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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

-0:20  0:30 図書館にて

『時間になりました。
鬼が3体解放されます。
20分後に2体解放されます。
皆さん、頑張ってください。』

リユ

もうそんな時間か…

凜音

てことはええと、私達は1体倒したから…
多くとも7体いるってこと!?

リユ

そうなるね。

リユ達がそんな話をしていた時、ガラガラと音を立てて誰かが入ってきた。

凜音

!!

リユ

(鬼か…!?)

2人はドア付近を警戒した。

すると、青くはない人影が2つ現れた。

悠斗

あ、リユ達か?

凜音

悠斗君と蒼君…

そうだ、ちょうどいい。
2人に渡したい物があったんだ。

そういうと蒼は、ポケットから小さな箱を取り出した。

凜音

これは?

時計みたいだ。
残り時間が表示されてるみたいだね。

凜音

あ、これ…
体育館の時計と同じだ…

悠斗

ということは、この敷地内全部の時計が同じ表示と考えた方が良さそうだな…

そこでリユは、あることに気付いた。

リユ

あれ?蒼…
それは……?

リユは、蒼の腹部を指さした。

そこは、血で赤黒く滲んでいた。

あー、ちょっと馬鹿なことしてね。
今は大丈夫だから気にしなくていいよ。

リユ

そっっ……か……

それでも少し心配なリユだった。

凜音

鬼って…倒したりした…?

悠斗

ああ、2体倒したぞ。

凜音

私達は1体倒したから、あとは5体ってことか…

悠斗

じゃあ、渡すものは渡せたし、俺らはそろそろ行くよ。

リユ

わかった。

じゃあ、また会えたら。

凜音

みんな無事でね…

-0:17  0:33

悠斗達と別れてしばらくすると、図書室に青い人影が入ってきた。

リユ

凜音

来ちゃった…

入ってきた鬼は、ロケットランチャー4本に加えてナイフを持っている鬼が2体だった。

リユ

(ロケットランチャー…しかも4本…
危険だ…)

凜音

ここから狙えるかな…?

リユ


危険なことは…!

リユが凜音を止めようとするも、凛音の耳には入らなかった様で、1体の鬼の頭に矢が刺さった。

ぐあ?

すると鬼達はこちらを向き、ロケットランチャーを放ち始めた。

ドーンドーン、ドーンドーン

3本は空ぶった。

ところが1本は凜音の方に飛んできた。

リユ

ぐっ……

そして、リユの右手に被弾した。

凜音

リユ君…!?
私なんかを庇って…!?
は、早く止血を…!!

そう、リユは凜音を庇うために、右手を差し出したのだ。

リユ

今は、それよりあいつらを……

凜音

でも…!

リユ

いいから!!

凜音

…うん…

リユの右手は酷く爛れ、血も痛みも止まらなかった。

この痛みは、戦争のない現代の日本に生まれた一般の我々には到底理解し難い痛みであった。

それでも尚、リユは自分より周りを優先したのである。

凜音

…っ!

凜音は、最初に狙った鬼の心臓をめがけ、矢を放った。

ぐっ、がぁぁ……

矢は見事命中し、鬼の体は崩れ始めた。

凜音

死んだって…ことだよね……

リユ

まだ…安心、出来ない……

リユは左手でショットガンを構え、残った鬼の頭を狙った。

バンバンバンバンバンバン

リユ

(くっ…痛みで意識が朦朧としてるのに加えて利き手じゃないから全く狙えない…)

リユの弾は、頭には命中しなかったものの、目や鼻、角などに当たった。

左角が核であったこの鬼は…

ぎゅぐわぁぁぁぁぁぁぁぁーー!!!

よく分からない悲鳴を上げて死亡した。

凜音

倒し…た…

凜音は安心し、地面に崩れた。

リユ

っ……

リユは無理したツケが回ってきたのか、地面に倒れてしまった。

凜音

リユ君!!

凜音はリユに駆け寄るが、その頃にはもう遅く、リユは意識を手放した──

-0:11  0:39

悠斗

いやいやいや…

悠斗

まさか3体と遭遇するとは思わないだろ!!

そう、悠斗達は長剣2本の鬼(鬼A)、ショットガン2丁の鬼(鬼B)、ライフル2本と長剣の鬼(鬼C)と遭遇してしまったのだ。

これは…あれだね。
確実にどちらかは死ぬね。

悠斗

不吉なこと言うな!

(鬼A)ぐぁぁ!!
(鬼B)ぎゃああ!!
(鬼C)ぐわぁ!!

悠斗

まあでも、冗談抜きでやばいわ。
これは。

行くなら2人は倒してから逝きたいね。

悠斗

いや、行く…逝く…あれ?

完全に死ぬ前提で話を進める蒼だった。

とりあえずは乱射だね。

悠斗

蒼?

