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監 禁 犯 は 犬 と 猫 🐾

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監 禁 犯 は 犬 と 猫 🐾

6 - Episode_6.『 猫 と 昼 寝 』

♥

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2024年08月17日

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その後、私と保科は

ベッドでごろごろしながら 動画を見たり、

鳴海が作り置きしてくれていた 昼飯のチャーハン餃子定食 (これがまた尋常じゃなく上手かった)

を食べたりして過ごした。

監禁犯であるとは言え

年頃の美男子とベッドでゴロゴロするのに

抵抗(動揺)はしたが、

私の足は保科のベッドかどこかに固定されてるらしく、

二人の中で私の定位置は 「保科の部屋」

と言う事らしかった。

腹がいっぱいになって眠くなった保科は、

再びベッドでごろつき始めた。

保 科

なーなー、昼寝しようや

別に良いんですけど

ここ(同じベッド)で寝るの.....?

流石にそれは少しマズい。

私はジト目を向け、否定する意思を見せた。

保 科

えーダメなん?

ダメ

保 科

そんなにダメ?

ダメ

保 科

ここ僕のベッドなんやけど?

.......

そうだった....

鳴海さんのベッドで寝てください

保 科

えぇー!嫌やわ

保 科

アイツのベッドになんか入りたくも無いわ

.....

保 科

ここ僕のベッドなんやから

保 科

居候が、口答えすんなよ?

監禁犯が何言ってんの

私は被害者。居候じゃない

保 科

ちぇー騙されなかった...

騙そうとするな

保 科

なーいいやろ?ちょっとだけ!

保 科

僕が寝付くまで!

私の意思を無視して保科は

私の腕を引っ張り、添い寝させようとした。

ちょ、やめて!

保 科

あ、.....シュン

私が腕を振り払うと、

保科は目に見えてしゅんとした。

(いやなんで私が悪者みたいになってるの??)

どこか釈然としないが

チキンな私は謝らずにはいられなかった。

 

ご、ごめん...

痛かった....?

俯いて黙ってしまった保科の顔を覗き込む。

保 科

.........しい

保 科

..........

保 科

寂しい....

な、なにが?

保 科

一人で寝るの

「じゃあ昼寝すんなや」 とは言えなかった私だった。

そんなことを言えば火に油かと思ったからだ。

余計ムキになって、 私をベッドに引き摺り込むに決まってる。

私はそう言う予測がつくくらいには、

保科の性格が読めるようになってきていた。

私は諦めてベッドに腰掛けた。

....どうすれば寂しくないの?

保 科

ギュッてして

ムリ

保 科

.....じゃあ、こっち来て

......

私は警戒しつつもそばによった。

すると保科は

私の左胸にそっと手を添えた。

はっ......?/

保 科

心臓貸して

心臓を?

保 科

うん

保 科

鈴の心臓の音を聞いていると、安心するわ

よく分からないが、 それくらいならまぁ良いだろう。

思い起こせば、保科は今朝もそうしていた気がする。

......もう良い?

保 科

もうちょっと....

....

はっきり言って、

保科の手があったかく感じる。

それに釣られ自分まであったかくなってしまいそうだ。

保 科

さっきより鼓動早くなってへんか?(笑)

保科が気づいたのか、

「クスッ」と笑いながら私に問いかけてきた。

なっ......

気のせいでしょ....!、/

保 科

ふ ~ ん.....

保科が少々考えながら返事をすると、

表情が急に明るくなった。

保 科

てかキミ

保 科

意外と胸あるんやな

ベチンッ!!

保 科

ごめんて....((ヒリヒリ

やっぱ変態かよ.....!//

もう終わり!

左胸を押さえている保科の手を振り払う。

保 科

ちぇ

保 科

もうちょいで眠りそうやったのに....

誰のせいよ

保 科

......ふふ

保 科

まあ良かったわ

(何が??)

保科は一体私のどこがそんなに好きなのか。

その理由は結局 今朝から全く分からないままでいた。

直接聞いてみても良かったかもしれないが、

保科の言動から察するに

どうせ『好きなものは好き』

みたいな返答した返ってこないだろうと言う気もする。

(コイツは一体、私のどこが.....)

...あれ?

そうこう考えてるうちに

保科は寝てしまっていた。

目を閉じた保科の顔に視線で問いかけても、

機嫌の良さそうな吐息が聞こえてくるだけだった。

だが、その安心しきった表情を見ると 思わず頬が緩み、

そんな事はどうでも良くなってきてしまった。

満足そうに私に寄り添っていた保科は、

しばらくするとぐったりと私にもたれかかり、 すやすやと寝息を立て始めた。

(こうして見ると、なんだか動物みたいだな....)

(犬?....みたいに従順な良い子じゃないし)

もっとこう、わがままで、奔放で....

「猫」......かな?

そんなことを考えていると、

なんだか私も眠くなってきた。

.....添い寝と言っても

ちょっとぐらいスペース空けてたらまぁ良いかな...

私はスヤスヤと寝ている保科の横に寝転がり、

少しスペースを開けて寝ようとした。

そう安堵したのも束の間__

 寝ぼけた保科は私の身体をがっちりとホールドしてきた。

!?

筋肉で出来た硬い腕に上半身を覆われる。

さらには小さな口から漏れる吐息がくすぐったくて敵わない。

ちょッ......(意外と筋肉あるんだな...)

保 科

んぅ.....

保科がぐっすりと眠っている以上、

私がいくら声をかけても意味がなかった。

私は思考を停止させ、目を瞑ってひたすら脳内で自己暗示をかけた。

(コイツは猫、コイツは猫、コイツは猫.....!!)

保 科

ん〜.......んぅ......

私の苦労も知らずに、

保科は私の肩にに頭を擦り付けた。

__ッ......

(コイツは猫、コイツは猫、コイツは猫!!)

保 科

......んふふ......むにゃ......

__ッ!

(猫はにゃー、猫はにゃー、猫はにゃー!!!

保 科

んにゃ......

(にゃーにゃーにゃーにゃー!)

にゃーにゃぁ、にゃ....

頭の中で猫を数えているうちに、

私もいつしか眠りに落ちていた。

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