思い出の館　3話

2階　廊下

開かずの部屋

ガチャ…

ｷﾞｨ…

ｶﾁｬﾝ

20☓☓年　6月20日

今日は屋敷に誰もいない

『弟』と3人ででかけしまった

ボクはひとりぼっち

最近よく、男の子と女の子が二人で楽しそうに遊んでいるのが見える

いいな、ボクも一緒に遊びたい

でも父さんと母さんに"いいよ"って言われないと

出ちゃいけないんだ‥

あの子達が、ボクの家に 来てくれたら

いいのになぁ…

20☓☓　6月24日

今日はとても良いことが起きた！

あの子達がボクの家に来てくれたんだ！

ボールが家の中に入ってしまったから取りに来たみたい

ボクはうれしくて、 思い切って家の中に招いたんだ

かくれんぼをしたんだけど 見つけてもらえなかった！

でもとっても楽しかった！

また、来るといいなぁ

20☓☓　6月26日

今日は、あの女の子が一人で 家に遊びに来てくれた

男の子は、今日はいないみたい

でもいいんだ！ 来てくれた事がとても嬉しい。

『かくれんぼ』をしたんだけど

ボクはまた見つけてもらえなかっんだ！

ボクはかくれんぼが得意だから、仕方ないか！

20☓☓年　6月26日

今日も女の子がやってきた

ボクは、初めてその子の 目の前に立った

その子はボクに言ったんだ

『ひなた！おはよう！』

…ひなたじゃない

ボクは、まひるだ‥

きっとボクとひなたが ふたごで、似ているから‥

ゆうかちゃんには わからないんだね‥

本当は…いつもゆうかちゃんやもう一人の男の子と

元気に遊んでる ひなたが羨ましかった

ぼくだって、 ともだちがほしかった‥

ひなたはずるい‥

父さんや母さんの愛も‥ 友達もいて‥

ずるいよ‥

そこで日記は終わっている