こんな状況でも自由すぎる蒼である。

バンバンバンバンバンバンバンバン…

蒼の撃った弾は、7割は外れたものの、残りの3割は以下のように命中した。

鬼A 右目、心臓、左足。 鬼B 心臓、腹。 鬼C 頭、腹、右手、左太股。

(鬼A)ぎゃぁぁぁぁ!!!

その内、鬼Aは死亡した。

悠斗

まず1体…か…
連射も意外と行けるもんだな…

感心する悠斗であった。

あとはどうする?
リスクはあっても狙いに行くか、遠くから撃つか。

悠斗

うーん…

(鬼B)がぁぁぁぁ!!!

鬼Bは怒り出したのか、同じように乱射してきた。

バンバンバンバンバンバン…

ショットガンの弾が飛び交う。

悠斗

くそ…

厄介だね……アッ…

悠斗

蒼!?うっ…

蒼は腹を、悠斗は右手を撃たれた。

他はかすりそうにはなったものの、当たることはなかった。

その中…

(鬼C)ぐぅぅ…

蒼は、鬼Cがライフルで悠斗を狙っていることに気づいた。

パンッ!

っ……!

悠斗

あお……い?

蒼が撃たれた瞬間、銃声は聞こえなくなった。

そう、鬼Bは弾が切れたのだ。

悠斗

蒼!?しっかりしろって!!

……

蒼は疲弊しきっていた。

それもそうだ。

ライフルが悠斗に当たらないように蒼は数m離れていた位置から悠斗に駆け寄った。

その時に、頬や腹、足や腕などに弾が当たっている。

終いには、鬼Cが撃ったライフルは蒼の心臓に刺さった。

意識を保つのがやっとなのだ。

悠斗

蒼っ…蒼…!!

蒼は泣き叫ぶ悠斗を残った力で突き飛ばした。

すると、蒼が伸ばした腕にライフルが刺さった。

そう、またもや悠斗は狙われていたのだ──

悠斗

っ!!

悠斗は、周りが見えていなかった自分に怒りを感じ…

蒼は意識を手放した──

-0:03  0:47

悠斗

俺のせいで…蒼が死んだ…
俺が不注意だったから…
周りをよく見ていなかったから……

悠斗は俯いてブツブツと呟いていた。

すると、どこからか声が聞こえた。

だったら、今はどうなんだ?

今も、不注意な状態じゃないのか?

蒼が身を呈して生かしてくれたこの命、ここで無駄にするのか?

悠斗

!!

どこからの声なのか、誰の声なのか、悠斗には分からなかった。

それでも、彼が我に帰るのには十分の言葉だった。

悠斗

……殺ってやろうじゃん……
蒼の仇……
取ってやろうじゃんか!!

悠斗

(取るにしてもどうやって?
核が分からないと殺せない。
最初の2体はどうやって倒してのか覚えてないし…)

悠斗がそう考えていた時、ふと、1つの記憶が脳裏を過ぎった──

悠斗

それはなんですか?

第14グループの鬼ごっこに使う、鬼の情報だよ。

悠斗

情報?

うん、弱点とか武器とか…
まあ、見せた方が早いよね。
こんな感じ。

《第14グループ リアル鬼ごっこ 鬼情報》 ① ロケラン4本+ナイフ (左角) ②ショガン30発×2 (肩から腰) ③長剣×2 (右目) ④長剣×2 (脳天) ⑤ 弓矢(60) (左目) ⑥ ロケラン4本+ナイフ (心臓) ⑦ ショガン30発×2 (腰) ⑧ ライフル3本×2+長剣 (首) ⑨ ライフル3本×2+長剣 (右角) ⑩弓矢(60) (四肢切断)

悠斗

結構色々考えられてますね…

まあ、これくらい考えとかないと作れないからね〜

悠斗

へぇ…

悠斗

思い…出した…

悠斗

(ショットガンの鬼は前にも見た。
ということは…
ここにいる奴は腰、ライフルの奴は首が核…!)

悠斗

…行くしかない。

悠斗は迷っていた。

手下の立場を使ってゲームをクリアしていいものかと。

でも…

悠斗

(この立場を使って助けられる命があるならば……)

悠斗

殺るしかない、よな…

悠斗は、蒼の長剣と自分の長剣を持ち、2体の鬼に向かって走っていった──

るいの

( ᐛ )وアパァァァァァァァァァァァァァァ!!

るいの

はい、ふざけました

るいの

これでね、狂脱もリメイク版が終わりましたね

るいの

長かったです。

るいの

あと残るはエニシャ様のコピー版だけです

るいの

はぁ…

るいの

まあ、それでは、乙るい

狂った脱出ゲーム

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コメント

4

ユーザー

よく分からない悲鳴がまじで笑ったww

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