開いていただきありがとうございます! この作品は、保護者組(桃×黒)の 恋愛物語となっております! 本人様には全く関係なく、 全てフィクションのお話です。 また、少しキャラ崩壊が含まれます。 ご理解いただける方のみ続きをご覧ください。 ご理解いただけない場合は、 通報などをせず、速やかに ブラウザバックをしていただけると嬉しいです。
今回のお話では 青さんと黒さんがメインになって登場します。 恋愛感情ではまったくありませんが、 人によっては青黒要素がありますので、 地雷の方はお気をつけ下さい。
拡散、使用等、 その他迷惑行為は 固く禁止します。
悠佑
歌ってみたの録音が終わり、 俺は背中を椅子に預ける。 今日中にMIXしたら明日にはあげられるだろうか。 …一昨日もあげたばっかりやけど。
悠佑
思わず呟いてしまう。 ここ一週間で独り言が増えてしまった。 いや、独り言に反応する人が いなくなってしまった、の方が 正しいのかもしれない。
一週間前に俺がコップを割り、 それをきっかけに大喧嘩になってから、 俺たちはいわば冷戦状態である。 お互い目も合わせず話もしない。 食事も別々で取る。 今が過ごしやすい気候であることをいいことに 俺は掛け布団もなしに 作業部屋のソファで寝ているし、 ないこは社長職が忙しいのをいいことに 歌ってみたをこの一週間で一度も録音していない。
謝ればいいじゃないか、とも思う。 しかし、それが手遅れだと思うほど 俺たちは意地を張り合ってしまっているのだ。
悠佑
今日何度目かもわからないため息を吐き、 俺はスマホを手に取る。 手持ち無沙汰に青い鳥のアイコンをタップし、 俺さっきもTwitter浮上しなかったっけ?と 胸に記憶が蘇った。
「今から録音するぞー! 明後日くらいで投稿するかも」
…流石に今浮上したらやりすぎか。
俺は呟こうとした手を止め、 なんとなくタイムラインをスクロールする。 ふと、先ほどのツイートのリプライに 見慣れたアイコンが見えた。
「全力待機のまろ」
悠佑
思わず笑ってしまう。 流石自称あにきっず。 お前がリプしてきたか、と 俺は口元を緩めた。 まろのリプにも同じような文言が並んでいる。
「流石あにきっずwww」
「一緒に全力待機しましょう。w」
「ないくんの代わりにいふくん出てきたww」
悠佑
「ないくん」という言葉に 俺ははっとする。 そういえば、ないこは俺のツイート全てに リプか引リツをしていたっけ。 …喧嘩してからは、無くなったけれど。
あからさまに浮上率が上がった俺に対し、 ないこはあからさまに浮上率が下がった。 「ないくん忙しいのかな?」なんていう ツイートをちょくちょく見かけるくらいには 低浮上である。 …多分俺のせいだろう。
悠佑
またため息を吐いてしまった。 とりあえずまろに返信だけしておこう。
「お前は優しいやつやな」
流石に本音を出しすぎただろうか。 …いや違う、ないこが優しくないと 言っているわけではない。 ただ、誰かに甘えたくなっているのも事実で。
悠佑
…まじで優しいな、こいつ。
俺がまろにリプした5秒後、 即刻彼から電話がかかってきた。 社畜のくせに暇なんか?とも思うが、 あ、今日土曜日や、と俺は思い直す。 そうこうしているうちに3コール目になったので、 俺は慌てて通話開始ボタンを押した。
悠佑
If
悠佑
俺の「もしもし」に被せ、 開口一番かつ食い気味のその言葉に 俺はもはや感心してしまう。 心配をかけるのも良くないから メンバーには隠そうと思っていたのだが、 ここまで瞬間的に言われてしまえば もう諦めるしかないだろう。
悠佑
If
悠佑
If
悠佑
エスパーの域に達しているまろに、 俺は若干の呆れ笑いを漏らす。 ないこの相方であり、 俺が言うのもなんだが 限界あにきっずである彼は、 俺たちのことなんてお見通しなんだろう。
If
悠佑
If
悠佑
If
悠佑
暴言は控えような、と少し思う。 しかも、今回に至っては両方に非があるのだ。 ないこだけがしばかれるのは避けたい。
ふと手元を見る。 ガラスで切ってしまった傷口は もう大分回復した。 手だけはほとんどいつも通りだ。 …そう、手だけは。
悠佑
If
悠佑
If
悠佑
If
確かに割ってしまったのは ないこのコップだった気がするが、 そこに関しては本当に何も言われていない。 心から優しいやつなのだ。 それは、知っている。
悠佑
If
悠佑
If
悠佑
俺自身もなぜあんなに 口論になってしまったのか分からない。 感情が昂ってしまった。 …後悔してもしきれない。 現にこの一週間、 寂しいという感情が8割を占めている。
ふと、喉の渇きを覚えた。 水もなしに歌を歌っていたからか、と 俺は椅子から立ち上がる。
If
悠佑
If
悠佑
確かに、リビングにいないとは限らない。 寝室の方が電波がいいから 仕事をするならそこだろうが、 ないこが漫画やらを読んだりするのは 基本リビングだ。
悠佑
一抹の不安を感じながらも、 俺はそう言ってみる。 そもそも普通に俺の家でもあるのだ。 もしかちあっても、 我が物顔で水を取って帰ればいいだけの話で。
悠佑
If
まろの相槌に話しながらも、 俺は作業部屋を出てリビングに 向かった。
悠佑
If
悠佑
ないこ
…かちあってしまった。
If
悠佑
If
悠佑
ないこと目があったのは一瞬で、 ないこはさっと手元に視線を落としていた。 その手の中のスマホが メールを表示していることに気づき、 メールの返信を 邪魔してしまったかもしれないと 少し思う。 早く作業部屋に戻ろう、 邪魔はしたくないし何より気まずい、と 俺は冷蔵庫をあけてペットボトルを取った。
悠佑
If
悠佑
くしゃみをしてしまい、 俺はマナーとしてまろに謝る。 爆音で流れていないか、と杞憂に思うが、 まろの声からして そんなに特大くしゃみではなかったらしい。
悠佑
If
悠佑
ソファで寝ていることは まだ言っていなかったのに、 さも当然のようにそう言うまろに 少し驚く。 ソファで着のみ着のまま寝ているせいで 風邪を引いたのだろう、ということは 俺でも自覚していた。
悠佑
If
悠佑
If
またため息を吐きそうになり、 電話中だと慌てて飲み込む。 ああ、もう。 早く作業部屋に戻ろう。
悠佑
ないこ
リビングを出る前にもう一度、 俺はないこの方を見る。 相変わらずメールを読んでいて、 その瞳がこちらへ向くことはなかった。
悠佑
If
悠佑
俺はないこから目線を外し、 心配の声を素直に聞き入れることにする。
寂しいな、と思うこの気持ちは、 この一週間で一度も消えたことがなかった。
コメント
4件
続きが楽しみ(((o(*゚▽゚*)o)))
待って 結構続き楽しみ«٩(*´ ꒳ `*)۶»ワクワク
冷戦状態なのか.....、そろそろリスナーさんもきずきそうだな、... 青くんにもしかしたら嫉妬するのでは...?いや、通話相手が青くんと桃くんは分かってないのか...? 次回も楽しみにしてます!