーく考えて気づくことを探して

それでも、私のことを思ってくれるなら

その時は…私の運命を変えてくれる?

国見 英

…分かった

小6の俺には

多分、理解したつもりでも、全然わかっていなかったと思う

でも、運命だとか奇跡だとか別に信じてなかった俺が

初めて運命の出会いを体感した瞬間だった

4年後の2月14日

青葉城西高校の正門のところで、待ってるね

でも、君が来ることは強制じゃない。よく考えた上で決断して欲しい

国見 英

その前に、お姉さん死んだりしない?

うん、その日までは絶対死なない

何がなんでも生きてみせるよ

君のその笑顔が、夕方の西日に照らされてキラキラと輝く

じゃあ、そろそろ私行かなきゃ

国見 英

えっ、まっ、

あっ、忘れ物

国見 英

彼女は戻りかけた体を捻ってこっちに近づいてくる

これだけ、許して

君はそう言うと、俺の頬に軽く口付けをした

国見 英

なっ…!

髪の毛なのか、服なのか良い香りが鼻をくすぶる

じゃあねー!

彼女は元気よく手をふって走り去っていった

その笑顔に、心臓が大きく跳ねる

恋だ、と自覚せざるを得ないほどに

国見 英

待って、名前っ…

慌てて立ち上がった時には、もう見えなくなっていた

俺はそのまま立ち尽くす

△△ ○○

国見、お待たせ

背後に、○○の気配がする

俺は彼女がさっきまでいた場所を見つめながらいった

国見 英

俺、好きな人が出来た

国見の部屋 (過去終わり)

あれから彼女とは1度もあっていない

姉に聞いても分からないの一点張り

そもそも1回あったくらいじゃそんなに覚えていないって

彼女が来たと言っていた方向の道も、俺は見つけることが出来なかった

名前も聞けなかった

もう、4年が経つ

彼女が待つと言った期間だ

彼女が誰なのかも、本当に約束の日に来るのかも分からない

それでもなお、彼女が好きな俺は

おかしいのだろうか

もうすぐ、2月14日

俺の運命が決まる日だ

ぬっし

タップお疲れ様です!

ぬっし

国見ちゃん視点いかがでしたか?

ぬっし

果たして国見ちゃんは4年前のお姉さんと再開することが出来るのでしょうか?

ぬっし

○○ちゃんの恋もどうなってしまうんでしょうね

ぬっし

次回は○○ちゃん視点に戻ります!

ぬっし

ちなみにここで結末が見えた人はすごいですよ、多分

ぬっし

余談ですが今日弟の誕生日なんですよ〜、プレゼントも一応…ね、

ぬっし

でも今日はぬっし多忙で課題とバイトと部屋の掃除とその他もろもろあって…

ぬっし

明日から学校も始まりますね、皆さんゴールデンウィークは満喫できましたか?

ぬっし

それではまた次回!
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