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るぅと君side

雲ひとつない天気

太陽が眩しく、僕は目を閉じる

赤咲莉犬

るぅと君?どうかした?

目を閉じていると君の優しい、大好きな声が響く

黄瀬るぅと

太陽が眩しかったので

赤咲莉犬

そっか(クスッ)

僕はこの、なんでもない、二人で会話をする時間が好きだ

黄瀬るぅと

・・・僕、この時間、好きです

赤咲莉犬

クスッ)急になんの告白だよ

黄瀬るぅと

えへへ、急に言いたくなって

赤咲莉犬

クスッ)変なの

キーンコーンカーンコーン

赤咲莉犬

あ、朝のチャイムなっちゃった

赤咲莉犬

早く行こ

僕はこのチャイムが嫌いだ

僕と莉犬のこの時間をすぐに終わらせてしまうから

だけど、今回のチャイムは、なぜか、終わりを感じるチャイムだった気がした

僕達はクラスに戻ると席に座る

莉犬と僕は席が隣同士、だから、たくさん莉犬と話せる

赤咲莉犬

るぅと君、日誌書こ

黄瀬るぅと

そうですね

莉犬と日常的な会話ができる、こんな、

黄瀬るぅと

(こんな、生活がずっと続けばいいな)

そう、思っていても

それは、すぐに壊れてしまう

黄瀬るぅと

ゲホッ

赤咲莉犬

?大丈夫?

黄瀬るぅと

あ、大丈、ゲホッ、ゴホッ

黄瀬るぅと

ピチャピチャ

赤咲莉犬

え・・・るぅ、と、君

赤咲莉犬

血、血が、出て

手の平を見ると口を押さえていた手が血だらけになっている

モブ

ザワザワ

モブ2

ザワザワ、これ、ヤバくない

赤咲莉犬

る、るぅと君?!

黄瀬るぅと

大丈夫、です、ゴホッ

赤咲莉犬

大丈夫じゃない!

赤咲莉犬

先生、誰か先生呼んで!

クラッ

黄瀬るぅと

っ、あ、れ?

僕の視界が急に真っ暗になる

最後に聞こえたのは、莉犬の泣きそうな声だけだった

黄瀬るぅと

パチッ

黄瀬るぅと

あれ、ここ

目を覚ますとすぐに入って来たのは白い天井と無機質なピッピッという音

シャァー(カーテン開ける)

医者

・・・るぅとさん、お起きになってましたか

黄瀬るぅと

はい、あの、僕

医者

・・・少し、話しましょう

医者

るぅとさん、あなたは心臓病です

黄瀬るぅと

・・・へ?

医者

余命はあと、半年しかありません

医者

残りわずかな時間を後悔しないように使ってくださいね

医者

もう、帰っていいですよ

黄瀬るぅと

・・・

僕は、医者に言われたことをぼんやりしながら、思い出す

『るぅとさんは心臓病です』

『余命はあと半年です』

何度、思い返しても、まだ理解できない

僕が心臓病なんて、あと、半年で死ぬなんて

死ぬのは、少し怖い、でも、それより

黄瀬るぅと

莉犬に、もう、会えなくなる方が怖い

僕が大好きな君に、まだ、何も、伝えられてないのに

まだ、君と行きたい場所があるのに

ぼんやりと歩いていると、学校に着いてしまった

黄瀬るぅと

みんなに、報告しないと、迷惑ですよね

ガラガラ

赤咲莉犬

っ?!るぅと君!

モブ

大丈夫?!

教室に入ると莉犬を初めとした色々な人に心配された

紫崎ななもり

るぅと君?!

青柳ころん

大丈夫?!

桃井さとみ

心配したんだぞ?!

橙ジェル

大丈夫だったんか?!

僕と莉犬の親友、なーくん、ころちゃん、さとみ君、ジェル君も来た

黄瀬るぅと

今から、それを報告しようと思って

黄瀬るぅと

僕、心臓病なんですよね

黄瀬るぅと

それに、残り余命半年らしいです

心臓病のことを言うと全員が静かになった

泣き出す人もいれば、絶望したようになっている人もいた

モブ2

るぅと君、死んじゃうの?!

モブ

そんなのいや!

青柳ころん

ポロポロ

桃井さとみ

そんな・・・

紫崎ななもり

嘘・・・

橙ジェル

・・・

チラッと莉犬の方を見てみると、君は思い詰めたような顔をして、俯いていた

黄瀬るぅと

(君を心配にさせちゃったかな)

切り悪

えっと、この話は、るぅと君sideと莉犬君sideで分けて1話ずつ出します

なので、るぅと君sideだけ見たりあと、莉犬sideを見たり、逆バージョンで見たり、色々な読み方ができます

ぜひやって見てください✨

恋を秘めて、ありがとうと大好きを

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コメント

1

ユーザー

こういう感動するお話はいくつになっても好きなんですよね…(´;ω;`) これからも応援しています!

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