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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

真っ直ぐな心がぶつかる瞬間

その衝撃の中で生まれた言葉は

す き …

ep.3 本当の気持ち

え?

…ぁ

今の気持ちって…

とあ?

斗亜

ハッ!えと…小島くん

斗亜

ほんまありがとう!

斗亜

もう大丈夫やから!!

あ、ちょっ…とあ!

タッタッタッ

なぜか今はその場から逃げ出したかった

心臓のドキドキが収まらない

誰かに聞いてほしい

僕はおもむろに携帯を開いた

斗亜

ちょっと誰かきてほしい

風雅

どしたー

斗亜

斗亜

とにかく話したい

拓哉

場所どこ?

斗亜

斗亜

〇〇公園ベンチ

拓哉

おっけーすぐ行く

ザッザッザッ

拓哉

おまたせ〜…

斗亜

斗亜

西村くん…ありがとぅ来てくれて

拓哉

どしたん
急に話って

雨上がりの独特の匂いが鼻につく

頭の中ではぐるぐると 同じ言葉を繰り返していた

斗亜

西村くんは…好きな人っておる?

拓哉

好きな人…?
お母さんとお父さんと…あ、もちろんりとかんメンバーも…

斗亜

うんうんうんちゃう。

斗亜

もっとこう…ちゃんと…スキな人…

下を向いてうなだれると

横に静かに西村くんは座ってきた

拓哉

好きな人できたん?…

斗亜

……

斗亜

…わからん。

拓哉

わからん?

斗亜

うん…

斗亜

もちろん好きなんやけど…
これがちゃんと…好きなのか…

斗亜

人間としてか憧れなのか…
どういう好きかわからんねん…

拓哉

ふ〜ん…

静かな公園には 2人の声だけが聞こえていた

1歩公園を出ると騒がしい街並みも

この中でだけは別の空間にいるように

ただ静かに時が流れていた

拓哉

そっかそっか…

拓哉

まぁ…俺らはアイドルやからなぁ…

拓哉

ファンがいてくれてるから俺らがいるわけで

拓哉

やから…そのファンは大事にせなんからな…

斗亜

うん…わかっとるよ…

斗亜

でもその…好きかもしれんのが…

斗亜

…こじまくんやねん…

拓哉

え…!?

静かな公園に響く声

その後にまた戻る静けさ

長い沈黙の後に口を開く

拓哉

斗亜

拓哉

そかそか…
まぁそれなら…応援するよ!

斗亜

応援て…まだ本当の好きかもわからへんのに

拓哉

そうなるってことは
なんかきっかけがあったんやろ?

斗亜

うんまぁ…

拓哉

思い当たる節があって、胸が痛いと…

斗亜

…うんー…。。。

拓哉

じゃあやっぱ恋やん!

斗亜

…そうなん?
そうなんかなぁ…

斗亜

なんかよくわからへん…

拓哉

まぁとにかく…それが本物かはこれから確かめていけばいいやん!

拓哉

今日はもう遅いし帰ろーぜ

斗亜

あ、うん…

ベンチから腰をあげると

少し足元がふらつく

浮いたような感覚に持ってかれ

倒れそうになった時…

バッ

すかさず手を出す西村くんの 腕にもたれ掛かると

ちょうど目と目があった

斗亜

あ、ごめん…

拓哉

ほんま大丈夫!?

斗亜

ちょっとふらついただけやから…

拓哉

それ大丈夫やないやん!?

拓哉

ほらっ…

しゃがんでおんぶする姿勢を見せると

僕のほうを振り返る

斗亜

いやいや…大丈夫やから!

斗亜

ほんまに!

拓哉

ほんまか!?

斗亜

うん。ほらこの通り

なぜかその場でくるっと 華麗なターンを決め

ドヤ顔で見上げる

拓哉

なんで回ったん笑

斗亜

いやそのほうが元気感出るかなって笑

拓哉

あほっ笑行くぞ!

斗亜

はーい笑

〜 電車の中にて 〜

拓哉

とあー…

斗亜

うんー?

拓哉

あれだったら膝に寝てもええよー

斗亜

ほんま?じゃあ…

パタンッ

空いた車内の中で躊躇なく 膝枕ができるのは

2人でいる時間が長いからかもしれない

ただ今は静かに目を閉じた

拓哉

とあー

斗亜

う〜ん?…

拓哉

好きかもしれんことは
小島くんには言ったん?

斗亜

…んん…〜…

拓哉

そかそか…

拓哉

じゃあ俺らしかまだ知らんのやな

斗亜

………

拓哉

あら…

拓哉

寝るのはやっ笑…

ガタンゴトン…

拓哉

そかそか…

拓哉

じゃあもうええのかもなー…

斗亜

…………

ガタンガタン…

次の駅に着いたのか 強いブレーキ音が鳴り響くその瞬間

キィーーーーーーーーー!!!

拓哉

オレもとあのこと…スキやで

続く…

朱と紫が心を濡らす。

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コメント

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コメントいっぱいいただいてありがとうございます💦💦 励みになります!!🙇✨

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