蘇枋隼飛
楡井秋彦
蘇枋隼飛
楡井秋彦
桐生三輝
蘇枋隼飛
楡井秋彦
蘇枋隼飛
蘇枋隼飛
桐生三輝
蘇枋隼飛
『一目惚れ』だった。
初めて出会ったときから。
桜くんの真っ直ぐな瞳が、眩しかった。
桜遥
その言葉を聞いたとき、桜くんなら本当に成し遂げるかもしれないと思った。
蘇枋隼飛
桜遥
人のことをすぐ信じてしまうような素直さも。
蘇枋隼飛
桜遥
蘇枋隼飛
桜遥
すぐに顔を赤くして照れるところも。
すべてが愛おしかった。
……でも。
桜くんには、好きな人がいて。
それも両想いで。
俺の入る隙なんてないと、わかってるから。
側で見守ることにした。
桜くんが幸せなら、それでいいから。
桜くんが、学校に来なくなった。
LINEしても、返信どころか既読すらつかない。
楡井秋彦
桐生三輝
桐生三輝
蘇枋隼飛
嘘。
ほんとは、心当たりがある。
楡井秋彦
蘇枋隼飛
楡井秋彦
蘇枋隼飛
コンコンッ
蘇枋隼飛
シーン
蘇枋隼飛
ガチャッ
蘇枋隼飛
やっぱり。
部屋はもぬけの殻。
しかも、たぶんしばらく帰っていない。
…………何となく予想していたが、本当にそうかもしれない。
蘇枋隼飛
十亀条
この人は獅子頭連副頭取の十亀条。
………桜くんの、彼氏。
蘇枋隼飛
蘇枋隼飛
十亀条
そんなはずはない。
十亀条
蘇枋隼飛
絶対、知ってるはずだ。
最初は、大丈夫だと思ってた。
でも、桜くんを見るこの人の目は異常だ。
真っ黒などろりとした感情が映っている。
桜くんは気づいてないみたいだけど、危険だと思っていた。
十亀条
蘇枋隼飛
十亀条
ほら。
今も、暗く濁った目をしてる。
蘇枋隼飛
蘇枋隼飛
そう言って、十亀さんを睨みつけた。
それからしばらくして、桜くんがまた学校に来るようになった。
でも。
どこかボーッとしていて、あれだけ好きだった喧嘩もあまり力が入っていないようだった。
楡井秋彦
蘇枋隼飛
桐生三輝
楡井秋彦
桐生三輝
蘇枋隼飛
桐生三輝
蘇枋隼飛
楡井秋彦
桜遥
楡井秋彦
桐生三輝
やはり今日も上の空で。
楡井秋彦
桜遥
楡井秋彦
桜遥
蘇枋隼飛
桜遥
桐生三輝
ずっと一緒にいたやつ。
きっと十亀さんのことだろう。
やっぱり桜くんは、十亀さんが好きなんだな。
…………俺じゃ、だめなのかな。
桐生三輝
桜遥
楡井秋彦
桜遥
そう言って、桜くんは走って教室を出て行った。
桐生三輝
楡井秋彦
桐生三輝
楡井秋彦
桐生三輝
桜くん行っちゃった。
………大丈夫かな?
あの桜くんが、もう戻ってこないんじゃないか。
そんな気がした。