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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

Mai/まぃ

う〜んっ…

Mai/まぃ

にゃむにゃむ…

私は、暖かいぬくぬくお布団に潜って朝を迎えた

メル

Maiちゃ〜ん!

メル

朝だよ〜っ!

そういいながら、メルは私が寝てる布団の上で揺すっている

Mai/まぃ

Mai/まぃ

う〜…

Mai/まぃ

もうちょっと寝るぅ…

そういいながら、私はぬくぬくお布団を頭から被る

小さい頃からもそうだったけど

今でも、私は朝が苦手だった

メル

ほらっ、ちゃんと起きないとだめっ!

メルちゃんに急かされて

私はゆっくりと起き上がった

Mai/まぃ

う〜…

Mai/まぃ

もうちょっと寝たかったのに…

私は、すぐ横にあるスマホを手に取る

時間はすでに、8時を回っていた

メル

はむっ…

私とメルは、暖かい薪ストーブの近くで机を囲み

作りたてのピザトーストを頬張っていた

Mai/まぃ

…味どうかな?

そう__このピザトーストは、私の手作りだ

メル

美味しいよっ!

材料はリュックに入っていた『食パン』と『市販のトマトケチャップ』に『チーズ』をのせたやつ。

…んまぁ、ピーマン乗せてないから、実質は『ただのトマトチーズパン』だけど…

Mai/まぃ

でも、この家に薪ストーブがあってよかったぁ…

Mai/まぃ

超本格的に作れたよっ

この家は、空き家のためオーブンなんかない

薪ストーブに当たりたいなぁ…と思っていたら

メル

まさか、お願いが叶うなんてねっ…

そして、私とメルはひたすらピザトーストを頬張った__

Mai/まぃ

わぁっ…

Mai/まぃ

なんだか、お菓子が見えるっ…

部屋の中から、外の景色を見ていると

たくさんのカボチャや、小さなお菓子箱が見えた

メル

ふふふっ…

メル

この街すごいでしょ

メルはそういいながらキャンディーを舐める

Mai/まぃ

今って、何かのお祭りなの?

私は机に置いてあったコップを取り、少しずつ飲み物を口に含む

メル

今は、ハロウィンフェスのイベント中なんだっ!

そして、メルは私の手をとって…

メル

…ほらっ、今イベント中だから

メル

一緒に行こうよっ!

Mai/まぃ

うんっ!

私はメルに連れられて外に向かった__

Mai/まぃ

わぁっ…

Mai/まぃ

明かりがとても綺麗っ…

外は、イルミネーションとかぼちゃの置物、お菓子箱がたくさん置いてあった

メル

ふふふっ…

Mai/まぃ

すごい不思議な世界だね…

辺りを見渡して 私はそう言う

メル

そうでしょ?

メル

ここに置いてあるお菓子はねっ…

メル

全部本物なんだっ!

なんと、ここにおいてあるお菓子は全て、本物らしく

無料で食べ放題らしい

Mai/まぃ

えっ!?

Mai/まぃ

これっ、みんな食べ放題なの?

メル

もっちろんっ!

メル

だから、いくらでも食べれるよ♪

無料で食べ放題…

まさに夢の国だ

メル

私たちで食べ尽くしちゃおうっ!

Mai/まぃ

うんっ!

お菓子好きな私とメルは

一目散にお菓子を食べに向かった__

Mai/まぃ

…あれっ?

Mai/まぃ

急に暗くなっちゃった…

私たちがお菓子を堪能している所で

急に日は陰った

メル

メル

…気を付けて

メルは私の手を握る

一体、これから何が行われるんだろう

???

…ニンゲン…

Mai/まぃ

…えっ!?

私のすぐ後ろから声が聞こえる

私はすぐに後ろを振り向く

しかし、私の体はすぐに動くことが出来なかった

???

ミツケタ…

もう少しで捕まりそうだったその瞬間__

Mai/まぃ

メル

危ないっ!

体が少し軽くなった__

Mai/まぃ

うぅ…

Mai/まぃ

Mai/まぃ

…あれっ

Mai/まぃ

私、怪我してない…

私の隣を見ると…

Mai/まぃ

メルっ!

私は、メルの体を優しく揺する

メル

Mai/まぃ

ダメだ…起きない…

メルは、頭の打ち所が悪かったのか

意識がない状態だった__

???

???

マズハ…

???

ヒトリ…

そして、声が聞こえる方角を見る

…私より少し大きくて

もふもふな毛並みをしている狼だった

???

…ニンゲンカ?

