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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

学校を出た後、特に行く宛もないから彷徨った。

テレビや漫画じゃ先生は追いかけてくるんだろうが、追いかけて来やしない。もう、いいじゃない。

行かなくたって。

こんな屑に、誰が何を望む?

誰も何も望まないさ。

そう思った瞬間、何か黒いものに呑み込まれている気がした。

_気の所為だろう。

気が付くと見知らぬ公園に辿り着いていた。

長時間も歩いていたから、足休めにベンチに座った。周りを見ても、人は居ない。不人気なんだろうか。

???

やぁ!

赤司 樟葉

ひっ、ぇ?

知らぬ間に隣に誰かが座っていた。

モルダ

僕モルダって言うんだ!よろしくね!

赤司 樟葉

え?

モルダ

今日から君の世話係を頼まれたんだ!

赤司 樟葉

え、世話係って?

モルダ

あちゃー。まだ聞いてないんだね!

モルダ

君は僕の主様に選ばれたんだよ!

赤司 樟葉

そんな…勝手に!

モルダ

あ、もう聞いた以上断る事は許さないよ。断ったら死ぬから。

赤司 樟葉

そんな…

何で俺に?俺じゃない方が…

何で?

赤司 樟葉

何で俺なんか…

モルダ

何でって、君に素質があるからだよ!

赤司 樟葉

素質?

モルダ

そう。君は主様に必要とされているんだ!こっちに来ない?

赤司 樟葉

俺が…必要?

モルダ

そうだよ、必要じゃなかったら呼んでないはずさ。主様は余り人と交流を持ちたくないって言う人だから。

赤司 樟葉

…何をすればいい。

モルダ

悪を、消して欲しい。

赤司 樟葉

あ、く…?

悪とかってあれか?仮○ライダーとかに必須条件の、あれか?ヒーローになるのか?

モルダ

あ、ヒーローじゃないから。

赤司 樟葉

えっ?

モルダ

僕らからしたらあっちは悪。

モルダ

誰もこの世界を守るだなんて言ってないでしょ?

赤司 樟葉

…は?

モルダ

この世界と、僕らの世界のことを教えてあげよう。

僕らの住んでいる世界は天界なんだ。

こっちじゃヒーローと言われるアイツらは、魔界の守護を受けている。

人間らしからぬ脅威的な力で天界を驚かし、霊を驚かせた。だから上級天使である僕達が動くんだ。

勿論ヒーローとなる人間は自分の守護が魔界だとは思ってない。逆に天界だと思ってる。

だから僕らの主、創造神様はこの腐った世界を1度破壊し、魔界と戦争をし、又新しい世界を作る事を決めた。

モルダ

お願いだよ。僕らを救って!

赤司 樟葉

…壊れたら俺はどうするんだ?

モルダ

痛みもなく死に、天使になる。成績が良かったら上級天使だ。

赤司 樟葉

それなら、今やってくれ。

モルダ

…へっ?いいの?

モルダ

死んじゃうんだよ?

赤司 樟葉

別にいい。…この世界じゃ必要とされてないんだから。

モルダ

そっかー…。じゃあ、主様に言ってみるね!また伝えに来るから!

赤司 樟葉

わかった。

返事をすると、モルダはいつの間にか羽根を出して空へ飛んで行った。

モルダが飛んでいった後も、じっと見つめて、家へ帰る。

ー2日後ー

今ではすっかり不登校児だ。勿論まだモルダから連絡は来てない。

早く来ないかな。

部屋から窓の外を覗いていると、チャイムが鳴る。サングラスとマスクを手に取り、ドアを開ける。

赤司 樟葉

はーい…

モルダ

やっほー!

赤司 樟葉

モルダ…

モルダ

良いってさ!

赤司 樟葉

ホントか…?

モルダ

ホントだよ!よし、じゃあ今から天界に行こう!

赤司 樟葉

え、どうやって…

モルダ

飛ぶんだよ?

赤司 樟葉

え、俺とべな…

モルダ

僕に掴まって!危ないから。ね?

赤司 樟葉

素直に掴まる。腰に抱きつく感じで。

モルダ

よーし、じゃあ行くよ!

モルだがそう言い放つと同時に、あっという間に空へ飛んだ。

赤司 樟葉

うわぁああ!!

モルダ

もー叫びすぎ!

光の速さで着いた。外から見ても速かったのに、飛ぶ立場となればもっと速く感じるのか。

モルダ

着いたよ〜。

赤司 樟葉

ここが、天界?

天界は木でびっしり埋め尽くされていた。木には沢山の果実が吊るされている。桃や林檎、葡萄や檸檬。

じっと見ていると、モルダが全ての果実を手に取り、俺に渡す。

モルダ

これを食べると完全な天使になるよ。

そう聞き、俺は全ての果実を1口ずつま食べる。

思ったよりも美味しく、みずみずしくて無我夢中で食べた。

食べ終わると、モルダが意味のわからないことを言う。

モルダ

__桃色に咲き誇るは桃。赤く光る宝石は林檎。紫色に光る月は葡萄。黄色く染まる太陽は檸檬。全ての力の源、我に集え。我の名はモルダ・ローリー。彼の者は赤司 樟葉。上級天使の名の元、彼の者を天使とし、契約を結ぶ。

そう言った瞬間、辺りが光る。

赤司 樟葉

!?

光が収まると、俺とモルダの手の甲に何かの紋章が浮き上がる。

赤司 樟葉

モルダ

ごめんね。こうするしかなかったんだ。

赤司 樟葉

え?

モルダ

僕の君は契約を結んだ。だから、僕が死ねば君も死ぬ。君が死ねば僕も死ぬ。天使になるには、犠牲が必要なんだ。

赤司 樟葉

そう、なのか。

モルダ

意外と普通に…あ、天使の輪と羽根出せるよ。

モルダがそう言った。だが、俺には出し方が分からない。

モルダ

あ、分からない?えっとね、

赤司 樟葉

待て。なんで俺の…

モルダ

契約したからだよ。

赤司 樟葉

そんなものなのか…

モルダ

よし、羽根の出し方を教えよーう!

赤司 樟葉

おう…

モルダ

頭で「羽根出ろ〜!」って唱えるだけ。輪の時も同じ。

赤司 樟葉

えっ

モルダ

してみて!

赤司 樟葉

おう…

羽根出ろ!

モルダ

え!?

モルダの驚愕の声が聞こえ、目を開ける。

赤司 樟葉

えっ?

横を向くと、大きい翼があった。

モルダ

え、何これ!?

赤司 樟葉

は、え?

モルダ

樟葉…君、何者?

え?

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