テラーノベル
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【生存条件提示まで:58】
57。
56。
数字が、 無音で削れていく。
館の振動は、 もう止まらない。
……ドン。
……ドン。
ころんの端末だけ、 赤く点滅している。
さとみ
ジェル
ぷちひなは、 床に倒れたまま。
でも。
その黒い瞳は、 まばたきすらしない。
ぷちひな
ぷちひな
ぷちひな
ころん
ぷちひな
空気が、 さらに冷える。
【45】
画面が、 切り替わる。
【ころん:仮定役職解析】
【人間適合率:28%】
【人狼適合率:31%】
【異物適合率:41%】
全員が、 息を止めた。
さとみ
ジェル
ころんの思考が、 一瞬止まる。
異物。
それは——
ぷちひな側。
ころん
記憶が、 フラッシュする。
最初の夜。
映っていなかったベッド。
思い出せない、 参加の瞬間。
【39】
ぷちひな
その言葉で。
何かが、 繋がる。
さとみ
ジェル
沈黙。
ぷちひなの目が、 ゆっくりと細くなる。
ぷちひな
その瞬間。
館の奥の扉が、 ギィ、と開いた。
暗闇の向こう。
“何か”が立っている。
形は、 人に近い。
でも、 輪郭がノイズみたいに揺れている。
【32】
ころんの端末が、 最終表示を出す。
【生存条件】
【“管理者”に触れろ】
全員の視線が、 ゆっくりと奥の影に向いた。
さとみ
ジェル
ころんの喉が、 震える。
触れれば、 何かが確定する。
消えるか。
固定するか。
それともーー
別の何かになるか。
【28】
影が、 一歩前に出た。
床に、 足音はない。
ぷちひな
その声だけが、 やけに優しい。
ぷちひな
ころんは、 一歩踏み出す。
自分の足が、 ちゃんと床に触れているか。
確かめるみたいに。
【24】
振動が、 止まった。
代わりに、 館全体が静まり返る。
嵐の前みたいな、 異様な静けさ。
ころんは、 もう止まらない。
ーー僕は 消えたくない。
影まで、 あと数歩。
【20】
さとみ
ジェル
でも。
ころんは、 振り返らない。
【17】
影の輪郭が、 より鮮明になる。
それは——
自分に、 少し似ていた。
【15】
心臓が、 痛いほど鳴る。
触れる。
触れればーー
【13】
影が、 ゆっくり手を伸ばした。
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