文化祭の準備に追われる日々を送り、 気がついたら、文化祭当日になっていた。
調理部で担当になったクッキーを持って、 調理部の店の中に入り、クッキーを出すと、
先輩
って先輩が。
我ながら、愛未ちゃんと練習したかいあって、綺麗にできたと思う。
私は2番目に愛未ちゃんと売り子を担当することになったのだが、 私たちの時間は1番忙しいのだとか。 私たちの次の時間帯にはもう、 ほとんど残っていないのだとか。
とりあえず教室に戻ると、
手越
手越くんが挨拶してくれて。
○○
って返す私。
それを見て、クラスの男子が、
男子
○○
男子
男子
○○
男子
増田と○○いい感じだと思うよな!?
クラス公認のカップルだし!!
○○
ありえないからっ!
増田
俺にまで付き合ってんのか?
って聞いてくる女子いっぱいいるんだよ。
増田
うん。って答えてんだけどね。
○○
待ってね……?貴久は女子に私と貴久のことをよく聞かれるの?でしかも、肯定してんの? 私がいくら否定しても信じてくれないのって、貴久が肯定したから?
だから私と貴久が付き合ってるって噂が絶えなかったの?え………?
○○
私は貴久のことなんてどうも思ってないもんねぇだ!!!
思わず大きな声で叫んだ。
手越くんに変な誤解されたくない。
男子
結構イケてんのに
○○
好きになるなんてありえない笑笑
男子
後ろで本人めっちゃショック受けてるけど。
○○
ゆっくり振り返ると、悲しそうな貴久。
あっ……やばい。
傷つけた。私。
いつもは明るいのに、今はなんか重い。
どうしよう。かなり気まづい。
○○
貴久を傷つけるつもりなんてなかったの。
増田
聞かなくたって○○の気持ちなんて分かってたし。
○○
増田
増田
俺は、周りに行ってくるから。
じゃあ。
とっさに伸ばした手は空をかいただけで、 貴久には届かない。それに……
貴久は目を全く合わせてくれなかった。
口調と態度もよそよそしかった。
男子
そんな声も耳から抜けていく。
貴久を傷つけた。
貴久は優しくしてくれたのになんで私は。
ただただ呆然としていた私。
貴久に甘えて告白の返事をしなかったのも私。それなのにこんな最低な形で……。
からかっていた男子にムキになったとはいえ、あんなにひどい言い方をする事はなかった。 私。本当に最低な女だ。
どんなときも笑っていた貴久のあんな顔は初めて。私のせいで。
今まで散々助けて貰ったのに。
恩を仇で返してしまったのだ。
つづく…