永遠の呪い　(完結)

恐らく今日で7日目

あれから何も喋ってないので喋れなくなりそうだ

この7日間で分かったことは2つ

１、夜中あいつはここに来ない

２、部屋の隅に監視カメラがある

だから、探索するチャンスは夜中

目を開いた先にはルシアがいた

あいつに蹴られてここに入れられたっぽい

この感じだとルシアは大丈夫そうだ

すこし安心した

兄が生きていたんだ

安心しないやつはいないだろう

ルシアが出したのはいつも父がつけていたネックレスだった

そう言ってボロボロのパーカーの腕をっめくった

その腕に見えたのは

沢山の注射の後、刃物で切ったような傷だった

一カ月後

そういいながら手を引っ張られ外に連れていかれる

何があるのか見当もつかない

車に乗せられて5分後

ついたのは森の中だった

久しぶりに外の光を見たので目がくらみそうだった

俺は耳を疑った

着物服の男が言った言葉を信じたくはなかった

噓だと思っていたかった

連れてこられた場所は一本の長い川が流れているところだった

周りには俺たちを囲んで大勢の人が集まっていた

大勢の人で囲んでいる場所の真ん中に双子の絵があった

目は黄緑色、服は豪華な服で描かれていた

そんなことをつぶやいていると

ルシアがその問いに意味も分からず答えると

といってルシアの手を引っ張り真ん中に立たせると

着物服の男はどこからか小型のナイフを取り出した

ルシアはそれで何となくこの状況を理解したのだろう

と叫び逃げ出そうとした

だが、着物服の男に地面に押さえつけられた

俺たちはまだ子供だ、大人の握力に勝てるわけがない

それを分かっていても俺はルシアの方へ近づこうとした

当たり前だろう、母も父も死んだ

ルシアが俺の勇逸の家族なんだ

殺させるわけにはいかない

近づこうとすると、すぐさま観客におさえつけられた

俺はルシアに手を伸ばした

そうすると、ルシアもこちらに手を伸ばした

その表情はうっすらと泣いて助けを求めていた

そんなこともお構いなしに着物服の男は刃物を上にあげ

そのままルシアの胸へと刺した

ルシアは何も喋っていない

死んだのだろう

信じたくなかった

俺は悲しみよりもすでに

怒りと復讐のことで頭がいっぱいだった

人はすぐに誰かの幸せを奪う

自分の幸せを求めて他人の幸せを殺す

これが人間の本性なんだろう

それなら

俺だって殺してやる

お前らが幸せな分だけ幸せを奪ってやる！

もうその目には光はなく

美しく輝いていた黄緑色の目が黒に染まりそうだった