なお
なお
なお
なお
なお
「広島もそのゲームやってるのか?」
『うわぁ⁉』
宮城から声をかけてきたのが始まりで
そこから会話がどんどん弾んでいって
「今度さ、イベント一緒にやろうぜ」
『ん、いいよ』
同じゲームにハマっている人がいるのがうれしくて
次のイベント開始日が、今までにないくらい凄く楽しみで
推しがメインで出てるイベントじゃないのに、本当に楽しみで
早くその日にならないかな、なんて思ったりして。
「...聞こえてる~?」
『ちゃんと聞こえてるよ!!』
通話をしながら誰かとゲームをするなんて初めてで。
時間を忘れてただ夢中になっていた。
ある程度区切りがついたところで
「そういえば」
『うん』
「○○ってゲームを誰かとやりたいんだけど こっち知ってる人いなくてさ、」
『え、そのゲームやりたいなってずっと思ってたやつ』
「マジで??」
そこからもうお互いそのゲームの話題で盛り上がって
その場のノリと勢いで宮城の家でそのゲームをすることになって。
「あ、そんじゃこっちそろそろ切るわ」
『ん、わかった』
...
この時は、特になんとも思ってなかったな
友達の家でゲームをすることに凄くワクワクしてて
今思うと小学生かな?なんて思ったりして...w
『お邪魔します』
「おぉ~いらっしゃい」
早速二人であのゲームをして。
多分、この時だったかな。
真剣な顔でゲームをしている宮城の横顔が なんか、綺麗だなって思うようになって
「あ、広島このアイテム使っていいよ」
『え、いいの?』
「広島のキャラ元々体力あんまないでしょ? 俺タンクキャラだからあげる」
『ありがとの』
周りをよく見てて、優しくて。 ...かっこいいな、とか思ったりして
「あ、よっしゃぁ俺らのチーム勝った!!!」
『おぉやった!!』
「広島のおかげだよ~ありがとな!!!」
『おわ、』
よほどうれしかったのか、わしに抱き着いてきて
その時、ただ抱き着かれただけなのに 尋常じゃないくらい心臓が早鐘を打って。
他の県たちではならないのに 宮城に抱き着かれた時だけそうなって。
宮城の事、好きなのかな。
そう思うようになったら、もう止まらなくて
「この次のイベントちょっと付き合ってくんね? 1人じゃクリアできなくてさぁ...」
「今度あのゲームのグッズ買いに行くんだけど よかったら付き合ってくれるか?」
「付き合って」なんて単語が出てくるたびに 自分の思っている意味とは違うのに、ちょっと嬉しくなって。
でもきっと、宮城はわしのことを ただの友達って思ってるんだろうな
「...広島?」
『ん、どうした宮城』
「いや、何ぼーっとしてんのかなって」
笑いながらわしの顔を覗き込む宮城。
...
いつか、いつかわしの思っている意味で
「つきあって」
なんて言えるようになりたいな。
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