赤ずきん…
それは毎日俺達の森へやってくる
異国の王子にみそめられた少女
赤いずきんをかぶり
城へ向かうのだ
赤ずきん
いつものように薬草を探しに…
この森へと侵入する
おおかみ
赤ずきん
そんな言葉さえも
どこか震えるんだ
逃げてしまう
赤ずきん
赤ずきん
いつも木に隠れて
悔しいとは思わないのか?
おおかみ
おおかみ
おおかみ
おおかみ
おおかみ
赤い彼女は俺に気づいているだろうか
次の日
赤ずきん
シグレソウ…ねぇ
おおかみ
赤ずきん
しまった
声がでてしまった
話したいなんて思ってないはず
赤ずきん
嫌だ!
赤ずきん
おおかみ
赤ずきん
赤ずきん
おおかみ
赤ずきん
赤ずきん
どうしようか
現れてみようか
違う!
行ったところで
エンディングは変わらないだろ!
意味がないんだ
俺は君に
嫌われたくないから!
おおかみ
赤ずきん
おおかみ
夜…
なんであんなことを言ったのだろう
おおかみ
ため息だけが虚しく森に響く…
変わるはずのない運命は
神様に願ったところで意味のない……。
キツネ
おおかみ
おおかみ
おおかみ
キツネ
おおかみ
おおかみ
キツネ
キツネ
キツネ
キツネ
キツネ
おおかみ
おおかみ
キツネ
キツネ
キツネ
おおかみ
キツネ
おおかみ
キツネ
おおかみ
俺が赤ずきんの彼女を傷つけた…
どうして!
どうしてこんなに悲しい物語なんだ
爪も…
牙もっ!
全ていらない!
俺だけが報われないんだ!
いやだ!
このまま終わりなんて!
君に!!
触れたい!
赤ずきん
夜に………君は現れた
赤ずきん…
赤ずきん
俺は…助けてあげたいのに、
赤ずきん
君は誰を呼んでいるんだ
赤ずきん
泣いてまで言わなくていいんだよ
笑ってよ
なんで君との出会いは
こんなにも悲しいんだ
おおかみ
おおかみ
おおかみ
赤ずきん
赤ずきん
おおかみ
赤ずきん
赤ずきん
おおかみ
赤ずきん
赤ずきん
赤ずきん
おおかみ
赤ずきん
赤ずきん
おおかみ
おおかみ
赤ずきん
赤ずきん
赤ずきん
赤ずきん
赤ずきん
おおかみ
赤ずきん
赤ずきん
君を抱きしめたい…
だけど、震えるんだ
できないんだよ!!
赤ずきん
赤ずきん
君はどうして怖がらないんだろう
俺は怖いのに…
神様がもし…許してくれるのなら
君に触れたい…
おおかみ
赤ずきん
会いたいなんて
触れたいなんて
話したいなんて思わない
おおかみ
おおかみ
END
コメント
1件
運命って神様は知ってるのかな