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ぬぬ
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#日常
*ゆう*
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コメント
1件
あーもう、最高だった……!! 銭湯で告白って反則すぎるだろ! しかもアヒルいじってるヴァローナが可愛すぎて悶えたわ。ゲームの中で言ったモットーが実は本心でしたって流れ、伏線の回収が綺麗すぎて鳥肌立った。そして何より「触れるだけで消せるのに生かしてる=好き」って論理、重すぎて刺さる。ローゼの「はぁ!? ドM?」って返しもツボった。続きマジで待ってる🔥
ヴァローナとローゼ、二人きりの銭湯だ。 広い浴場には、湯の流れる音だけが響いていた。
ヴァローナ
ローゼ
互いに口には出さない。 けれど、考えていることだけは綺麗に重なっていた。 白い湯気が立ち込める。 ヴァローナは気まずさから、色とりどりのアヒルを湯船に浮かべていた。 赤、青、黄色。 ぷかぷかと揺れるそれを指先で押しては、離す。 一羽が遠ざかれば、また引き寄せる。 そんなことを、先ほどから繰り返していた。
ヴァローナ
ローゼ
気まずさから、ものの数分で口を開く。 ヴァローナは手元のアヒルを見つめたまま、ぽつりと尋ねた。
ヴァローナ
ローゼ・シュテアネ。 彼――いや、彼女は、本来は女でありながら、 男に化けて日常を過ごしていた。 元々は、兄を殺された怨みから。 兄を死へ追いやったいじめの主犯を懲らしめるため、 兄の姿に化けて出たのが始まりだった。 しかし、その事情を知る者は、もうこの世には居らず。 今、その真実を知っているのはヴァローナのみとなっていた。
ローゼ
深く考える様子もなく、ローゼは答える。
ヴァローナ
湯の流れる音に紛れるほど、小さな声が漏れた。
ローゼ
ヴァローナ
ローゼ
突然話を切り上げたヴァローナに、ローゼは眉を寄せる。 ヴァローナは顔を隠すように慌てて立ち上がると、クロージング魔法を使った。 一瞬で身体が浴衣に包まれる。 そのまま出口へ向かう。 けれど。 数歩進んだところで、足を止めた。
ヴァローナ
ローゼ
ローゼは、ヴァローナの背中を見つめる。 どこか落ち込んでいるように見える、その小さな背中。 ローゼもまた、湯船の中で背を向けた。 ヴァローナは言葉を続ける。
ヴァローナ
ローゼ
ヴァローナ
ローゼ
ヴァローナ
ローゼ
ヴァローナ
ヴァローナ
一息に。 ヴァローナは終始早口で言うなり、再び足を進めた。
ローゼ
ローゼ
ばしゃりと湯が跳ねる。 ローゼは身体を上げ、咄嗟に手を伸ばした。 指先が、ヴァローナの浴衣の袖を掴む。
ヴァローナ
ローゼ
のぼせか。 湯気か。 上がる息と体温。 白く揺らぐ視界の中で、互いの姿だけは捉えていた。
ヴァローナ
ヴァローナ
ヴァローナの視線が迷う。 床へ。 壁へ。 そして、一瞬だけローゼへ。 その傍で、ローゼも湯船から上がり、立ち寄っていた。 縮まる距離。 ヴァローナは逃げるように逸らしていた瞳を、ゆっくりと戻す。
ヴァローナ
ヴァローナ
雫が落ちるように。 その言葉はすんなりと、響いた。
ローゼ
――はぁ!!?????//////
声になったのは、たった一音。 けれどローゼの頭の中では、絶叫にも近い声が響き渡っていた。 湯気が立ちこめる。 互いの表情も朧気で、それでもたしかに見えていた。 いつも顔色ひとつ変えないヴァローナの。 赤らむ表情と。 僅かに緩んだ声が。 たしかに、その耳に届いた。
ローゼ
掠れた声で、ようやくそれだけを絞り出す。 そうだ。 ヴァローナ・プログレッシブという人物は、その名の通り人造だ。 元人間とはいえ、感情なんて。 恋なんて。 そんなものを、誰かへ向ける姿など想像したこともなかった。
ヴァローナ
ヴァローナが首をかく。 首をかく仕草。 彼が照れ隠しをする時の癖だ。 下唇を噛むような、左下に視線を送るその仕草も、本音を言う時の癖だ。 右手で頬を摘むように、口元を隠すのも、彼の癖だ。 ひとつ。 またひとつ。 見慣れた仕草が、目の前で重なる。 そんなんだから、ゲームの時、嘘じゃないなんて、すぐに気付いていた。 あの声も。 あの表情も。 あの言葉も。 気付いていて、目を背けたんだ。
ローゼ
考えれば考えるほど、分からない。 自分がヴァローナを好きになった理由なら、まだ分かる。 失うかもしれないと思った。 死んでほしくないと思った。 もう会えなくなることが、嫌だった。 そこで初めて、自分の感情に気付いた。 けれど。 ヴァローナは、それより前から。
ローゼ
ヴァローナ
私の思考よりも早く、私の口は結論を告げていた。
ローゼ
ヴァローナ
ヴァローナ
先ほどまで視線を彷徨わせていたヴァローナが、顔を上げる。 吹っ切れたように。 また、一歩。 歩み寄る。 そして掴んだ。 素手で、顔を。
ヴァローナ
頬を包む手。 その指先が、確かに肌へ触れている。 その言葉は何よりも重い愛情を孕んでいた。 触れれば消せる。 殺そうと思えば、殺せた。 毎日、毎日。 殺す勢いで挑まれて。 それでも。 生かしていた。 そして理解する。 ローゼは妖魔。 ヴァローナは神族であることを。 その手が触れているという事実そのものが。 ヴァローナの答えだった。