君はいつも笑っている。
でも毎年、梅雨の時期になると笑顔が消えている。
沙耶
春
また無理して笑っている。
私は何故か彼に聞くのを辞めた。
沙耶
春
そうして彼はまた暗い表情に戻る。
これで何度目だろう。
すると彼は急に頭を抑えた。
沙耶
春
その一言残して彼は雨が降り続く中、水溜りで溺れている地面に倒れ込んだ。
沙耶
数分後
救急隊員
沙耶
私はさっきのことを細かく鮮明に教えた。
病室
いつのまにか、目の前にはたくさんのチューブに繋がれた春がいた
医師
医師
沙耶
すると、私がぎゅっと握っていた彼の手が少し動いた。
沙耶
春
医師
医師
沙耶
私は泣き出した。
彼の弱い力で私の頭に手が乗せられる。
そして、ゆっくりと撫でてくる。
春
沙耶
沙耶
そうして彼は酸素マスク越しにニコッと笑う。
今度はか細いけどホントの笑顔だった。
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