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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

あの二人が部屋を出ていった後

柘榴

寝たいけれど目が覚めちゃったや

柘榴

今日は月も出てるだろうし見に行こうかな

ふとそう思い部屋を出て審神者に近い縁側へと行く。

私は夜空を見て呟いた

柘榴

今日は夜空がとっても綺麗だな…

うむ、綺麗だ

ん?声がした。この本丸は霊力が強いから月と会話できるのかも。だったら今のうちにたくさん話そうかな

柘榴

私、今日この本丸に来たんだ。今は仲良くしてくれる刀も増えたけれど…まだ会えていない刀だって多い。私…本当にこの本丸の審神者でいいのかな?私なんかが本当にみんなを幸せにできるのか…まだ分からないし心配になる。でも、私はみんなの笑顔を見るともっと見たいって思うしもっと頑張らなきゃって思うの……

ほう。なぜお主はそこまでしてこの本丸を?何故、お主は関係ない、前任のせいで荒れ果てたこの本丸のためにそこまで必死なって頑張るのか…俺には理解できん

柘榴

何故、か……

私はその問いの答えを考える。でもすぐに言葉にできず少しうつむいて話し出した。

柘榴

刀である皆は人間と違って折れない限り生き続ける…たとえそれが辛くて嫌でも。人間はとっても脆くて弱い生き物だけど、つらかったら自分の意思で逃げることができると思うの。でも、刀のみんなは前任にいくら酷い目に遭わされ続けても逃げることが出来ない…それは審神者という存在の所有物だから。でも、私はそれが嫌なの、刀とは言え自分の意思、感情があり大切なものだってある。それを簡単に踏みにじれる心を私は理解することができない、この思いはは永遠に続くと思う。だから…だから、私が審神者でいられる間はたくさん楽しいことをして皆を笑顔に、幸せにしてあげたい。例え過去がつらくて苦しくても、前任というにくい存在にとらわれず今を向いていて欲しい…過去を忘れるぐらい幸せになって欲しい

話すにつれ私は星空を見上げていた。そして視界が歪み、頬に熱い何かが流れる。私は泣いているの?そう思っていると声とともに頬に手が触れる。そして私は驚いて声のほうを向いた。

お主は、心が澄んでいる。他の者が信頼する気持ち、分からなくもない

柘榴

っ!?誰?

?先ほどまで話していたではないか

柘榴

私は夜空と話して…でも声が同じってことは貴方と話していたのか

はっはっは、お主は面白いな

今笑っているこの人はいったい誰?衣冠だから平安時代の人?物凄く綺麗な人…刀剣男士だしレア太刀の人かな。

柘榴

どちらさまですか?

俺か…?俺は三日月宗近だ。お主と会うのは初めてだが、お主の事はいろいろと聞いているぞ?

柘榴

それはどうも、ってことは名前ももう知っているのですか?

三日月宗近

お主の名前か?それは聞いていないな

柘榴

では、名前を教えなくちゃですね。私の名前は夜宮柘榴です。覚えておいてくれると助かります

三日月宗近

そうか、覚えておくとしよう

にしてもこの本丸は情報が回るのが早いな。一斉に斬りかかられでもしたらさすがに防ぎきれない、腕の一本は覚悟しとく必要がありそう。というか三日月ってどこかで聞いたような。三日月…三日月……

柘榴

あっ!三日月って歌仙の言っていた三日月…?

三日月宗近

はっはっは、三日月はこの本丸に俺しかいないからな

この本丸のラスボス…どうしてこんな時に会ってしまったの!この人は一番前任たちからの被害を受けているといっていいほどだ。それなのにこんな格好で会うなど相手を不機嫌にさせる要素しかない。謝ろうと思い自然と土下座をしていた。

柘榴

あ、あの…さっきは冗談じみたことを言って、それにお見苦しいところを見せてしまい申し訳ありませんでした

三日月宗近

ん?娘よ、顔を上げよ。じじいは暇だからな、気にするでない。それに、良い話し相手にもなったしな

柘榴

ありがとうございます。えっと、私はそろそろ部屋に戻りますね。失礼します

三日月宗近

そうか、もう部屋に戻るのか。なら俺も戻るとしよう

柘榴

冷えるので、暖かくして寝てくださいね?

三日月宗近

あい、わかった

柘榴

では、おやすみなさい

軽くお辞儀しながら審神者部屋へ歩き出す。ートン トン トン ん?足音が二十なんだけど…もしかして三日月さん?部屋に戻るって言ってたし。ートン トン トンやっぱり聞こえる!ってことは幽霊?ちょっと怖いけど後ろを見てみよう。

柘榴

…誰?

三日月宗近

ん?どうした?

柘榴

えっ、なんで三日月さんが?

三日月宗近

俺も部屋に戻ろうと思ってな

柘榴

そうですよね、すいません

三日月さんの部屋もこっちのほうなんだ。疑っちゃってすいません。

柘榴

やっぱり春とは言えまだ少し寒いな

三日月宗近

冷えたのか?なら、俺が温めてやろう

え、空耳が聞こえたような。私が後ろを振り返れば三日月が居た。ここは審神者部屋なので行き止まり、つまりこの先に部屋はない。

柘榴

あ、三日月さん…部屋に戻ったのでは

三日月宗近

なんだかお主を見ていたら人肌が恋しくなってな。だから今日は一緒に寝かせてもらおうと思った

え、私この人と寝るの?この高身長イケメンと?鯰尾君ですら危ういのに今度はもっと危ないような…。あ、でも今回はレア太刀だから刀にさえ気をつければ安全?だったら大丈夫か。予備の布団を敷いてそこに寝てもらおうかな

柘榴

えっと、では、どうぞ

三日月宗近

優しい主で俺はうれしいぞ

部屋に招けば三日月は嬉しそうに笑った。顔面破壊力半端ない!心の中で叫びながら布団をもう一式出そうとしたが拒まれた。

三日月宗近

布団ならここに出ているではないか

柘榴

ほ、ほら!私寝相悪いし、三日月に怪我させちゃったら嫌だから。布団をもう一式出そうと思って

三日月宗近

いらんな。俺は主と寝たいのだが?布団をもう一式敷いたら一肌を感じれぬではないか

柘榴

それもそうですね、では寝ましょうか(私のメンタルもうちょい頑張って!)

三日月宗近

はっはっは、物分かりの良い主で助かる

四天王が突然ブラック本丸の審神者をやることになりました

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