Mai/まぃ

んまぁ…そうだけど…

私は、メルを落とさないようにぎゅっと抱きしめる

???

オレタフウルフ…

タフウルフ

そのもふもふな毛並みをしている狼の名前は、タフウルフだと名乗った__

???

オレト…ゲームヲシヨウ…

と、狼は言った

Mai/まぃ

Mai/まぃ

ゲーム?

???

サンプンカン…

???

ニゲキレタラ

???

オマエタチノカチ

かなりのカタコトだけど…

一応は聞き取れる

Mai/まぃ

3分間…

???

ソノタルールコンナカンジ…

《1日目について》 ゲーム開始直後にオバケが探索を始める。 3分間 オバケから逃げ切ること ※新要素 30秒経過するごとに、1体ずつオバケが増える 仲間を救出したり、ランタンを使用出来るのは3分間の1回だけ。 ○ニンゲンの勝利条件➩3分間 3体のオバケから逃げ切ること ○オバケの勝利条件➩仲間と協力して、3分以内にニンゲンを捕まえること

Mai/まぃ

…えっ、オバケ増えるの!?

???

コノエリアヒロイ…

???

ダカラオバケフヤス…

…なるほど、そういうことか

Mai/まぃ

それじゃあ…

Mai/まぃ

早く逃げないとっ…

私は、メルを抱き抱えてその場を離れた__

???

オレノホウイカラ…

ニゲキレルカ…?

私たちは、広場の中央から少し離れた所に隠れていた

体力がない私がメルを運ぶのは、かなりの体力を強いられる

だから、私はメルが起きるまでここで見守ることにした

メル

メル

う…

メル

うぅん…

Mai/まぃ

…大丈夫?

私は、メルの体を支える

メル

うん…大丈夫

すると、メルは私にひとつの灯りを照らした

Mai/まぃ

Mai/まぃ

…これは?

メル

これはね…ランタンだよ

メル

オバケに対抗出来るんだ

私がメルから借りたのは

カボチャの形をしていて、薄いピンク色で照らされてるランタンだった

Mai/まぃ

可愛いランタンだねっ

メル

そうでしょ?

メル

これはねっ…『ジャック・オー・ランタン』って言って

メル

分身ができるんだっ!

分身ってことは、瓜二つってことだよね?

メル

でも、1回きりだから…注意してね

Mai/まぃ

分かったっ…

ランタンを使えるのは、3分間の1回だけなんだ…

〜1分半経過〜

タフウルフ

タフウルフ

ミツケタ

メル

Maiちゃんっ、逃げるよっ!

Mai/まぃ

う…うんっ!

私とメルは、ハロウィンに包まれた

静寂な街を疾走した__

Mai/まぃ

ふぃ〜…

Mai/まぃ

ここまで来れば…

Mai/まぃ

さすがに追いかけてこないでしょ…?

私は、息切れを起こしながら後ろを確認する

幸い姿は見えない

メル

ふ〜…

メル

いい運動だったなぁ…

私と同じ距離を走ったメルは

全くヘトヘトしていない

Mai/まぃ

ぜぇ…ぜぇ…

Mai/まぃ

なんでそんなに…

Mai/まぃ

Mai/まぃ

余裕なの…?

私は、動けずに座り込む

メル

この世界ではね〜…

メル

鬼ごっこは付き物だし

たしかに、この世界に入って

ほとんど走った気がする

Mai/まぃ

そんなもんなのかなぁ…

ようやく動けるようになった私が立ち上がると

メル

メル

…っ…!

メルは私の手を握り

メル

…追っ手が来たよ

時間を見たところ、今は1分半を過ぎたところだ

タフウルフ

メェータン…ソッチマカセタ

メェータン

リョウカイダ

後ろには、タフウルフと新しいオバケが追ってきていた

メル

…逃げるよっ

Mai/まぃ

…うんっ!

私とメルはすぐに立ち上がり、その場を離れた__

私とメルが全速疾走で走っていると

ハナッチャ

ケケッ…

ハナッチャ

オイツメタ…

前からは、カボチャのようなオバケが道を塞いでいた

Mai/まぃ

ええっ…!?

後ろを見ると、先程の2体のオバケが追ってきていた

メル

…挟み撃ち作戦か

私たちの手には、1つのランタン

一体、どうすればっ…

タフウルフ

オバケ達はジリジリと近付いてきている

Mai/まぃ

うぅっ…

Mai/まぃ

Mai/まぃ

Suzuちゃんっ…お姉ちゃん…

Mai/まぃ

助けてっ…

私は、別のエリアにいる2人に問いかける

…だけど、返事は聞こえてこない

Mai/まぃ

このままだと…捕まっちゃうっ…

私は、捕まるのを覚悟して

私は目を閉じた__

Mai/まぃ

Mai/まぃ

Mai/まぃ

ど、どうなったの…?

