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コメント
1件
🌸🌸…悲しいよね… 📢く〜ん気づいてあげて!貴方は鈍感すぎるって! フォロ限か〜いいと思うよ!僕はそれでも見るから!
蘭side
紫龍いるま
玄関を開けるとすぐ 門の前に立つ人影から 声をかけられた。
視線がかちあったと 思った時には攻略本とソフトを 手にした威榴真が駆け寄ってくる。
桃瀬らん
紫龍いるま
桃瀬らん
威榴真の視線に不安に なりながらも私は訂正する ように首を横に振る。
桃瀬らん
紫龍いるま
答えた瞬間その場の空気が 凍りついたような感覚を覚えた。
威榴真は眉間に皺を寄せ 鋭い眼光で私を貫く。
桃瀬らん
紫龍いるま
私の声に被るようにして威榴真から 唸るような低い声が放たれた。
心当たりは全くないのだが 相手は明らかに怒っている。
それもいつにない激しさで。
後退りしそうになるのを なんとか堪え私はじっと 威榴真を見つめ返す。
微かに震える手や ぐっと唇を噛み締める姿 何かを訴えるように揺れる瞳を眺め 自分が思い違いを していることに気がついた。
桃瀬らん
本人も自覚がないのかも しれないが怒りの中には 別の感情が潜んでいる。
そうと分かってしまえば 強く言い返すこともできなく なってしまう。
桃瀬らん
桃瀬らん
桃瀬らん
紫龍いるま
即座にあらぬ方向から質問が 飛んできて私は息を呑む。
諦めるも何も恋醒が描くことは もう決まったことだ。
威榴真にもそれが 分かっているはずなのに なぜ今になってこんなことを 言うのだろう。
桃瀬らん
紫龍いるま
紫龍いるま
正直に伝えたのに威榴真は さらに問い詰めてくる。
脳内に大量の「?」が浮かぶ中 はっきりしていることが ひとつだけあった。
桃瀬らん
私の知らない間に新たな動きが あったのだろうか。
いやそれならLINEの1通でも あるはずだし威榴真もこの場で 説明するだろう。
桃瀬らん
頭を抱えて混乱する私に 威榴真がふっと息を零した。
今度は何を言われるのだろうかと 顔を上げると視界いっぱいに 大きな手が迫っていた。
無意識に身を固くするが 威榴真の掌は私の頭を 撫でていくだけだった。
桃瀬らん
ぽかんと口を開けたまま 幼馴染の顔を見上げる。
そこには別人のような大人びた 笑みを讃えた彼がいた。
紫龍いるま
だからね、威榴真が何に怒ってるのか 何が辛いのか分からないんだってば
そう言い返せば済むのに 肝心の声が出なかった。
威榴真は妹のいむちゃんに してみせるようにもう一度 ぽんぽんと私の頭を撫でる。
紫龍いるま
消え入りそうな呟きはきちんと 私の耳に届いた。
だがやはり何も言えずに 金縛りにあったように動けずにいる。
紫龍いるま
ひらひらと手を振り威榴真が 私の家の玄関を開ける。
もう何度も見た光景なのに 何故か今日は酷く胸が痛んだ。
桃瀬らん
桃瀬らん
一度告白予行練習をして以来 私は挨拶代わりに「好きです」 と伝えてきた。
何度も繰り返すうちに 本気になってくれればいいのに と思いながら。
桃瀬らん
ただひたすら威榴真から 逃げていただけだ。
『幼馴染』『予行練習』 という安全な場所を確保し 最後の最後で傷付かなくて 済むように防波堤を築きあげて。
そうしてうまくやったつもりでも結局は後悔という名の波が 押し寄せてくる。
桃瀬らん
私の呟きは蟬の声にかき消され 誰の耳にも届かなかった。
検索よけ等の関係で フォロ限にしようかどうか 迷ってます ... 😵💫