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鏑木 湊
どうすればいいかも分からず、 ただ静かに歩いていると背後から声がした
湊先輩だと分かっても、 後ろを向く決意が出来ないまま
なんの決意も出来ないまま 湊先輩の居る方向を向いた
青井 凪
私が口を開いた時、初めて気づいた 私の手、顔が濡れている
目は少し腫れて、気づかないうち に泣いていたことを気づかされる
鏑木 湊
私が何も言わず泣いていたことに驚いたのか、手で涙を拭おうとする
私なんかの涙を湊先輩が拭う 必要はないのに
青井 凪
青井 凪
今まで我慢していた気持ちが全て溢れてくるように、言葉が出てくる
青井 凪
青井 凪
私がわがままのような愚痴を言っても、 湊先輩は微笑んだまま
湊先輩が満遍の笑みで呟いた
鏑木 湊
鏑木 湊
夏の太陽の様な笑顔
その笑顔が私にだけ向けられて いるものだったら、 都会に行かなくて済みますか
青井 凪
湊先輩、
今好きだと伝えたら、 これから一緒に居られますか
『 転校してしまうのなら、 卒業アルバム先に渡しておきます 』
先生に頼まれて渡しに来たであろう後輩が 教室の入口から私を呼んだ
卒業アルバムの最後の集合写真、 そこだけが空白になっている
集合写真を撮る頃には、 私はもう都会に行っている
新しい中学校で、新しい友達
そこに湊先輩は居ないのだけれど
青井 凪