私が目を開けると__

オバケ達は怯んでいた

Mai/まぃ

えっ…

Mai/まぃ

どうして…?

私はメルの方を見る

メルが握っているランタンには

メル

光は灯っていない

メル

…言ったでしょ

メル

私たちが、ゆういつオバケに対抗出来る手段は__

ランタンしかないんだって

メル

…ほら、Maiも当てて

メル

このランタンはスタン時間が短いから

メル

重ねがけしないと厳しいよ

メルはそう言った

私は、怯んでるオバケに重ねがけをした

メル

あと、30秒逃げ切れば…

メル

私たちの勝ちだよ

メルがそう言うと、ランタンから分身が出てきた

メル

…さぁ、あの分身の反対側に逃げよう

Mai/まぃ

うんっ…

私たちは、分身の反対側に逃げ続けた__

タフウルフ

ニガサナイ…

私たちが後ろを振り向くと、先程追いかけてきていたオバケが追ってきていた

Mai/まぃ

もうここまで来たのっ…!?

体力も底を着きそうなほどまで、追い詰められてしまった

今、ここで休憩したら…確実に捕まってしまう

メル

オバケって限界感じないんだね…

メェータン

ワレラノチカラ…オモイシッタカ?

正直、分かりたくもない

ハナッチャ

オトナシクツカマレ…

ジリジリと追い詰められていく

一体、どうしたら…この危機的状況を脱出できるのっ…?

メル

…Mai

不意に名前を呼ばれた私は、びっくりした

メル

メル

私が…囮になって時間を稼ぐ

Mai/まぃ

そんなっ…

メル

メル

大丈夫、私を信じて

メル

絶対に逃げ切ってみせるからっ…

そう言うと、メルは私と反対側に向かって歩いていった

Mai/まぃ

そして、私は野宿していた家に向かって歩き出した__

Mai/まぃ

Mai/まぃ

メル…

Mai/まぃ

まだ帰ってこないのかな…

鬼ごっこが終わって約2時間

私は、メルが無事に逃げ切ったのか

とても不安だった

Mai/まぃ

時計の針は、21時を指している

Mai/まぃ

Mai/まぃ

お姉ちゃん…

Mai/まぃ

他のみんなは…

Mai/まぃ

今、何してるのかな…

TubasaくんやRuiくんの行方も、未だに分からないままだ

Mai/まぃ

…メルちゃん帰ってくるまで

Mai/まぃ

グルチャの方みよっかな…

お姉ちゃんが作ってくれたライングループチャットを開いてみた__

〜5人組チャット〜

Mai/まぃ

ん〜…何打とうかな…

私は、キーボードをスライドさせて文字を打ち始める

Mai/まぃ

…こんな感じでいっか

私はすぐにスマホを閉じた

キッチンでお皿を洗っていると…

メル

…ただいま

メルが帰ってきた

Mai/まぃ

大丈夫なのっ…?

メル

うんっ、大丈夫だったよ

メル

ちびオバケが助けてくれたの

ちびオバケって…あのオープニングの…?

私は、頭を悩ませる

メル

…どうしたの?

Mai/まぃ

Mai/まぃ

なっ、なんでもないよ

Mai/まぃ

とりあえず、ご飯食べよっ

私は、作り置きしていたご飯をレンジで温める

Mai/まぃ

どうぞっ

メル

ありがと

メル

いただきますっ…

メルちゃんは、1口ずつ小さく切って口に運んでいく

メル

メル

やっぱり、Maiってさ…

メル

料理の才能あるよね

いつもより遅めの晩ご飯を食べていた時のこと

Mai/まぃ

えっ…そうかなっ…?

メル

そうだよっ、こんなにも美味しいんだから…

誰かに認められたなんて、初めての経験かも知れない__

ご飯を食べ終わって、つかの間の休憩の時

私は、メルに話すことにした

Mai/まぃ

…私ねっ、将来…

Mai/まぃ

パティシエになりたいんだ

私は、メルにそう話す

メル

いいと思うよっ!

…そして、私はこう決めた

絶対に、この世界から生きて脱出して夢を叶えるんだ…と___

メル

…おやすみ

Mai/まぃ

…おやすみ、メル

メルが寝ると、本格的に考えた

絶対に、ここから無事に逃げ切ってみせる…と

Mai/まぃ

みんな、待っててね…

2日目に続く__

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